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花粉がついてもすぐ落ちる衣服生地など ~「花粉症対策と最新情報」を各社が紹介

 花粉問題対策事業者協議会(JAPOC)は23日、「2020年花粉シーズンの花粉症対策と最新情報」セミナーを開催。花粉の専門家による身近な花粉症対策や、花粉アレルギー疾患に関する最新情報などを紹介した。

 同協議会には、ダイキン工業や象印マホービン、ダイソン、パナソニック エコシステムズ、帝人フロンティア、ユニ・チャームなどが参画。セミナー会場には、超立体マスクや花粉をブロックする網戸「ナノキャッチ」など、参画企業の花粉対策製品が展示されていた。

ユニ・チャームのマスク「超快適」「超立体」
サンエス「空気清浄網戸 ナノキャッチ」

2020年春の花粉量は平年以下の見込み

 2020年春の花粉飛散傾向について、ウェザーニューズ 予報センター セクションリーダー 花粉コンテンツ担当・草田 あゆみ氏は以下のようにコメント。

 「今年は全国的に平年よりも早く飛散開始し、花粉のピーク、飛散終了も早くなる傾向です。また飛散量も、ほとんどの地域で平年以下となる見込みです」

 続けて草田氏は、花粉の飛散量の予測方法について説明した。花粉の飛散量には前年の夏の天候が関わっており、晴れて暑い夏には花粉を飛ばす雄花がよく育つため、翌年の花粉量が多くなるという。2019年の夏は曇りや雨の日が多かったため、2020年の花粉飛散量は少なくなると予測した。

 さらに、雄花は豊作と凶作が隔年で訪れるため、雄花がよく育った年の翌年は花粉が少ない傾向があるという。同社は前年の夏の天候と、雄花の豊作・凶作のデータを合わせて、飛散量を予想する。またヒノキ花粉の飛散量には飛散開始直前の2月下旬~3月中の天候も影響し、晴れて暖かい日が多いほど飛散量が増えるという。

2019年の夏は曇りや雨の日が多かった
雄花の豊作・凶作は隔年で訪れる
東日本も西日本も、花粉飛散量は平年より少ない見込み

 同社は現在、スマートフォン向けアプリ「ウェザーニュース」を提供。アプリでは、地域ごとに花粉の1時間ごとの飛散量や風向風速が確認できる「ピンポイント飛散予想」や、花粉の大量飛散情報をPUSH通知で知らせる「花粉対策アラーム」などが使える。花粉量の多い時間や風が強い時間を把握することで、外出時の花粉対策に活用できるという。

 また、花粉を24時間自動で観測するIoT花粉観測機「ポールンロボ」を全国約1,000カ所に設置しているため、現在どれくらいの花粉が飛んでいるかを、マップ上でリアルタイムで確認できる。

外出時の花粉対策に役立つ「ピンポイント飛散予想」
リアルタイムで飛散状況を確認できる
ウェザーニューズ 予報センター セクションリーダー 花粉コンテンツ担当・草田 あゆみ氏。手に持っているのはIoT花粉観測機「ポールンロボ」

衣服についた花粉が落ちやすい花粉対策衣服用繊維材料

 続いて、参画企業である帝人フロンティアが、花粉対策衣服用繊維材料「POLLEN BARRIER(ポランバリア)」を紹介。ポランバリアは細い糸を緻密に織り、さらに繊維の表面を平滑に加工した製品。衣服の表面についた花粉が落ちやすいうえ、花粉の衣服内への進入を防ぐという。

 本製品は花粉対策製品として、JAPOC(花粉問題対策事業者協議会)の認証を受けており、今シーズンはアパレルブランド「クロコダイル」より、本製品を使用したアウターなどが店頭販売される。花粉が付いてもすぐ落ちる生地で作った服であれば、家に入る前に花粉を払い落としやすくなり、室内への花粉の持ち込みを減らせるとしている。

花粉が付着してもすぐに落とせる生地「ポランバリア」
今シーズンよりポランバリアを使った製品が店頭に並ぶ

 このほか展示ブースでは、ダイキンのストリーマ空気清浄機「MCK70W」「MCK55W」など、JAPOC認証を受けた製品の紹介があった。

 象印マホービンの空気清浄機「PU-AA50」は、適用畳数24畳とパワフルながら運転音は最大39dBと低騒音設計。内蔵した2つのプロペラを互いに逆方向に回転させ、効率良く気流を生み出すことで静音性を実現したという。

 吸引口は床上30cm、360度に配置。「除菌/脱臭/高性能静電」の3種類のフィルターを通して、カビや細菌、タバコやペットのニオイ、花粉やダニの死骸、PM2.5を除去するとしている。

ダイキン「MCK55W」(左)、「MCK70W」(右)
象印マホービン「PU-AA50」
JAPOCマーク