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越前焼のコーヒーメーカーや漆塗りなど、旅行者向けギフトは日本の伝統工芸が人気
(2015/2/4 16:08)
日本最大のギフト商品と生活雑貨の国際見本市「東京インターナショナル・ギフトショー 春 2015」が、東京ビックサイトで開催されている。会期は2月6日までの3日間。入場料は無料で、参加は事前登録制。
ギフトショーは、毎回日本人のあらゆるライフスタイルに合わせてテーマを決め、衣食住のさまざまな商品が集結する。今回のテーマは「ビジット ギフト・ショー! 日本のおもてなしの魅力の全てを体験」。2020年のオリンピックに向けて、海外からの旅行者が増えることを見込み、世界中の人に日本の優れた商品とおもてなしの心を体験してもらうことを目的としている。
会場では、「伝統とModernの日本ブランド~モダンジャパニーズスタイルフェア~」をコンセプトにしたブースも展開。都道府県ごとに分かれており、各地域の特産物を使った製品が数多く展示されていた。
阿波しじら織をあしらった木製の小型スピーカー
徳島県のブースでは、吉崎木製工業が伝統工芸である“阿波しじら織”をあしらった、木製の小型スピーカーを展示。阿波しじら織は、縦糸の張力差を利用した独特のしわが特徴。虹色、常盤緑、青藤、紅梅の4色をラインナップする。価格は8,856円(税込)。
木製の本体には地元のひのきを使用しており、ひとつひとつ木工職人の手によって作られている。継ぎ目がわからない組み方や仕上げの丁寧さなど、熟練された職人ならではの技を活かしている。
サイズは、115×44×44mm(幅×奥行き×高さ)の小型で、スマートフォンやパソコンに差しての利用を想定している。持ち運びに便利なように、同じ柄の巾着も付属する。
ほかにも、徳島県の伝統工芸“藍染”の布を使用したスピーカーも展示。藍染め作家である原田史郎氏によるもので、無地・ボーダー・水玉・木目の4種類を用意する。価格は7,506円(税込)。
バリスタと共同で作った越前焼のコーヒードリッパー
福井県のブースでは、越前焼で作られたコーヒードリッパーが目を引いた。越前焼工業協同組合より、3月中の発売を予定している。価格は14,000円(税抜)。
鉄分の多い越前の土で作られたコーヒードリッパー。内側に溝を複数配置しており、ゆっくりとドリップできる点が特徴。突起も複数付いており、お湯を注いだときにペーパーとドリッパーが密着せず、コーヒーの抜けを良くしている。
また、同じく越前焼で作られた水がめも展示されていた。価格は14,000円(税抜)。
コーヒーの98%は水であり、水にこだわることが美味しいコーヒーには重要だという。鉄の成分で水をまろやかにすることで、味わい深いコーヒーを作ることができる。
使用法としては、水道水を水がめに入れて一晩寝かせ、翌朝水がめから水を組んでお湯を沸かし、ドリッパーでコーヒーを淹れることを提案している。
家庭の中で水とゆったり向き合うスローな暮らしを、水がめとコーヒーによって現代によみがえらせたいという。
日本刀と同じ熱間鍛造で作られた漆塗りの爪切り
新潟県の古沢製作所は、日本刀と同じ熱間鍛造で作られた爪切り「爪美人」を展示。価格はオープンプライス。実勢価格は4,000円~10,000円前後。
元来、鍛冶屋であった同社は爪切りの製作で知られている。「爪美人」は、銅を赤熱させて熱い内に叩き、形を成形させる熱間鍛造で作られており強度の高さが特徴的。刃の形状が斜めで爪の切断時の視認性がよく、足の爪も楽に切れるという。
高級モデルである「爪美人 雅」は、漆職人による丁寧な漆塗りと金粉をあしらっており、美しい風合いに仕上げている。美しい娘を嫁に送り出すような思いで製作しているという。白木を削りだして作成した専用の化粧箱に収納しており、爪やすりも付属する。朱と黒の2色を用意する。