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地震でガスが止まった時、どうすればいい? 対処法とNG行動

震度5程度以上の地震では、ガスメーターが自動でガスを停止

10月7日夜、埼玉県と東京23区で震度5強の地震が発生した。埼玉県や東京で震度5強以上の揺れを観測したのは東日本大震災以来の10年ぶり。地震後に入浴時にお湯が出なかったり、こんろから火が出ないのに気づいた人もいたことだろう。これは、震度5程度を超える揺れを感知した際に、ガスメーターが自動でガスを止めるためだ。

大きな地震が発生した後、ガス栓やガスメーターはどう扱えばいいか、対処方法を東京ガスに聞いた。

まずはガス栓を締め、ガス臭かったらすぐに換気

東京ガスに確認したところ、地震後はまずガスの元栓を締めるよう案内している。このとき、ガス臭い場合はガス漏れの可能性があるため換気を行ない、室内の空気を入れ替える。

換気時には、「窓を開けて扇ぐなどして換気し、換気扇のスイッチは絶対に押さないように」と注意喚起。換気扇や扇風機などの電気スイッチは火花が飛び散る可能性があり、引火の危険があるためだ。窓を開けたら、ガス漏れ通報の窓口に連絡する。東京ガスのガス漏れ通報専用電話は「0570-002299」。

ガス臭くなければガスメーターで復帰を

ガス臭くなく、屋外のガスメーターのランプが点滅している場合は、ガスメーターの感震機能によりガスを止めている可能性がある。一般的なガスメーターでは、以下の手順を踏むことで、ガスを再び使えるようになる。

まず、すべてのガス機器を停止する。その後、ガスメーターの復帰ボタンの黒いキャップを外し、復帰ボタンをしっかりと奥まで押し込み、ゆっくりと手を離す。ガスの元栓はこんろ下のほかガスメーターにもあり、復帰時はガスメーターの元栓は開いたままにする。

ボタンを押した後は再びランプが点滅するため、約3分間ガスを使わずに待つ。約3分の間はガス管の圧力を点検しており、ガスを使用してしまうとガス漏れと認識されてしまうためだ。点検が終了すればランプが消えるため、消えたことを確認できたらガスを使用できる。

まずはガス機器を停止
ガスメーターの復帰ボタンのキャップを外す
復帰ボタンを押す
約3分間ガスを使わずに待つ

一般的なガスメーターではランプの点灯でガスを止めたことを知らせるが、通信機能付きガスメーターでは液晶画面に「ガス止」と表示するものがある。同機種では復帰ボタンのキャップを外すことなくボタンを押せる。

JO型のガスメーターでは、液晶画面に「ガス止」と表示
UH型も復帰ボタンのキャップを外さずにボタンを押して復帰

ガスメーターで復帰作業を行なったあともガスが復帰しない場合、ガスの供給が停止している場合もある。ガス供給については、ガス会社のホームページで確認可能だ。東京ガスでは、ホームページの「復旧マイマップ」で情報提供しており、地震が起きた際のガス供給の状況を確認できる。

東京ガス 復旧マイマップ

ガスメーターは屋外や玄関脇に

なおガスが停止しているか確認したり、ガスの復帰を行なったりするガスメーターは、住宅の屋外などに設置されていることが多い。マンションであれば、玄関脇や共用廊下のメーターボックス内、または屋外に複数台がまとめて設置されている。戸建て住宅は、屋外や玄関付近の外壁にある。ガスが止まったときに焦ることのないよう、余裕があるうちに自宅のガスメーターの場所を確認しておこう。

マンションの玄関脇や共用廊下のメーターボックス
屋外に複数台並列設置
戸建て住宅は屋外や玄関付近の外壁など