イベントレポート IFA 2015
ハイアール、iPhoneと連携するアップルホームキットに対応したエアコンなど
(2015/9/11 12:33)
中国の家電メーカー、ハイアールのブースでは、他社にはないユニークな製品を多数展示していた。
中でも注目度が高かったのが、スマートホームの展示。日本で発表された液晶パネル付きの冷蔵庫「DIGI」や、世界初となるアップルホームキットに対応したエアコン、洗面所の鏡をコントロールパネルとして使用するシステムなどが紹介されていた。
日本では既にプレス発表されている液晶パネル付き冷蔵庫「DIGI」は、冷蔵庫の扉部分に液晶パネルが搭載されており、離れた場所にいる人とカメラを通して喋るなど家族のコミュニケーションツールとして使える。さらに、デジタルチラシなどの表示も可能だ。DIGIは全ての操作を、手を動かすなどのジェスチャーで行なう。
スマートホームの展示では、複数のセンサーを駆使して家の環境をコントロール。空調機器や、ボイラーなどと連携することで、快適さを損なわずに省エネな生活を提案する。
中でもユニークだったのが、洗面所のスペースに設けられた鏡。室内の温度、湿度、照度、空調、換気などのコントロールパネルとして使用できるほか、体重計などと連動して、自分の健康を管理できる機能も備える。
また、今後実際に発売が決まっている製品として、アップルが昨年発表したアップルホームキットに対応したエアコンが展示されていた。アップルホームキットは、iPhoneなどのiOS機器を家電製品のコントローラーとして使えるようにするという規格で、エアコンで対応したのは同製品が世界初だという。
またワインの銘柄と生産した年を入力すると最適な温度で維持するワインキーパーも中国での発売が決まっている。充電式で持ち歩き可能なほか、基本的な操作はスマートフォンで行なう。
振動ゼロ、運転音も静かなオイルフリーコンプレッサー
冷蔵庫分野で同社が注力しているのが、オイルフリーコンプレッサーの開発だ。世界初の技術で、今回はプロトタイプを出展していた。
オイルフリーコンプレッサーを用いることで、運転音を30dB以下に抑えられるほか、運転中の振動をゼロにできるという。また、コンプレッサー自体のサイズが小さいため、庫内容量の増加も見込めるという。
すでに中国で販売しているのが、庫内の様子が外から見えるシースルー冷蔵庫。明かりをつけると透過性が高くなる素材をドア材に用いたもので、人が近づくと庫内のLEDが自動で点灯する。
そのほか、庫内温度をマイナス20~5℃まで、ニーズに応じて変更できる、フレックスゾーンを備えた冷蔵庫も展示していた。
上下2つのドラムを搭載した洗濯機
「Haier Duo」は、上下2つのドラムを搭載した洗濯機。分け洗いのニーズに対応したもので、下に配置したドラムでは乾燥工程まで対応する。
2つのドラムの容量は上が4kgで、下が8kg。本体には2つのモーターが搭載されている。担当者によれば、一般的に1つの洗濯機に2つのドラムを搭載すると、振動や音が大きくなってしまう。Haier Duoはそれを避けるために、ドラム回転数を制御し、2つ同時に高回転にならないようにプログラムしているという。
本体はスマートフォンからの操作にも対応。あらかじめ洗剤を本体に入れておくことで、プログラムや衣類の汚れ具合に応じて洗剤量を自動で調整する機能も備える。また、衣類に付いている洗濯マークからプログラムを選べる機能も備える。