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空気清浄機の効果は実感するも「除菌」「イオン放出」への実感は薄い、価格.com調査

~シェアはシャープ、パナソニック、ダイキンの寡占状態

「価格.com」でユーザーを対象に行なった「空気清浄機についてのアンケート」では、65.6%が空気清浄機を所有していた

 カカクコムは、同社が運営する購買支援サイト「価格.com」でユーザーに対して行なった「空気清浄機についてのアンケート」の結果を公表した。回答者は6,245人で、男女比率は男性91.1%、女性8.9%で、平均年齢は男性47.9歳、女性44.8歳。今回の調査では、全体の65.6%が空気清浄機を所有し、そのうち1/4が複数台所有していると回答。空気清浄機が広く普及していることが明らかとなった。

シャープ、パナソニック、ダイキンの3社の寡占状態が一層加速

 カカクコムによると、所有率は65.6%と高い結果となったが、2年前の2011年3月に行なった調査でも所有率は62.2%と高く、ここ近年で飛躍的に向上したものではないという。居住エリア別の所有率は、関東地方がトップだったが、北海道や東北エリアも高く「東高西低」の傾向が見られた。

 空気清浄機のタイプ別では、加湿空気清浄機が39.1%で最多、次いで加湿機能なしのイオン放出機能付き、空気清浄機機能のみとなった。

 メーカー別では、シャープが35.3%とダントツでトップとなり、パナソニック20.7%、ダイキン20.2%と続き、この3社だけで市場の76.2%を占める。この3社以外のメーカーシェアは21.5%で、2011年の前回調査より5.4ポイント下落している。カカクコムでは、3社による寡占状態が一層加速していると見ている。

タイプ別では、加湿空気清浄機が最も多かった
シェアはシャープ、パナソニック、ダイキンの寡占状態が続いている

空気清浄機購入理由のトップは花粉症対策

 空気清浄機の購入理由については、前回から引き続き「花粉症対策」(51.5%)が最も多く、「風邪の予防(ウイルス対策)」(41.2%)とともに、かなりの割合を占めた。一方、前回調査比べると「空気環境が悪い」「タバコの臭い」といった購入動機がやや減少傾向にあった。なお、最近話題になっている、有害微粒子「PM2.5」への対策については2.3%にとどまった。

 購入時に重視した点としては、「価格」(59.7%)、「メーカー・ブランド」(45.3%)、「基本的な集じん性能」(35.5%)、「花粉除去性能」(35.4%)などが挙げられた。カカクコムでは、前回調査に比べ価格やメーカーの重要度が増している一方、製品の基本機能である花粉除去機能やウイルス除去性能が相対的に下がっていることを指摘。これは、空気清浄機という製品自体が一般化し、主要3メーカーの寡占状態が進んだことで、製品選択時の重視ポイントが価格やメーカー・ブランドに移ってきたからだとみている。

満足度は高いものの、「除菌」「イオン放出」の実感は3割程度

 所有している空気清浄機の効果実感度に関しては、77.3%が何らかの効果を実感していると回答(「やや効果を実感している(61.5%)」と「大変効果を実感している(15.8%)」の合計値)。機能別では「消臭・脱臭機能」と「集塵機能」に関してそれぞれ70%程度が効果を実感していると答える一方、「除菌機能」や「イオン放出機能」に関しては、効果を実感している人が3割程度、実感していない人が4割程度という結果になった。

77.3%が空気清浄機の効果を実感していると回答した
イオン放出機能、除菌機能はほかの機能に比べて効果を実感している人が少なかった

阿部 夏子