日立、光触媒で脱臭効果が長持ちする加湿空気清浄機

~除湿・加湿機能付きモデルも発売
光アクティブ脱臭 クリエア EP-HV700

 日立アプライアンスは、光触媒の効果で脱臭効果が長持ちする加湿空気清浄機「光アクティブ脱臭 クリエア EP-HV700」を10月20日より発売する。価格はオープンプライス。市場想定価格は50,000円前後。

 加湿機能を搭載した空気清浄機。脱臭フィルターに脱臭力が長持ちする「光アクティブ脱臭&ダストフィルター」を採用した点が特徴。光アクティブ脱臭&ダストフィルターは脱臭素材として、活性炭と、吸着材料「シーキュラス(人工ゼオライト)」、光触媒活性炭の3つを配合している。

 同フィルターは、脱臭力を自動で再生する仕様になっている。透明の本体前面パネルから採り込んだ光が「光アクティブ脱臭&ダストフィルター」に当たることで、光触媒が活性化する。光触媒はフィルターに付いた臭い成分を、水分子と無臭のガスに分解する。これにより脱臭パワーが再生し、長持ちするという。

フィルター構成は、前面パネルの下にプレフィルター、光アクティブ脱臭&ダストフィルター、アレルオフ微細じんHEPAフィルターの順に並んでいる
光触媒活性炭は太陽光を当てると活性化し、臭い成分を水分子と無臭のガスに分解。さらに微細孔を塞いでいた臭い成分を分解して、脱臭力を再生するしくみ

 同社では、1立方mの容器内でタバコ5本を燃焼させ、本機を1分間運転した後のアンモニア、アセトアルデヒド、酢酸の総合除去率を調査。初期の脱臭性能は約96%、使用開始から6年後でも約75%となり、従来のフィルターに比べて約15%高い脱臭機能を維持するとしている。

 またアンモニア、アセトアルデヒド、酢酸のほかに、4大臭気とされるチッ素系、硫黄系、アルデヒド系、酸系を含む11種類の臭い成分、4種類のVOC(ホルムアルデヒド、キシレン、トルエン、ベンゼン)にも臭いを抑制する効果があるという。

 脱臭に特化した運転モードとして、ニオイの発生状況に合わせて効率よく脱臭する「快速」コースや、生ゴミや排水口、ペットから発生し続ける臭いを抑える「いつも」コースの2つを搭載している。

 なお「光アクティブ脱臭&ダストフィルター」の手入れは、1カ月に1回、2時間程度風通しの良い場所で太陽光に当てる必要がある。

床上の花粉も捕集する花粉抑制モード

 花粉対策としては、スギ花粉の捕集だけでなく抑制まで行なう「花粉抑制モード」を搭載。新採用のルーバーで斜めに気流を送り、床上付近に漂う花粉の捕集効果を高めた。また、1時間ごとに「強」風量運転を行ない、部屋の空気を循環させることで、部屋の空気を見張るという。

新たに採用したルーバーによって斜めに気流を送り、床上に漂う花粉の捕集効果を高めたことで、花粉の舞い上がりを抑制し、部屋の空気がきれいな状態を保つ

 なお、花粉の捕集はスギ花粉以外にも対応するが、花粉の抑制効果は今のところスギ花粉にのみ対応するという。

 集塵フィルターには、「アレルオフ微細じんHEPAフィルター」を採用し、花粉をしっかり捕集するうえ、フィルターのアレルオフ成分が花粉の活動を抑えるという。集塵捕集率は99.97%以上としており、花粉以外に浮遊カビやダニの死骸、クラスター状のウイルスや細菌を捕集する。

 ウイルス抑制フィルターには、ダチョウの卵から精製した抗体を使用した「ダチョウ抗体フィルター」を昨年モデルに引き続き採用。フィルターに接触した5種類の特定のウイルスの活動を抑制したことが確認されているという。

省エネモードも搭載、運転音は抑えめ

 省エネ運転モードとして、昨年モデル同様に「[eco]節電運転」を搭載した。[eco]節電運転では、空気がきれいな時や、適度な湿度に達した時に、自動でファンを止め、1時間おきに約10分間の送風運転をする。これにより消費電力量は、通常運転よりも最大23%節約できるという。なお、[eco]節電運転時に空気が汚れた場合は自動運転に切り替わる。

 運転音は、最もパワフルな「ターボ」運転時で48dBに抑えた。「静」風量時は15dBで、就寝時にも気にならずに使えるという。

 本体サイズは430×268×584mm(幅×奥行き×高さ)。本体重量は10kg。消費電力は最大53W。風量は最大6.3立方m。空気清浄時間は8畳で12分。空気清浄機能の適用畳数は24畳。加湿時の適用畳数は木造で10畳、プレハブ洋室で17畳。1時間あたりの加湿量は最大約630ml。カラーはスモークグレー。

除湿・加湿タイプの上位モデルと、空気清浄のみのタイプもラインナップ

 同じくクリエアシリーズとして、除湿・加湿機能を搭載した空気清浄機「EP-HV1000」と、加湿空気清浄機「EP-HV600」、空気清浄機「EP-HZ30」の3機種も同時に発売する。いずれも「光アクティブ脱臭&ダストフィルター」は搭載していない。価格は全てオープンプライス。市場想定価格は順に90,000円前後、40,000円前後、12,000円前後。

EP-HV1000

 「EP-HV1000」は、除湿・加湿機能を搭載した空気清浄機。空気清浄しながら、梅雨の湿気対策や冬期の乾燥・結露対策が1台でまかなえるという。

 除湿はデシカント式で、1日当たりの最大除湿能力は約6.5L。「衣類乾燥」や「結露セーブ」機能、「花粉抑制モード」も備える。

 空気清浄の適用畳数は25畳。加湿の適用畳数は木造で8.5畳、プレハブ洋室で14畳。除湿の適用畳数は木造で8畳、プレハブ洋室で12畳、鉄筋洋室で16畳。カラーはホワイト。

 加湿空気清浄機「EP-HV600」は、空気清浄能力や加湿能力は「EP-HV700」と同じで、「光アクティブ脱臭&ダストフィルター」と「ダチョウ抗体フィルター」を省略している。カラーはホワイト、レッド、ブラック。

EP-HV600。カラーはホワイト、レッド、ブラックの3色

 空気清浄機「EP-HZ30」は、脱臭・集塵フィルターとして「アレルオフフィルター」を採用。花粉モードは搭載していない。適用畳数は15畳まで。カラーはホワイト。






(小林 樹)

2012年9月20日 14:13