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来日外国人に聞いた、東京の耐えられない夏の暑さは「湿度」~ダイキン調査

 ダイキン工業株式会社は、「東京の夏の暑さとスポーツ」について、東京在住の外国人150人を対象に意識調査を実施し、その結果を発表した。

 調査の背景に、今年の日本の夏は、気象庁が「災害」と表現するほど全国的に酷暑にみまわれ、屋外で行なわれるスポーツ活動に対して注意が呼び掛けられた。スポーツ庁は部活動中の熱中症予防の徹底や、高温多湿時の大会延期に関する通知を出すなど、2020年に東京オリンピックを迎えるにあたり、夏場にスポーツをする際の暑さ対策が課題となったところにある。

 調査対象は東京在住6カ月以上の外国人150名と、東京在住1年以上の日本人100名からなる。

東京の夏は約半数が「耐えられないぐらい暑い」

 東京の屋外で過ごす夏の暑さをどう感じたか? という問いに、ほぼ全員(96.7%)が「暑い」と答え、ほぼ半数(48.0%)が「耐えられないぐらい暑い」と回答した。約8割(77.3%)は、「想像していた以上に暑くて驚いた」としている。

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 暑さを感じる最大の理由は、「湿度が高い」と9割(87.6%)が回答。「気温が高い」の7割(73.1%)を上回ったものとなった。しかも、熱中症の症状を訴えた外国人は約4割(41.3%)と、日本人の28%を上回ったという。熱中症になった約6割は、東京の高温多湿な空気環境によって初めてで、湿度による不快な暑さを「サウナに入っているよう」「通勤が悪夢」「湿度が高く、風がないことで疲労が増加」と表した。

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 今年の夏の暑さを経験した外国人は、これから東京に来る外国人に向けたアドバイスとして、「水分補給」「飲み物の携帯」「服装」といった事前に用意できる事以外に、「エアコンの使い方」についても触れられていた。その内容は、「エアコンの使用頻度が増えた」「つけっぱなしにするようになった」で、外国人にとっても、エアコンは必需品という位置付けと分析した。

屋外スポーツの空気環境として、東京の夏は「不快」

 屋外でスポーツをする、観戦をするは、外国人の約6割(59.3%)が「不快」と回答。理由として「湿度が高い」が79.3%の最多となった。不快な原因は「気温」以上に、日本特有の「高い湿度」にあるとしている。対策として、「こまめに水分補給をする」が約9割(92.0%)と回答。その数値は、日本人よりも暑さに対する意識の高さが表れたと分析した。

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 ダイキン工業は調査結果から、「おもてなしの国」日本として、2020 年に向けて何に取り組むべきか、運動生理学を専門とする横浜国立大学 教育学部教授 田中 英登氏と共に考察を以下のようにまとめた。

【湿度が高い東京の夏にスポーツをする際の、暑さと熱中症対策および注意】

・普段よりも水分補給を心がける
・体の熱を下げて肌に適度な水分を残し、気化熱による熱の放散を妨げない濡れタオルを活用する
・激しい運動で大量に汗をかく時は、水分だけでなく塩分補給も忘れないようにする