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タニタ、年会費5,000円の会員制健康サービス「タニタ健康くらぶ」
~ローソンHMVと共同運営。ウェブとリアルの両立を目指す
(2013/4/11 17:16)
タニタとローソンHMVエンタテイメントは、有料の会員制健康サービス「タニタ健康くらぶ」を5月11日より発足させる。年会費は5,000円。入会金は無料で、申し込みは4月11日から。
タニタ健康くらぶは、健康に関する様々なサービスを会員に提供するコミュニティサービス。ウェブやイベント、会報誌など、多彩なコンテンツを組み合わせている点が特徴。
具体的には、「食べる」「動く」「集まる」という3本柱のコンテンツを提供する。「食べる」では、タニタの社員食堂の栄養士、荻野菜々子氏による調理動画をウェブで配信する。また、タニタの社員食堂レシピの紹介や、専門スタッフが回答する健康に関するQ&A、食事記録を提出すると診断してもらえるサービスも用意する。
「動く」では、トレーニングスタジオ「フィッツミー」によるエクササイズを動画で配信。作業中などにできる「~ながらエクササイズ」や、筋力アップや減量など目的別の「シェイプアップエクササイズ」などを用意する。
「集まる」では、健康セミナーやタニタ食堂体験会、ヘルスツーリズム、スポーツツーリズムなどのイベントを定期的に開催する予定。
このほか、配信情報や健康情報をまとめた会報誌を年4回発行する。ウェブを利用しない会員にも配慮したという。
今後の展開として、夏に会報誌の第1号を発行、秋に会員向けのタニタ生活ツアーを予定している。また10月以降、週1回のラジオ番組も放送する予定。
入会は、全国のローソンやミニストップの店頭に設置されているLoppi(ロッピー)や、ウェブサイト「ローチケ.com」などで受け付ける。なお入会特典として、「丸の内タニタ食堂」の特製茶碗がもれなく貰える。
ウェブとリアルを融合した健康サービス
タニタはこれまで、体組成計や活動量計、ウェブサービス「からだカルテ」など、さまざまな健康計測機器やサービスを展開してきた。さらに、同社の社員食堂のメニューをまとめたレシピ本「体脂肪計タニタの社員食堂」(大和書房刊)は、2010年の発売以来、第1弾と第2弾を合わせて532万部を売り上げる大ベストセラーとなった。今春には、料理本の第3弾を発売したほか、5月には女優の優香が主演する映画の公開を控えている。
だが、「食事」や「運動」、「休養」といった健康サイクルの習慣化に向けた取り組みはこれまで限定的だったという。
タニタの猪野正浩 ブランディング推進室 室長は、新サービスについて「単なる情報発信の場ではなく、会員同士が楽しみながら健康づくりができる場を目指す」と意気込む。「今までの健康サービスは、ウェブかリアルか、二者一択だった。特にウェブサービスは、使い方が難しい、楽しくない、などの課題を抱えていた。新サービスは、ウェブとリアルをうまく融合し、食事や運動、休養といった健康サイクルのソリューションとして、全国レベルの組織にしたい」と抱負を語った。
一方で、全国1万店の店舗ネットワークを持つローソングループとは、2011年2月より、タニタ社員食堂とコラボレーションしたお弁当を発売してきた。
今回協業するローソンHMVエンタテイメントは、ローソングループの子会社で、同グループのエンタテイメント部門を担う。チケット事業を中心に、ネットのEC事業や、HMVのリアル店舗事業を展開するほか、アーティストやスポーツチームの会員ファンクラブの運営も代行している。
ローソンなどの店頭に設置している専用端末Loppiは、パソコンやウェブサービスとの接点が少ない中高年層のユーザーが多いという。
ローソンHMVエンタテイメント 坂本健 代表取締役社長は、「会員制のノウハウや、全国に展開している店舗の存在を活かしていきたい」と話し、双方のノウハウを合わせて、ユーザーの裾野を広げたい構えだ。