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パナソニック、廃家電の基板から金や銀など再活用 万博にも

廃プリント基板から回収した金・銀・銅を再活用する資源循環スキーム「PMP(Product-Material-Product)ループ」を運用している

パナソニック くらしアプライアンス社は、三菱マテリアルと共同で構築した、廃プリント基板から回収した金・銀・銅を再活用する資源循環スキーム「PMP(Product-Material-Product)ループ」を運用している。このスキームにより、累計で金1.1t、銀33t、銅8,100tの再資源化を実現した。

PMPループは、廃家電から発生する廃プリント基板を製錬処理し、金・銀・銅を取り出して、再びパナソニックのモノづくりに再利用する仕組み。2011年の開始以来、リサイクル原料の回収から再利用までのプロセスを一貫してマネジメントする定常的な資源循環を実現している。

さらに本スキームで回収した銅を例にとると、製錬の代替によるCO2削減量は累計で約3.3万tに達するなど、CO2削減にも寄与する取り組みとなっている。また回収した銅は、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)のパナソニックグループパビリオンの銅線原料にも活用される。

パナソニックと三菱マテリアルは、非鉄金属のリサイクルについて広く認知向上を図るとともに、PMPループの構築と運用を通じて得られた経験やノウハウを生かし、リサイクル原料の回収から再資源化を経て新たな製品に活用するまでの一気通貫の資源循環マネジメントの拡大に取り組み、さらに多様なパートナーとの連携により、新たな対象品目でのスキーム構築を図り、サーキュラーエコノミーの進化、ならびにCO₂排出量の削減に貢献していくとしている。

「PMP(Product-Material-Product)ループ」のスキーム