アイリスオーヤマ、外が明るいと自動で節電する直管形LEDランプ

~消費電力は蛍光灯比で7割減、従来LED比で5割減
エコルクスセンサー(調光タイプ)

 アイリスオーヤマは、外光に応じてあかりを自動で抑え、節電する直管形LEDランプ「エコルクスセンサー(調光タイプ)」10機種を、10月下旬から発売する。価格はオープンプライスで、参考価格は15,500円~39,000円。

 既設の直管形照明のソケット「G13」または「R17d」口金に取り付けられる直管形LED照明。ランプ自体にセンサーを備えており、室内で必要とされる一定の明るさを保つよう、自動で明るさを調節する点が特徴となる。例えば外光が明るい時は、ランプに内蔵しているセンサーが明るさを感知し、減光する。逆に、屋外が暗くなるにつれ、照明の明るさは強くなる。

明るさセンサーのイメージ。自然光が十分な際は明るさを抑え、外光が少ない夜などは明るく点灯する

 明るさの感知方法は、ランプが床方向に発する光の跳ね返りをセンサーで感知し、自動で調光する。このセンサー機能により、センサーなしの場合と比べた消費電力は、晴れの日は21.3%削減、曇の日は6.2%削減できるという。

 内部構造でも省エネ化が進んだ。光源には発光効率に優れたLEDチップを採用し、その効率を引き出す独自の電源設計技術とランプカバーも搭載することで、消費電力1W当たりの発光効率は、従来のLEDランプの80lm/Wから100lm/Wと、効率が約2割アップ。従来の直管形蛍光灯より、消費電力を53.2%削減するという。

 同社ではこれらにより、蛍光灯をエコルクスセンサーに切り替えた場合の消費電力は、年平均で68.4%削減され、従来のLED照明と比べても、46.3%の節電になるとしている。


エコルクスセンサーを使った場合の消費電力の変化。晴れの日が最も節電効果が高いが、曇や雨でも、通常より消費電力は少なくなっている蛍光灯や従来のLEDランプと比べた節電効果。「エコルクスHE」は、エコルクスセンサーのセンサーを省いたモデル

 また、ライトに直接センサーが付いているため、器具にセンサーを取り付ける工事は不要。同社では“最低限の費用で、一層の節電効果が得られる”としている。

 本製品を開発した経緯としては、アイリスオーヤマの開発担当者が東日本大震災で電気が1週間以上使えない際に、震災前は日中でも照明をつけていたことに気づき、明るさに応じて節電できる照明を思いついたとしている。

 G13口金形の本体サイズは32.5×1,198mm(直径×高さ)で、重量は500g。平均演色評価数はRa80以上。定格寿命は40,000時間。明るさは2,000lmと2,500lm、色温度は4,000K(白色)と5,000K(昼白色)タイプが選択できる。消費電力は最大25W。

エコルクスHE。センサー機能は省かれている

 このほか、エコルクスセンサーからセンサー機能を省いた直管形LEDランプ「エコルクスHE」16機種も発売する。発売日は9月20日。参考価格は9,500円~36,000円。G13口金とR17d口金タイプが用意される。

 なお、いずれの製品も、既存の蛍光灯器具に使う場合は、簡単な工事が必要になるという。

 アイリスオーヤマでは、2011年中にLED照明の新商品を1,021アイテム追加し、2011年3月に比べ6倍となる全1,218アイテムのLED製品を投入するとしている。また、今回発売する直管形LEDに加え、LEDシーリングライトやダウンライトなどにも参入する予定という。

アイリスオーヤマの今後のLED製品展開予定
 





(正藤 慶一)

2011年9月16日 00:00