2012年上半期は、洗濯機・掃除機・ミキサー・フードプロセッサーが好調

~GfK調べ

 GfK(ジーエフケーマーケティングサービス ジャパン)は、全国の有力家電取扱店のPOSデータに基づく、2012年上半期の家電およびIT市場の販売動向を発表。生活家電分野では洗濯機、掃除機、ミキサー・フードプロセッサーが、前年度からプラス成長となった。

 洗濯機は、販売数量が2011年比で4%増となる275万台で、3年連続のプラス成長となった。内訳では、縦型が同4%増、ドラム式が同12%増で、縦型洗濯乾燥機に限ると同14%増となっている。数量構成比では、縦型が同比1%減の83%、ドラム式が同1%増の13%で、残りの4%は二槽式。また、洗濯容量8kg以上の数量構成比は同2%増と、大容量クラスへの移行が見られる。

 掃除機は同1%増の390万台で、こちらも3年連続のプラス成長。キャニスタータイプ(床移動型)は、小型・軽量モデルが牽引するも同2%減となったが、その一方でロボットタイプは同23%増、スティックタイプは同9%増、ハンディタイプは同7%増。GfKでは、2台目需要や家事負担の軽減ニーズを取り込んだ製品が、市場を拡大したと分析している。数量構成比では、キャニスタータイプが66%、スティックタイプが15%、ハンディタイプが14%、ロボットタイプが3%となっている。

 ミキサー・フードプロセッサーのカテゴリーは、市場全体で同26%増の129万台。GfKでは、自宅で食事をとる“内食”や健康志向の高まりから、料理グッズやレシピ本が注目を集め、メーカー各社からの情報発信も増加したとしている。

 内訳では、ミキサーは同37%増、フードプロセッサーは同25%増、ハンドブレンダーは同26%増と、それぞれ大きく前年を上回った。ハンドブレンダーは、平均価格が約7,700円と、ミキサーやフードプロセッサーよりも高価だが、利便性の高いキッチン家電として市場を拡大しているという。ハンドミキサーの販売数量は前年並みとなっている。

 なおAV家電については、薄型テレビが同59%減の480万台、DVD・ブルーレイレコーダーは同31%減の348万台と不振。家電量販店の売り場では、前年まで存在感を示していたテレビに替わり、スマートフォンやタブレット端末、太陽光発電システムなど伸び盛りの商品が前面に出ているという。






(正藤 慶一)

2012年8月28日 15:54