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もう1基止まると危ない日もあった、この冬の北海道電力

 北海道電力は、12月9日に開始された、数値目標付き節電期間が7日で終了したと発表した。今年の冬の節電期間は、北海道電力のみ「2010年度の実績に対して6%以上」という数値目標が設定されていた。数値目標のない節電期間は3月31日まで続く。

 今季の最大電力は、1月17日の夕方にに発生した540万kWで、これは目標値である544万kWを下回り、2010年度の最大電力である579万kWと比較して6.7%の減少にあたる。

最大電力は2010年度より6.7%少なかった

 また、12月から2月の最大電力について、気象条件の影響を考慮した上で2010年度と比較すると約5.4%の減少となった。

気象の影響を考慮しても5.4%節電できた

 なお、12月17日に苫東厚真火力発電所4号機(70万kW)が計画外停止するなど、計画外停止や出力抑制は昨年より増えた。これにより、供給予備力が70万kWを下回る日は、昨年度の13日から30日に増えている。

1基の出力が大きい北海道電力では、計画外停止の影響が大きい

 この状態で、さらに苫東厚真発電所2号機(60万kW)が計画外停止が発生した場合には、供給予備力が3%を下回る可能性があった4日間あった。北海道電力では「まさに綱渡りの需給状況と言える日もありました」としている。

本州からの送電は最大で60万kWに限られているので、もう1基止まると供給予備力が危険な状況に追い込まれる

伊達 浩二