ニュース

パナソニック、夏の屋外を快適にするミスト式冷却機「グリーンエアコン」受注開始

 パナソニックは、屋外用ミスト式冷却機「グリーンエアコン AE-GXA031」を製品化し、4月19日に受注を開始した。価格はオープンプライス。想定価格は900万円前後(工事費込み)。

屋外用ミスト式冷却機「グリーンエアコン」

 夏の屋外の暑熱対策に適した屋外用冷却機。極微細なドライ型ミストを噴霧し、商業施設や駅、公園など、人が集う屋外を快適にするという。

 粒径が約10μmでぬれ感の少ないミスト「シルキーファインミスト」を噴霧する、独自開発の2流体ノズルを採用。すばやい気化冷却により冷気を生成し、効率的な温度低下を実現する。熱交換を行なうヒートポンプ式よりも排熱量が少ない点が特徴で、環境負荷が小さく効率的に冷却できるため、屋外での使用に適しているという。

 ミスト噴霧時には、旋回気流を発生させるトルネード型「エアカーテン送風」を実現。屋外のオープンスペースでも横風の影響を受けにくい、直径2mほどのドーム状の冷却空間を形成する。あわせて極微細ミストの蒸発を促進し、気化冷却の効果を高めるという。
 ミスト噴霧位置は、地上高さ2.8m。冷却範囲は2m(地上1.1~1.7m)。冷却効果は、外気温に対し4℃低下(外気温32℃、相対湿度50%の条件下において測定)。使用環境温度は46℃以下。

粒径が約10μmでぬれ感の少ない「シルキーファインミスト」
旋回気流を発生させるトルネード型「エアカーテン送風」を実現

 LTE回線による通信機能も搭載。株式会社ウェザーニューズから配信される気象予報データと連動して、気温に応じた噴霧流量の切り替えや停止などを自動制御する。異常時にはメールで通知する遠隔監視にも対応。

 モードは「強/中/弱」で、それぞれの気温条件は35℃以上/30℃以上/25℃以上。湿度判定制御は、屋外湿度80%以上で停止。風速判定制御は、屋外風速5m/秒で停止(ビル風等の局所影響は現地調整)。

 本体サイズは、1,200×1,700×3,230mm(幅×奥行き×高さ)。機器ボックスサイズは、1,200×400×1,000mm(同)。定格電圧は200V/100V併用。50Hz時の消費電力は0.8kW(200V)、1.0kW(100V)。

港区台場「お台場レインボー公園」、港区新橋「新橋駅西口SL広場」の導入事例

 なお製品購入時には、自動制御や定期メンテナンスなどを行なう運用サービスに加入する必要があるという。稼働中の運転自動制御や遠隔状態監視など、わずらわしい管理作業を軽減し、常に快適に使える環境を提供するとしている。定期メンテナンスは、4月と10月などシーズン前と後の年2回を予定。シーズンイン作業では、開栓/点検/調整/消耗品交換などを行ない、シーズンアウト作業では、閉栓/点検/清掃などを行なう。

 遠隔監視サービスは、運転状況を監視するほか、異常を検知した際は指定のメールアドレスに連絡。同時に、遠隔で異常原因を確認する。発注者が利用可能な機能は、遠隔監視WEBアプリケーション。サービスは、パナソニック コンシューマーマーケティングとの契約になる。

 同社は2018年7~9月に、シルキーファインミストを用いた実証実験を、東京ミッドタウン日比谷やパナソニックスタジアム吹田で行なってきた。また既に港区台場の「お台場レインボー公園」や、港区新橋の「新橋駅西口SL広場」には、グリーンエアコンが設置されている。