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ダイソン、アップライトとダウンライトを1台に兼ね備えたオフィス向けLED照明
2017年3月6日 16:23
ダイソンは、アップライトとダウンライトを1台に兼ね備えたオフィス向けLED照明「Cu-Beam Duo(キュービームデュオ)を発表した。参考価格は28万円(税抜)。
天井を照らすアップライトと、直下を照らすダウンライトの機能を搭載したオフィス向けのLED照明。サスペンド型と呼ばれる天井吊り下げ式で、天井に電源板を設置する。設置の際には工事が必要で、法人向けの製品となる。
今回、新製品のPRのため、ダイソンのチーフエンジニアであるジェームズ ダイソンの長男で、照明カテゴリーを率いるジェイク ダイソンが来日。彼は、従来の灯りのデザインや価格、機能にフラストレーションを感じ、約10年間、照明技術の研究に関わってきた。
「LEDの寿命や、効率、性能において熱放出というのは非常に重要なもの。従来のLED照明の問題は全て熱放出にあったといってもいい。しかし、我々は天井に冷凍庫を設置するわけにはいかない。そこで我々は、ラップトップパソコンなどにも用いられている冷却技術にヒントを得た全く新しいヒートパイプテクノロジーを開発した」
「ヒートパイプテクノロジー」とは、光源から熱を逃し、ウィングに沿って熱を放散させる技術。ウィングには、真空密封された6本の銅管が並び、それぞれの銅管には少量の水が入っている。LEDによって発生した熱によって銅管の中の水は蒸気に変わり、この圧力差により、蒸気が移動。銅管の冷たい部分に達した蒸気は凝縮して水に戻る。このサイクルによって、熱エネルギーはライトのウィング部分を構成するアルミニウム製フィンから均等に放散される。
この技術によってダイソンの照明器具は、18万時間、約37年という高寿命を実現している。
無機質で、不健康。鬱病になってしまいそうなオフィスの灯り
ジェイク ダイソンが現状の灯りのなかで特に不快な灯りとしてあげたのが「オフィスの灯り」だ。
「白と青から成る無機質で不健康な灯り。あの灯りの下にいたら、鬱病になったり、自殺したくなったりしてしまうだろう」
一方、ダウンライトとアップライトを1台で兼ね備えた「Cu-Beam Duo」では、シーンに応じて様々な調節が可能。例えばプレゼンテーション中は、プレゼンターのスクリーンが焦点となるように、上方向への光を多く、下方向への光を少なくできる。また、勤務時間外には完全なアップライトによって、スペース全体を包みこみ、日中の会議とは異なった空間を作ることもできる。
さらに、照射範囲を設定できる手動のシャッターを搭載する。
ラインナップとして、アップライトだけを搭載した「Cu-Beam up-light」、ダウンライトだけを搭載した「Cu-Beam down-light」も展開する。いずれも参考価格は25万円(税抜)。