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業界初、電気×ガスのハイブリッド冷暖房+給湯システム。コロナとリンナイ、エア・ウォーター共同開発
2020年9月15日 10:00
コロナとリンナイ、北海道エア・ウォーターの3社は共同で、業界初となる寒冷地(北海道/北東北)向けハイブリッド冷暖房・給湯システムを開発。2021年4月からリンナイと北海道エア・ウォーターが販売する。
寒冷地の給湯/空調設備は、全室への暖房と給湯を行なう暖房/給湯システムを基本としつつ、夏の冷房用に別途エアコンを設置することが増えているという。今回開発するシステムは、給湯だけでなく、全居室への暖房と2~3室の冷房に、1システムで対応できるのが特徴。ヒートポンプユニットも1つで済む。
3社の役割として、コロナはヒートポンプユニットと冷暖房用端末(ファンコンベクタ)の開発と供給を担当。リンナイと北海道エア・ウォーターが販売を行なう。
ヒートポンプユニットとガス給湯暖房熱源機を組み合わせたハイブリッド冷暖房・給湯システムは、家庭内全室の温水式暖房と、リビングルームなど2~3室の冷房、給湯、風呂の湯はりまで1システムで対応。
冷温水ファンコイルユニットによる冷水冷房は、エアコンの冷房に比べて冷風吹出温度を抑え、冷えすぎない、室内の天井付近と床面近くでの温度差が少ないなどの特徴があり、湿度の低い寒冷地の夏の気候に適した冷房として提案している。
エアコンの冷房は、室内機で熱交換しても冷媒温度は一定なのに対して、冷温水ファンコイルユニットによる冷水冷房は室内機で熱交換する際に冷水が温度上昇。空気の吹き出し温度はエアコン冷房より少し高めになるという。
効率の良いR32冷媒ヒートポンプを採用することで、暖房ランニングコストを低減。また、各電力会社の時間帯別料金プランと外気温に合わせて最もコストメリットが出るようヒートポンプとガス給湯暖房熱源機を最適に制御し運転するという。
リンナイの試算によれば、灯油システムに比べて年間約46,200円、オール電化に比べて年間約67,700円光熱費を削減できるとしている(暖房、給湯、厨房、照明を合わせた年間光熱費、地区:札幌、暖房面積120m2、建物UA値0.32W/m2K、家族人数4人)。