世界規模で家電の需要増――JEMA調査

~製品別ではエアコンと掃除機、地域別ではBRICsが好調

 JEMAは、日本を含む世界62カ国を対象に、2004年から2010年にかけての、白物家電7品目の需要実績を報告書にまとめた。

 報告書では、エアコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、電子レンジ、炊飯器、電動シェーバーの7品目の需要を推計調査。7品目全てにおいて、世界規模で2004年より2010年の需要が上回る結果となった。

2004年以来、7品目全てにおいて、世界規模で需要が増加している

 製品別で特に需要の伸び率が大きかったのは、エアコンと掃除機だった。エアコンの、2004年から2010年の6年間の平均伸長率は6.5%。世界最大の需要国である中国のほか、インドやブラジルといった新興国の需要にも支えられ、2010年の需要は前年比16.4%増の6,958万1千台と大幅に増加している。

 掃除機は、北米や西欧が好調で、2004年から2010年にかけての平均伸長率は、5.2%となった。2010年の需要は前年比11.5%増の9,748万8千台で、最大の需要国であるアメリカでは前年比15.7%と2桁増の需要を記録した。また、中国やブラジルなどの新興国市場でも力強い伸びとなったという。

製品別では、エアコンと掃除機が特に伸び率が大きかった

 国別の需要ランキングでは、中国とアメリカが、7品目の需要台数のトップを二分している。日本が上位に入ったのは、エアコンと炊飯器、電動シェーバーで、2010年にはそれぞれ2位につけている。

需要台数のトップは中国とアメリカが二分している

 さらに地域別では、日本と北米、ヨーロッパの需要はほぼ頭打ちであるのに比べ、中国、インド、ブラジル、ロシアのBRICs4カ国の需要増が目立った。特に需要が高かったのは、エアコン54%、炊飯器56%で、世界需要の半数以上を占める結果となった。また6年間の平均伸長率も高く、エアコンが10.9%、掃除機が6.5%、電子レンジが6%、冷蔵庫が4.9%、炊飯器が4.4%、洗濯機が4.3%、電動シェーバーが2.7%の伸びを記録した。

BRICsでは需要が伸長。2010年には、エアコンと炊飯器で世界の需要の半数以上を占めた





(小林 樹)

2012年3月28日 16:49