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TOTOトイレ「便スキャン」用足すだけで健康管理

「便スキャン」機能を搭載したウォシュレット一体型便器「ネオレストLS-W」「ネオレストAS-W」を発売

TOTOは、センサーによる「便スキャン」機能を搭載したウォシュレット一体型便器「ネオレストLS-W」「ネオレストAS-W」を8月1日に発売する。価格は順に542,300円~、493,900円~。2モデルの主な違いはデザインで、LS-Wは継ぎ目のない便器を採用する。

ウォシュレットに内蔵した便スキャンセンサーで落下中の便をスキャンし、便の形(硬さ)・色・量を自動で計測する機能を搭載。データはアプリに自動転送され、毎日の便の状態や傾向をひと目で把握できるという。LS-W/AS-Wともに、便スキャン機能非搭載モデルとの差額は5万円ほど。

同社が「CES2021」にて発表したコンセプト「ウェルネストイレ」の製品化となる。「健康管理は毎日続けることが大切だとわかっているけれどできない」という生活者の気持ちと、トイレという毎日の習慣を掛け合わせることで、誰でも無理なく続けられる新たな健康習慣として提案する。

便の形状などをスキャンし、日々の健康管理に役立てられる

プライバシーに配慮しながら毎日の便をスキャン

便スキャンセンサーは、ウォシュレットノズル出口の隣に設置。着座してから離座するまでのあいだ、センサーが働く。なお、ウォシュレット使用中は汚れの付着などを防ぐためにセンサー部を閉じてスキャンを中断する。

センサーにはバーコードのスキャンなどに用いられるラインセンサーを採用。落下中の便にLEDを投光し、便からの反射光をセンサーで受光することを繰り返し、便の形(硬さ)、便の色、便の量を計測する。カメラを使用しないことでプライバシーを守り、不安なく使えるようにしている。

落下中の便をスキャンするイメージ。写真中央の台座はデモのために設置されたもので、製品ではない
センサー部

便の形(硬さ)は便の長さや幅、輪郭、表面情報などを元に、便の状態を表す世界的な基準という「ブリストル便性状スケール」を参考にTOTOが作成した独自方法により分類。「コロコロ/ひび割れ/液状」など7つに分類される。

便の量は便の長さや幅、落下する時間情報などを元に、100g相当未満を「少」、100g相当から300g相当を「中」、300g相当を超えるものを「多」とする3つに分類。便の色は、便の明るさの情報を元に「黄土系/茶系/焦げ茶系」に3分類する。

スキャンデータは画像化される
便の形(硬さ)は7つ、量と色は3つに分類

これらのデータは、Bluetoothでペアリングしたトイレからスマホの「TOTOウェルネス」アプリに自動転送される。アプリは無料で利用可能。

アプリでは排便があった日をカレンダーに表示。便の傾向はグラフ表示によりひと目でわかるほか、週間・月間レポートも確認可能。また便スキャン機能を利用するたびに、便の傾向にあわせた生活アドバイスも表示される。

アプリでは日々の傾向などを確認できる
カレンダーで排便があった日を表示
便の傾向はグラフ表示でわかりやすく
便の傾向に合わせたリコメンド機能も

トイレ1台につき、6人までアプリを連携可能。使用時は、便座に座ってリモコンの「個人設定」ボタンを押し、利用者を認証して用を足す。利用者の認証はアプリからも行なえる。

スキャン機能を利用する流れ。1台のトイレに6人まで登録可能
個人設定ボタン

キレイに使い続けられる清潔トイレ

従来からの清潔機能も引き続き搭載する。

本体内で水を電気分解し、次亜塩素酸を含む「きれい除菌水」を生成。このきれい除菌水でウォシュレットノズルなどを洗浄する。

「便器きれい」機能では、使用前に便器のボウル面にミストを吹きかけ汚れをつきにくくする。使用後と8時間使用しないときには、きれい除菌水のミストを自動で噴霧し、見えない汚れを分解、菌を除菌するという。

ウォシュレット使用前後に水でノズルを洗浄する「セルフクリーニング」に加え、トイレ使用後にはきれい除菌水でノズルの内側と外側を自動で洗浄。8時間使用していない待機中にも定期的に洗浄し、ノズルの清潔さを保つ。

なお、ウォシュレットのおしり洗浄水の加温には瞬間式を採用。使用するときだけお湯を温めるため、温水を貯めておく貯湯式と比べて一般的に本体価格は高いものの電気代は節約でき、お湯切れの心配もない。

このほか、便器の陶器表面の凹凸を100万分の1mmのナノレベルで超平滑にすることで、汚れを付きにくく落ちやすくする「セフィオンテクト」技術や、汚れがたまりやすいフチ裏をなくした「フチなし形状」の採用により、手入れの負担も軽減している。

TOTOが新たな健康習慣として提案するトイレ