東芝、温度差が少なく焼き上がりが均一なスチームオーブンレンジ

石窯オーブン ER-GD500

 東芝は、庫内の温度差が少なく焼き上がりが均一な調理ができる「石窯オーブン ER-GD500」を9月下旬より発売する。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は14万円前後。

 同社のオーブンレンジのラインナップで最上位機種に当たる「石窯オーブン」の新製品。本体にはオーブン機能のほか、スチーム機能、レンジ機能が搭載されている。石窯オーブンシリーズでは「高温で素早く表面を焼き上げ、食材の旨みを閉じこめる」という石窯での焼き上げをイメージしており、最大350℃の高い庫内温度と、200℃までの到達時間が約5分と素早い立ち上がりが特徴となっている。

 同シリーズでは、熱量を素早く庫内に伝えるため、1,400Wの高出力ヒーターに放熱フィンを設けた「石窯トルネードエンジン」を搭載しているほか、庫内塗装に遠赤外線を多量に発生するセラミック含有塗料を用いている。

 ER-GD500ではより石窯に近い均一な加熱を可能にするため、庫内の形状と熱風の風路を改良した。

 まず、庫内形状では上部に溜まりやすい熱を庫内に循環させるため、天井部分とヒーターを湾曲させた。これにより、天井面に沿って熱対流が発生し、熱が循環しやすくなったという。

 さらに、熱対流をより加速させるために、底面と左右に風の吹き出し口を設けた。庫内の熱が風によって循環されるため、庫内の上下の温度差は従来機種の約1/3に当たる10℃以下に低減された。

従来機種では熱を素早く庫内に伝えるためヒーターに放熱フィンを設けた「石窯トルネードエンジン」を搭載している。また庫内塗装は遠赤外線効果のあるセラミック含有塗料を採用ER-GD500では、庫内の熱を効率よく循環させるため庫内形状と、風路を改良した
皿の周囲に風路を設けた「遠赤包み焼き角皿」

 また、熱を効率的に食材に伝えるため、皿の周囲に熱対流の風路を設けた「遠赤包み焼き角皿」を新たに採用した。これにより前後左右から熱風が食材を包み込むように加熱することができるようになり、バターロールの焼き上げまでにかかる時間は約10%短縮され、ふっくらとした焼き上がりになったという。

 高温の水蒸気で調理し、余分な油脂を落とした調理ができる「スチーム機能」では、素材やメニューに合わせて、適温のスチームを発生する「適温スチーム」機能を搭載する。適温スチームコースでは、細かい温度制御を行なうことで調理の難しい茶碗蒸しなども「す」を作らずに仕上げることができるというまた、スチーム発生までの時間は約13秒で、これは「業界最速」にあたるとする。

 そのほか、調理メニューとして一般的な蒸し器とほぼ同量のスチームで蒸し料理を行なう「本格せいろ蒸し調理」を搭載する。本格的な中華に対応するほか、丸ごと1匹の魚の蒸し物などの調理もできるという。

 オートメニューでは、従来フランスパンだけだったパンメニューに、新たにメロンパン、ベーグル、クロワッサン、食パンを追加した。

 レンジ機能では、食品のあたため過ぎを防ぐ「ソフトあたため」、スチームで加湿しながら温める「スチームあたため」機能などを搭載する。

 庫内のお手入れについては、スチームで汚れを落とす「お手入れ」オートコースを搭載するほか、庫内コーティングには脱臭機能のある「遠赤・脱臭ブラックコーティング」を採用する。

 本体サイズは、500×497×398mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は21kg。最高消費電力は1,430W。年間消費電力量は65.6kWh。本体カラーはシャンパンゴールドとレッド。

レッドシャンパンゴールド

 また、下位機種として「石窯トルネードエンジン」を省略した「ER-GD400」も同時発売する。希望小売価格はオープンプライス。店頭予想価格は10万円前後。





(阿部 夏子)

2009年8月4日 18:37