カデーニャ

開封確認や防犯対策など包装以外でもさまざまな意味を持つシュリンクラップ

シュリンクラップ

薄いプラスチックのフィルムで製品を密封する包装方式のこと。また、包装に使う素材そのもののことを指すこともある。

カップラーメンの包装もシュリンクラップ

熱によって収縮するプラスチックの特性を活かし、包装したい製品にフィルムを巻いて熱風を当てることでフィルムが縮み、パッケージと隙間なく包装できる。身近な例ではサランラップをテレビのリモコンなどに巻き、ドライヤーで温風を当てて収縮させることでリモコンの汚れ対策として活用する方法もある。

透明なので中身を確認できる、段ボールなどの個装箱を製作する必要がないのでコストを抑えられるといったメリットから、書店で販売されるコミック、DVD/Blu-ray Discパッケージ、時には野菜のパッケージなど幅広い業態で用いられている。

また、一度開封したら元に戻せないという特性を活かし、ソフトウェアの世界ではDVDディスク等のメディアをシュリンクラップで包装し、「ラップを開封したら利用規約に同意したとみなす」という注意書きのシールを貼って出荷するといった形態が一時期流行した。この注意書きは「シュリンクラップ契約」と呼ばれ、法的有効性などを巡って話題になったことも。

シュリンクラップ契約– Wikipedia

ハードウェアの個装箱にや輸送時にもシュリンクラップは用いられており、こちらも個装箱のデザインをそのまま見せることができる、輸送用のパッケージをわざわざ作る必要がないといったメリットがある一方、個装箱のラップが輸送時の衝撃で剥がれた場合、顧客や販売店からのクレームにつながる場合もある。

また、ハードウェア量産にはつきものとなるリワーク面でも課題は残る。できることなら避けたいリワーク作業ではあるものの、どうしてもリワークが発生してしまった場合、ラッピングを破って再度ラッピングしなければいけない。説明書きの紙を1枚追加したい、という微細な作業でも必ずラップを剥がすことになるため、ラップを剥がす作業に加え、国内で自らシュリンクラップを行なうか、ラッピングを業者に発注するといった金銭的コストも必要だ。

もちろん、リワークが一切発生しない製品であればこうした心配は不要。また、輸送時に製品単体ではなく複数個を収容したカートン箱での出荷がメインの場合は、輸送時の衝撃トラブルも考慮する必要がなくなる。製品のパッケージ1つを取っても、メーカーのさまざまな思惑が渦巻いているのだ。

なお、小型の高額商品ではシュリンクラップがよく用いられる。リビルド品を新品と偽って売るなどが横行する製品においては、シュリンクラップは顧客満足度確保のために重要なアイテムとなる。とはいえリビルド品や中古品にシュリンクラップを掛け直して新品と偽って販売する業者も出てくるなど、いたちごっこ状態になってしまうことも否めない。

この記事は、2018年3月5日に「カデーニャ」で公開され、家電Watchへ移管されたものです。

カデーニャ