電動アシスト自転車の販売台数が好調、冬季も衰えず――GfK調べ

~バッテリーの大容量化が顕著

 GfK Japan(ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン)は、2011年の電動アシスト自転車の販売動向を発表した。震災以降電動アシスト自転車の売り上げは好調で、本来なら販売が衰える12月も前年比1.5倍の売り上げを記録しているという。

 GfKによると、本来電動アシスト自転車の最大商戦期は3月~4月で、販売実績もその時期に集中する傾向が強かったという。しかし、2011年においては、新製品が出揃う10月に3月/4月に匹敵する販売台数を記録したほか、寒さのため販売が衰える12月に入っても昨年比1.5倍の売り上げに達したという。

2011年1月から12月までの月別販売動向と前年同月比バッテリー容量別の販売台数構成比。2011年の下半期からは容量8Ah以上が圧倒的に増えた

 機能性においては、バッテリーの大容量化が進んでいる。2010年にはバッテリー容量8Ah以上の販売台数は1割にも満たなかったが、2011年の3期(7月~9月)以降は全体の4割以上を占める結果になった。同社では、バッテリーの大容量化を進めることで、買い替え需要や、高付加価値志向の新規購入者の取り込みを図るメーカー側の思惑に、消費者が反応した結果だとみている。

 また、カラーやデザイン面に対しても今まで以上に高い付加価値が要求され、コンセプトやデザインに対する注目が高まっているという。GfKでは、電動アシスト自転車に対して付加価値を求める流れは、平均価格の低下に歯止めをかけるプラスの要素になると分析している。






(阿部 夏子)

2012年1月24日 17:36