東急線の「自由が丘駅」に、パナソニックの有機ELとLED照明の設置が決定

シースルー改札完成イメージ

 パナソニック電工は、2012年3月にリニューアルされる東京急行電鉄自由が丘駅に、同社の有機EL照明器具やLED照明器具が採用されたと発表した。

 自由が丘駅で実施中の、駅全体のCO2排出量削減を目指す「スマートモデル自由が丘駅 あかりプロジェクト 」の一環。

 パナソニック電工が同駅に納入するのは、特注品の有機EL照明器具30台、LED照明器具約1,200台、照明制御・調光システム、および電力量検診システム。機器は2012年2月までに順次納入される。

 有機EL照明器具は、正面口改札窓口と定期券売場に約30台設置する予定。有機EL照明器具が、駅施設の一般照明としての実際に設置されるのは“日本初”という。

 高機能LED照明器具はホーム、正面・南口コンコース、駅務室、駅売店などに約1,200台設置する。ほかに、同社製ではないが、ホーム、コンコースなどに約70台のLED案内サインも導入される。

高機能LED照明 色温度可変タイプLED照明

 照明制御・調光システムは、照度/人感センサーと時刻によって、混雑を検知したり、列車接近信号を出したり、照明の色温度を変えるなどの制御を行なう。例えばホームでは、混雑時や人の少ない時、列車接近時に明るさを調整したり、コンコースや旅客トイレでも人の混雑を検知して明るさを変更する。さらにコンコースでは、時間帯別に色合いを変え、朝はすっきりとした白を基調に、夕方以降は温かみのある暖色系で点灯するという。このほか、駅務室などでは、人のいないときは消灯する。

プラットホーム完成イメージ

  また、電力量検針システムを導入することで、照明、エレベーター、空調などの使用電力量を事務所で常時検針し、定量的な使用電力量を把握して、CO2排出量の算出するのに役立つという。

 これら高機能の照明機器とシステムを導入することで、駅で使用されている電力量全体は約25%削減、照明のみに限れば約55%削減できる見込みで、年間約131トン相当のCO2削減を目指すという。

 同社では、今後も駅舎や鉄道車両、踏切、道路灯など、交通機関や公共施設に向けたLED照明などの提案活動を強化していくとしている。






(小林 樹)

2011年10月13日 17:31