国民生活センター、防犯ブザー10製品をテスト

　国民生活センターは5日、防犯ブザーに関する調査の一環として、市販されている防犯ブザー10製品を購入し、そのテスト結果を発表した。

　テストされた製品は、全国防犯協会連合会認定の「優良防犯ブザー推奨品目録」に登録されており、販売価格が500円～1,000円のもの。

テストされた10製品

　防犯ブザーについては、電池工業会が制定した防犯ブザーの規格に準じてテストされた。

　各製品は初期不良こそなかったものの、規格で規定されている「85dBA以上の音量」に満たないもの、「1mの高さからコンクリートへの6方向落下」で故障するものが多かった。

　また、国民生活センターの調査では、実際に使われている防犯ブザーのうち、電池切れなどによって正常に動作していないものが過半数を占めるため、定期的な点検が欠かせない。

　しかし、1製品については取扱説明書に点検の記述がまったくなかった。さらに、音が小さくなった場合に電池交換を勧める記述がある製品は6製品だけだった。

　国民生活センターでは、消費者へのアドバイスとして「最低でも1カ月に一度は保護者が動作確認を行ない、電池の点検と交換も定期的に行なう」、「かばんなどの取り扱いも含め、携帯時に強い衝撃を与えるなど、乱暴な扱いをしないように教える」の2項目を挙げている。

　また、業界・事業者や行政に対しても、防犯ブザーがきちんと動作するために、必要な品質の保持や、推奨制度の見直し、定期点検の啓発などを要望している。