【IFA2009】実用クラスの洗濯機で強みを出すLG

 サムスンと並び「家電の韓国」を印象づけるメーカーがLG電子だ。LGはサムスンと異なり、誰でも出入りできる大型ブースを設け、洗濯機を中心に展示している。冷蔵庫、洗濯機、掃除機の3製品を軸に欧州展開を図る同社だが、特に好調なのが洗濯機という。

 実は洗濯機に関しては、メーカー間で大きな見た目の差がない。というのも、「競争の焦点が容量と丈夫さと価格。そこはずっと変わっていない」(ブース担当者)からだ。価格に関しては700~1,000ユーロのゾーンが最も競争が激しく、しのぎを削っているという。そこで、ベストセラーとなっているのが「F1447TD」だ。価格と性能のバランスがよく、ヒット商品となっているという。

欧州でベストセラーになっているという「F1447TD」左が従来のモーター、右がダイレクトドライブかかる電気代の差を蛍光灯で表現している

 また、LGブースはベルト駆動ではない、ダイレクトドライブモーターやコンプレッサーなどの技術展示を行なったり、省エネ性能が向上した分だけ、電球の数で見せる演出など、技術を見せる要素が強かった。デザイン、コンセプトを打ち出し、スペックなどの情報は控えめの欧州メーカーとは一線を画す展示内容となっている。

 LGは米国、欧州で洗濯機をはじめとした家電製品でシェアを着々と増やしている。欧州でのブランドイメージは、高級路線からエントリーまで揃えるメガブランドのサムスン、価格と品質のバランスがよいLG、といった印象になるようだ。

フラットドアの冷蔵庫が並ぶ従来型のコンプレッサー(左)と、摩擦点を少なくして効率を上げたリニアコンプレッサー(右)フラットパネルに花形をあしらったオーブンレンジ。表面に絵が入っている製品は珍しい




(本誌:)

2009年9月7日 13:08