【次世代照明技術展】
丸形蛍光灯に置き換えられるLED照明や、センサー内蔵のLED電球など




 LED電球など、次世代の照明装置・部品・材料の展示会「第2回次世代照明技術展 ライティングジャパン」が、4月14日、東京ビッグサイトで開幕した。会期は17日までの3日間。入場料は5,000円だが、事前登録で無料になる。

 本誌では、会場にて公開された家庭用の照明器具を中心にお伝えする。


丸形蛍光灯に置き換えられる、円形の“LED蛍光灯”


エコマックスの円形のLED照明「Vega-Light(ベガライト)」
 エコマックスジャパンのブースでは、丸形蛍光灯に置き換えられるLED照明「Vega-Light(ベガライト) VLT-TR14/VLT-TR15」が展示されていた。いずれも5月末発売予定で、販売価格は丸形蛍光灯30形に相当するVLT-TR14が1万2千円、32形に相当するVLT-TR15が1万3千円となる予定。

 “業界初”を謳う、丸形蛍光灯と置き換えられるLED照明。光源にLEDを採用することで、消費電力は一般的な蛍光灯の約半分に当たる15W(VLT-TR15の場合。VLT-TR14は14W)に抑えている。

 また寿命も長く、現在普及している丸形蛍光灯は10,000時間台のものが多いが、本製品では40,000時間となっている。

丸型蛍光灯30W形に相当する「VLT-TR14-CW」。写真は透明カバータイプのため、LED素子が確認できる丸型蛍光灯32W形に相当する「VLT-TR15-CW」
カバーが半透明の「VLT-TR14-WW」。LEDの素子が目視できないため、蛍光灯のように見えるこちらは32W形相当の「VLT-TR15-WW」丸型タイプのLEDは“業界初”という

 LED蛍光灯では、グロー管など点灯管も不要となる。光色は白色のみだが、カバーは透明タイプと半透明タイプが用意される。各タイプの詳細なスペックは以下の表の通り。

タイプ丸形蛍光灯30形相当丸型蛍光灯32形相当
品番VLT-TR14-CWVLT-TR14-WWVLT-TR15-CWVLT-TR15-WW
白(透明)白(半透明)白(透明)白(半透明)
色温度6,000-6,500K6,500-7,500K6,000-6,500K6,500-7,500K
消費電力14W15W
LED素子数252個276個
寿命40,000時間
口金G10q
全光束1,550lm1,470lm1,700lm1,610lm
照射角度120度
販売価格12,000円13,000円

ランプのON/OFFを切り替えているところ。LEDなのですぐに点灯する

センサー搭載で自動で点灯/消灯するLED電球


ミオコーポレーションのセンサー付きLED電球
 ミオ・コーポレーションのブースでは、人を感知して事情で点灯/消灯するLED電球が参考出品された。同社では「近日発売予定」としているが、発売日や価格は未定。

 白熱電球40Wと交換できるE26口金のLED電球で、人感センサーを本体内に搭載している点が特徴。人を感知すると、自動で1分間点灯し、その後消灯する。検知範囲は直径3m、高さは2.5mまで。白色、電球色が用意される。

 電気工事なども不要で、口金に接続するだけで使用できる。同社では、トイレや玄関、廊下、ウォークインクローゼットに最適としている。

 なお、今回は参考出品のため、消費電力や全光束などの詳細なスペックは明らかにされていない。

 LEDは消費電力の少なさに加え、点灯スピードも速く、こまめなON/OFFの切り替えにも強い。そのため、消費電力の多い白熱電球や、点灯スピードが遅 く点滅回数に限りがある電球形蛍光灯よりも、センサーライトに適した性質を備えているといえる。製品化を期待したい。

点灯から1分で消灯するが、人を感知すれば再び自動で点灯する

内部構造。LED電球の中心部にセンサーが備えられている放熱部のスキマを覗くと、センサー用のパーツが確認できる中央にセンサーが備わっているため、LED素子はその周囲に配置されている

CCFL採用で最大40,000時間の長寿命蛍光灯「solana」


豊光社の「solana(ソラナ)」は、一般的な蛍光灯よりも細い「CCFL」の蛍光管を使用した点が特徴
 豊光社のブースでは、「CCFL(冷陰極蛍光ランプ)」を使用した、電球形と直管形の蛍光灯「solana(ソラナ)」が公開された。希望小売価格は、E26口金で60Wタイプの電球形が1,480円、直管形は20W形が3,980円、40W形が4,980円。いずれも6月の発売を予定している。

 CCFLは、主に液晶テレビやパソコンのモニターのバックライトとして使用されてきた蛍光管。同社ではCCFLについて、一般的な蛍光灯と比べても長寿命、省電力としており、またLEDに対しても、熱が少なく、光の放射性も高いとしている。

 電球形は、CCFLを螺旋状に巻いた“スパイラルタイプ”で、寿命が30,000時間と、一般的な電球形蛍光灯よりも2倍以上という長寿命が特徴。蛍光灯ではあるが、電源を入れるとすぐ点灯する。

 本体サイズは64×129mm(直径×高さ)。全光束は電球色タイプが600lm、昼白色タイプが700lm。昼白色タイプの1m直下の照度は47lx。

電球形の点灯中のようす。左が電球色、右が昼白色カバーの内部は、細いCCFL管がらせん状に巻かれている

CCFLは一般的な蛍光灯とは違ってすぐに点灯する点が特徴

 直管形はCCFLをU字に並べており、こちらも寿命は40,000時間と長く、スイッチを入れるとすぐに点灯する。落下時に飛散しないためのポリカーボネートのカバーも採用している。また、紫外線もカットする仕様となっている。

【お詫びと訂正】初出時、直管形について「DCFL」仕様と表記していましたが、CCFLの誤りでした。訂正してお詫びさせていただきます。

 口金はG13、配光角度は220度。20W形は、全光束が1,000lm、消費電力は14W。40W形は、全光束が2,000lm、消費電力は28W。光色は電球色と昼白色、カバーは透明タイプと半透明タイプが用意される。

直管形は、40W形(写真上2つ)と20W形(下2つ)が用意されるよく見ると、CCFLがU字型になっているのがわかる

 なお同社では、「新発売記念」の期間限定価格として、電球形を1,049円、直管形20W形を3,674円、40W形を4,199円で販売するとしている。

6月に発売する3製品については、「新発売記念」として通常価格よりも割り引いて販売するという。なお、写真の「999円」は税抜き価格ブース内に貼られていたポスターでは、価格の安さがアピールされていた



(正藤 慶一)

2010年4月14日 16:54