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梅雨のカビ対策に正しい換気とは? 部屋干しにも要注意

リンナイは梅雨時期のカビ対策について紹介した

リンナイは、カビに関する意識調査の結果と、これからの季節に注意したいカビ対策を公開。調査は2024年に実施したものだが、梅雨を前に同社では改めて紹介している。

同社が実施した「カビに関する意識調査」によると、8割の人が「自宅のカビ汚れに悩んでいる」と回答。さらに、部屋干しについても「乾きづらさ」「生乾き臭が気になる」などの声が多いという。

リンナイは、部屋干しによる湿気の増加がカビの原因になることもあるため、注意が必要だとして、千葉大学真菌医学研究センター・矢口貴志先生によるカビ対策を紹介した。

矢口先生によると、カビ対策のポイントは「溜めない・止めない・吸わない」ことだという。

「私たちの身の回りからカビをゼロにするのは不可能です。しかし、こまめな掃除でカビの栄養源を取り除き、カビが定着しないように換気することで、カビがなるべく生えないようにする努力は必要です。カビをなるべく吸わないようにして、快適な生活を心がけてください」と矢口先生はコメントしている。

カビは、空気中に浮遊している胞子が、落下して湿気・温度・栄養源の三拍子がそろった場所に定着すると、そこで発芽して増殖を始めるという。

例えば、浴室の石けんカスや湯垢、リビングのダニの死骸などを含むホコリは、カビの栄養源になるため、こまめに取り除くことが必要としている。また、人が家の中を動き回るとカビが空気中に浮遊するため、掃除は朝イチに行なうのがオススメ。カビを空気中に舞い上がらせないため、モップ掛けをしてから掃除機を使うことをすすめている。

このほか、カビの胞子が定着しないよう、扇風機やサーキュレーターを併用し、換気することが重要だとしている。

矢口先生が監修した正しいカビ対策が分かる○×クイズ

1.入浴後は浴室のドアを開けておく【×】

入浴後にドアを開けておくと、脱衣所や居室の湿度が高くなり、屋外に面した壁や家具の裏など、思わぬ場所で結露を起こす。カビの繁殖を防ぐためにも、浴室のドアを閉じて換気する。

2.重曹はカビに効く【×】

重曹には殺菌・除菌の効果がないため、カビを根元から取り除くことができない。カビ掃除の際には次亜塩素酸ナトリウムが配合されたカビ汚れ専用洗剤を使用すること。

3.パッキンのカビはスポンジでこする【×】

カビ汚れを硬いスポンジなどでこすりすぎると、細かい傷ができ、次にカビの菌糸がパッキンの奥深くに入り込み、再発する原因を作ってしまう。頑固な汚れは、カビ汚れ専用洗剤をスプレーした後に、キッチンペーパーやラップでパックし、数十分放置した後に洗い流すと良く落ちる。

4.圧縮袋はカビを防ぐ【○】

圧縮袋は湿気を防いでくれるため、上手に使えばカビ予防にもなる。ただし、衣類が少しでも汚れていると、袋の中でカビが繁殖してしまう場合もある。

5.湿度と温度の2つの条件が揃うとカビが生える【×】

「湿度(60%以上)」「温度(20~30℃)」「栄養分(食べカス・人のアカなど)」の3つの条件が揃うとカビが発生しやすくなる。言い換えると、それらが揃わなければカビは生えにくくなる。

6.浴室のカビ掃除は天井から【○】

天井のカビ汚れを放置すると、浴室全体にカビの胞子が降り注ぐことになる。浴槽や床をきれいに掃除してもカビがすぐに発生してしまう場合は、天井の汚れを確認してみること。

7.玄関はカビが生えづらい【×】

玄関は、砂埃などの汚れの持ち込み、雨の日の靴や傘による湿度の上昇により、カビが発生しやすくなる。常に清潔に保ち、濡れている場合はできるだけ早く乾かすようにする。

8.冬の結露もカビの温床になる【○】

人が快適に過ごせる部屋は、カビが発生しやすい環境。加湿する場合は、窓や屋外に面した壁が結露しない程度に留める。

9.パッキンのカビ汚れは落ちない【×】

カビ掃除は時間との勝負。一度であきらめず、複数回繰り返すことで落とせる場合がある。ただし、長期間放置してカビ汚れが落ちなくなってしまった場合は部品を取り替えるしかない。

10.使用後の洗濯機のフタは開けておく【○】

洗濯機内のホコリは、洗濯物から出ているものが大半と考えられる。洗濯槽を乾燥させるため、使った後はフタを開けておくと良い。