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ソニー、子供を飛び出し事故から守るシステム実現へ みまもりGPS活用

歩行者主体の安全システム「APAS」の実証実験を開始する

ソニーグループとソニーネットワークコミュニケーションズは、歩行者先進安全支援システム(APAS)の実証実験を、福岡県福岡市内の1校と福島県南相馬市内の4校の小学校児童とその保護者を対象に実施する。

APAS(Advanced Pedestrian-Assistance Systems)とは、同社が開発している、歩行者主体の安全システム。交通事故から歩行者を守ることを目的として、2019年から研究開発が進められている。

今回の実証実験では、同グループが提供している、みまもりサービス「amue link(アミューリンク)」用の見守りGPS端末をベースにした、専用端末を、登下校中などの児童に携帯してもらう。

第1段階では、専用端末が検知した、飛び出しやふらつきなど、児童の危険な動きを保護者がスマートフォンで確認できるようにする。そのうえで保護者が、事故に遭いにくい安全な歩き方や振る舞いを児童に指導することで、児童の安全学習に寄与するかを検証するという。

みまもりサービス「amue link(アミューリンク)」用の見守りGPS端末。実証実験では、同端末をベースにした専用端末を使う

第2段階では、第1段階で得られた児童の移動軌跡や歩行時の行動データから、交通事故リスクの高いエリアなどをAIも用いながら予測。この高リスク・エリアの情報を学校や地域等に提供することで、例えば安全マップの更新など、安全な街づくりに活用できるかを検証する。

ソニーグループは、今回の実験で得られた成果をもとに、APASの研究開発をさらに進めるとともに、今後も日本各地での実証実験の可能性を検討していくという。