日立、シャワーの勢いが強い省エネ“業界No.1”のエコキュート

 日立アプライアンスは、業界No.1の省エネ性を備えたエコキュート「ナイアガラ出湯 標準タンク(高効率)タイプ」6機種を、12月1日に発売する。希望小売価格は、貯湯容量が370Lの「BHP-FV37LD」が939,750円、460Lの「BHP-FV46LD」が1,023,750円。

貯湯容量370Lの「BHP-FV37LD」460Lの「BHP-FV46LD」

 シャワーの勢いの強さが特徴の「ナイアガラ出湯」シリーズのエコキュート。同シリーズは給湯方式に、水道水を瞬間的に湯に変え、水道の給水元圧のまま給湯する「水道直圧給湯」方式を採用している。同方式は、一般的なエコキュートで採用されている、水道水の給水圧力を減圧し、タンクに貯めた後で沸き上げて給湯する「減圧弁方式」と比べると、給湯圧力は約2.9倍となる。また、台所と浴室の両方でシャワーを使った場合の給湯流量は、減圧弁方式が1分間で約10Lに対し、水道直圧給湯方式の場合は1分間で約16Lになるという。

 また、減圧弁方式では対応できない3階浴室での利用にも対応。給湯配管も、太径の配管(20A)に変更することなく、ガス給湯器などに利用される15Aの細い給湯配管が使用できるという。

減圧弁方式と水道直圧給湯方式の仕組みの違い

 今回の新製品では、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットを改良することで、省エネ性能を従来機種比で約6%向上した(貯湯容量370Lタイプの場合)。ヒートポンプユニットでは、給油構造などを改善した高効率スクロール圧縮機や、水管の圧力損失を低減させた高効率水冷媒熱交換器を搭載。貯湯ユニットでは、独自のフレックス真空断熱材でタンクの一部を覆い、さらにタンクの湯を沸き上げる際に発生する膨張水の排出時に発生する熱損失を低減する技術も採用している。

 この結果、貯湯容量370Lタイプでは、320L以上~460L未満クラスで“業界No.1”となる年間給湯保温効率(JIS)3.5を達成。460Lタイプについても、460L以上~550L未満クラスで“業界No.1”となる年間給湯保温効率(JIS)3.4を達成している。

新製品のヒートポンプユニットと貯湯ユニットの内部構造

 また、「高速湯はり」モードを選んだ際の湯はり時間は、約7分半となった。湯はり時に湯量を制御するふろ電磁弁の流路抵抗を低減し、湯はり中にふろ循環ポンプを運転することで流量を増やしているという。

 節電機能としては、センサーによる温度検知や学習機能などで、効率的な制御を行なう「インテリジェント制御」を採用。また、使用実績を比較して確認する「仕様湯量目安」、使用実績に応じた設定を知らせる「おすすめ設定」、シャワーの使いすぎを知らせる「シャワーアラーム」などの「節電サポート機能」も搭載し、ユーザーによる積極的な使用湯量の節約や節電をサポートするという。

施工性を向上するために、配管が集まる「けこみ」部分を高くしている

 このほか、施工性を向上するために、貯湯ユニットの配管が集まる「けこみ部分」の高さを、従来機種よりも135mm高い505mmとしている。

 370Lタイプの本体サイズは、貯湯ユニットが625×730×1,835mm(幅×奥行き×高さ)で、ヒートポンプユニットが792×299×720mm(同)。使用冷媒はR744(CO2)。電源は単相200V。標準タイプのほか、耐塩害仕様、耐重塩害仕様タイプも用意される。







(正藤 慶一)

2012年11月9日 15:06