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日立、洗濯物を見つけて集中除湿する「カラッと部屋干し」搭載のエアコン
2016年9月7日 00:00
日立ジョンソンコントロールズ空調は、在室者1人1人を識別する「くらしカメラ AI(エーアイ)」を搭載したルームエアコン「ステンレス・クリーン 白くまくん Xシリーズ」を10月末に発売する。容量2.2kW「RAS-X22G」~9.0kW「RAS-X90G2」の全11機種で、価格はオープンプライス。店頭予想価格は24万円~40万円前後(税抜)。
人を識別できる「くらしカメラ AI」搭載のルームエアコン。業界で初めて、人識別画像処理技術を採用したカメラを搭載しており、在室者1人1人を識別できるようになった。これにより、それぞれの滞在時間を計測でき、体感温度の変化を予測して、自動で送風範囲をコントロールし、快適な空調を実現するという。冷房運転時には、長く在室している人には寒くなる前に風が当たらないようにし、帰ってきたばかりで暑い人にはしっかり冷風を送る。
気流のコントロールは、従来モデルから備える6枚のフラップ「ステンレスフラップ6」で行なう。吹き出し口左右端まで有効に送風でき、100万通り以上の中から適した気流を生み出すという。一度に送風できるエリアは3箇所で、温度の感じ方の違う在室者それぞれに適した風を送り出す。なお、くらしカメラ AIで、滞在時間などを一度に識別できる人数は15人まで。
このほか、くらしカメラ AIには、室温や人の周囲温度を検知する「温度カメラ」、家具の位置や形状を見る「ものカメラ」、床の種類や壁の構造などを判別する「お部屋カメラ」も備えられている。
在室時間も暑さ・寒さの感じ方に影響する
日立ジョンソンコントロールズ空調 家庭用空調事業部 グローバル商品マネジメント本部 RAC商品企画部 神野 憲之氏は、部屋の快適性と在室時間の関連について以下のように語る。
「同じ部屋にいても人によって暑さ・寒さの感じ方が異なるのは、個人差があるからといわれます。しかし、それだけではなく、在室時間も快適性に影響を与えることがわかりました。家族が頻繁に出入りするリビングは、冷房運転している場合、長くいる人は寒さを感じやすく、外から来た人は冷風が物足りないと感じやすいです。従来のエアコンは部屋の環境を見て快適性を追求していましたが、やはり人それぞれの環境を把握することが重要であると考え、人を識別する機能を搭載して在室時間の判別ができるようにしました」
スピーディーに部屋を暖める「スピード暖房」も搭載。事前に「間取りサーチ」を設定しておくと、くらしカメラ AIが在室者の足もとを見つけ、暖房運転スタート時は在室者のいる方向に温風を吹き出し、足もとを中心にすばやく暖める。人の周囲が暖まったら、自動で部屋全体が暖まるようにスイングする。
湿度の高いエリアを集中的に除湿する「カラッと部屋干し」
また、新たに湿度カメラも追加し、効率よく衣類を乾かせる「ランドリー除湿(カラッと部屋干し)」モードを搭載(9.0kWモデルを除く)。従来の湿度センサーに加えてカメラを備えたことで、部屋の湿度分布を算出できるようになった。湿った洗濯物がある、湿度の高いエリアを見つけると集中的に風を送りながら除湿し、洗濯物を乾燥しやすくするという。
「カビ見張り除湿」モードも備え、室内の温湿度を見張ってカビが発生しやすい状態になると自動で除湿運転を行なう。湿度約40~50%を目標に運転し、湿度が高い場所には優先して気流を送る。
このほか、エアコン内部の部品などに除菌効果の高いステンレスを採用した「ステンレス・クリーンシステム」や、フィルターについたほこりを自動で掃除する「ステンレスフィルター自動お掃除」などの機能を従来モデルより継承する。
室内機や室外機の構造は見直しており、省エネ性能が向上したという。
いずれも室内機のサイズは、798×374×295mm(幅×奥行き×高さ)。カラーはスターホワイト。