東北電力、電力供給が逼迫。「大変厳しくなる見通し」

~計画停電は実施しない方針

 東北電力の電力供給が逼迫している。公開されている「でんき予報」によれば、5日の供給力1,211万kW対し、使用される電力は午後2時台に1,178万kWとなった。

 この時点で、使用率は97.2%に達し、供給予備率は3%を切った。予備率が3%未満になり、計画停電の恐れがあると発令される「電力需給逼迫警報」は出されなかった。

 6日についての予測も「大変厳しくなる見通し」としているが、東京電力からの最大140万kWの融通電力を考慮して「計画停電は原則不実施の方針に変更はありません」としている。

 今回、需給が逼迫した理由については、明らかにされていないが、気温の上昇や大雨による水力発電所の停止などが理由として報道されている。東北電力では東日本大震災により、太平洋岸の発電所が停止した状態が続いており、電力需給が逼迫することが心配されていた。

8月5日の使用量グラフ。13時~15時台は、ピーク時供給力に近づいていた8月6日の使用量グラフ。午前中から電気の使用量が増えている8月6日のコメント。「電気の供給は、大変厳しくなる見通し」としている
東北電力のトップページ。「計画停電は原則不実施」としている東日本大震災による東北電力の発電所被害状況。太平洋岸の発電所はまだ再稼働できていない





(伊達 浩二)

2011年8月6日 12:28