やじうま大掃除ウィーク

猫に快適に過ごしてもらうための大掃除

 今週の家電Watchは「やじうま大掃除ウィーク」と題して、年末の大掃除シーズンに向けた様々な掃除用品をレポートしている。3日目は、愛猫家必見の大掃除をご紹介しよう。

猫の生活用品を掃除する

 飼い猫の鉄蔵が我が家に来てから、7年目になる。鉄蔵が来る以前に比べて、我が家の掃除や洗濯の回数はずっと増えた。

 掃除について言えば、部屋や廊下は抜け毛が出るので、1日1回の掃除機がけが欠かせない。洗濯では、シーツや布団カバーなど寝具の洗濯回数がずっと増えた。少なくとも、3日に1回は交換するようになったし、事故があったときは1日2回交換することもある。

ベッドで眠る鉄蔵。自分の寝場所もあるのだが、人のベッドが好き
安心するとリラックスした姿勢をとる。こういう日々なので、寝具類の洗濯は欠かせない

 それでも、時々気をつけてチェックしないと、だんだん汚れが溜まってくる。今回は猫の生活用品の掃除の仕方を見ていただこう。

 使う道具は、だいたい共通なので、最初に紹介しておこう。掃除する猫グッズは樹脂製のものが多いので、アルコール系のスプレーやウェットティッシュは避けている。また、香料が入っていると鉄蔵が嫌うので、無香料も必須条件だ。どれも特別なものではなく、ドラッグストアなどで入手できるものだ。

・カネヨ「重曹ちゃんクリーナー」

 重曹ちゃんクリーナーは、重曹をイオン交換水に溶かした弱アルカリ性のスプレー。界面活性剤とアルコール未使用なので、プラスチックなどの樹脂類でも使えるのが利点。

メーカーカネヨ
製品名重曹ちゃんクリーナー
購入場所Amazon.co.jp
購入価格365円
カネヨ「重曹ちゃんクリーナー」
アルコールを含んでいないのでプラスチック類にも使える

・LEC「激落ちくん」

 激落ちくんは、メラミンフォームが素材の白いスポンジだ。水とこれだけで細かい汚れもよく落ちる。

メーカーLEC
製品名激落ちくん
購入場所Amazon.co.jp
購入価格563円
LEC「激落ちくん」
左の大きなタイプ以外に、右の小さく分けられるタイプがあると便利だ

・スコッティ「ウェットティシュー 150枚」

 ウェットティシュー 150枚は、ノンアルコール無香料なので、猫が口をつける部分でも問題なく使える。

メーカースコッティ
製品名ウェットティシュー 150枚
購入場所Amazon.co.jp
購入価格310円
スコッティ「ウェットティシュー 150枚」
キャップを開けてティッシュを抜き出すと、次のティシュが出てくる

自動給餌器の掃除

鉄蔵と自動給餌器

 鉄蔵の食事は、毎日定時に給餌器から出るカリカリ(乾燥型のキャットフード)と、随時、人間にねだるおやつ(上等なカリカリや、スープ型キャットフード)の二本立てになっている。

 カリカリは主食なので、できるだけおいしいものを食べさせてやりたいのだが、給餌器のカリカリをおいしいものにすると食べ過ぎてしまうのだ。仕方なく、「ふつうのカリカリ」と「おいしいカリカリ」の2本立てになっているのだ。

 ふつうのカリカリを供給している自動給餌器は「Newビストロ」という製品で、かなり以前にご紹介したものだが、まだ現役だ。1日1回定時になると、ザザーッという音とともにカリカリを供給している。

 この給餌器の掃除は、数日前から準備が必要だ。まず、本体内にストックされているカリカリを片付ける必要がある。掃除をすると決めたら、ストックされているカリカリを追加せずに、使い切るようにする。本体の内部を空にするわけだ。

カリカリの補充を止め、内部を空にする
取り外しのできる受け皿は激落ちくんで洗う

 この状態で、カリカリの受け皿や、フードなど、取り外せる部品を外して、ウェットティッシュやスポンジなどできれいに拭く。本体の内部も手が届くところはウェットティッシュできれいに拭きとる。受け皿に、カリカリがこびりついていることがあるが、そういうときはスポンジと食器用の中性洗剤で洗う。

本体や汚れの少ない部分は、スプレーとウェットティッシュを使う
ホコリがこびりついている部分にはスプレー
内部などはウェットティッシュで拭く

 給餌器の掃除が終わったら、受け皿などの部品を組み付ける。せっかくなので、乾電池も交換しておくことをお勧めする。カリカリを入れた状態で、給餌器を斜めにするのは難しいので、こういうときが電池交換のチャンスなのだ。最後に、カリカリを補充し、定時にカリカリが出ることを確認すれば終わりだ。

きれいになった自動給餌器
受け皿もピカピカだ

自動給水器の掃除

鉄蔵と自動給水器

 鉄蔵は、尿路結石に苦しんだことがあるので、できるだけたくさん水を飲ませるように獣医さんに言われている。

 そこで欠かせないのが、常に新鮮な水を供給してくれる自動給水器だ。こんこんと湧き出るような水の動きは猫を惹きつける魅力があるようで、気が付くとかなりの量を飲んでいる。

 いま使っている自動給水器はジェックス「ピュアクリスタル 全猫用」という製品だ。シンプルな構造で、水を溜めているタンクの底に水中ポンプが沈んでいて水を吹き上げている。

 普段は、水が少なくなったら追加し、1カ月に1度、水を濾すためのフィルターを交換すれば良いのだが、本体の汚れが目立ってきていたので、今回は、すべての部品を洗った。特に、水中ポンプの内部と、細くて手が入らない水の通路は、忘れがちな部分なので丁寧に洗う。

24時間ずっと水が流れているので、水アカが付いている
開けてみるとフィルターも汚れていた

 水中ポンプは、いつも水中にあって水を送っているので、どうしても汚れやすい。

 幸い、水中ポンプのフィルターとパイプの2つの部品は簡単に外れるので、流水でよく洗い流す。両方とも、小さい部品なので、排水口から流してしまわないように注意が必要だ。心配な人はバケツや洗い桶などを使ったほうが良い。

黒いのが水中ポンプ
水中ポンプのフィルターを外して洗う
流水でポンプとパイプの内部を洗う

 もう1つ、水の通路にあたる部品は、細い場合が多く、普段は手が回らずに水アカが付きやすい。今回は、掃除用にストックしておいた安い歯ブラシを使うと、簡単にきれいになる。

 給水器本体は、スポンジで洗えば、洗剤を使わなくてもきれいになる。フィルターは、備蓄してある新しいものに交換する。全部終わったら、新鮮な水を入れ、動作を確認すれば終了だ。

フタや本体はスポンジで洗う
細い水路は歯ブラシを使うときれいになる
交換用のフィルターを準備しておく
新しいフィルターをセットする
きれいになった本体と水中ポンプ。あとはフタをして、水を注ぐ

猫トイレの大掃除

猫トイレは、人間のトイレと並んで置いてある。奥に見えるのは脱臭機

 猫トイレの大掃除も忘れてはいけない。

 猫トイレに入れる猫砂は、猫と飼い主の好みによって千差万別だが、ウチではおから系の猫砂を使っている。おから系は、匂いを抑える働きがあるのと、燃えるゴミとして処分できるのが利点だ。

 猫トイレの掃除は、飼い主にとっては日課であり、1日数回チェックして、きれいにするのは日常作業となっている。この場合、汚れた部分の猫砂を処分し、猫砂が少なくなったら追加する、という作業をしている。

 数カ月に1度は、猫トイレに入っている猫砂をすべて処分し、猫トイレ本体を掃除する。作業にあたっては、マスクやビニール手袋などをご用意されたい。

 鉄蔵は、5kgを越える大猫なので猫トイレも大きい。トイレに入れる猫砂も約6Lほど必要だ。

 まず、この猫砂を、大きなゴミ袋に移す。袋の口は大きいほうが良いので、容量が40L以上の袋にする。また、ゴミ袋が破れると悲惨な状況となるので、必ず二重にすることを強くお勧めする。

 猫砂をゴミ袋に入れる作業を最初にやるときは、ゴミ袋を広げる係と、猫トイレを傾ける係の二人でやると失敗がない。慣れてコツをつかむと、一人でもできるようになる。

大きな45Lの大きなゴミ袋を2枚用意する
猫トイレの猫砂をゴミ箱に移す
おからの猫砂なので、燃えるゴミとして処分できる

 猫砂や猫トイレが重かったり、猫トイレを傾ける作業に不安があるときは、100円ショップで売っているスコップなどで、少しずつ猫砂を移しても良い。

 猫トイレから砂がなくなったら、猫トイレ本体を掃除する。重曹スプレーを吹いて、ウェットティッシュで拭うだけできれいになる。それでも落ちない時は、小さい使い捨てスポンジでこする。

新しい猫砂を入れる

 猫トイレがきれいになったら、新しい猫砂を入れておしまいだ。

 鉄蔵は、私が猫トイレの大掃除をしていると、廊下の隅からじっと見ている。自分のトイレを人間が手入れしていて不安なのかもしれない。そして、掃除が終わって人がいなくなると、すぐに用を足す。まっさらな猫砂で用を足すのは、気持ちが良いので待っているのだろう。

猫のためなら楽しい作業

 猫関係の大掃除では、ほかにも空気清浄機や脱臭機のフィルター掃除があるのだが、これぐらいにしておこう。

 年末の大掃除についても、猫がいるから、こんなことをしなければならないではなく、こうすると猫が喜ぶだろうなぁと思ってやることをお勧めしたい。そうすれば、どんな作業も楽しい仕事になるだろう。

【2013年 やじうま大掃除ウィーク】
・1日目「お掃除大好きライター・スタパ齋藤氏が明かす、とっておきの掃除術」
・2日目「お掃除大好きライター・藤原大蔵氏が愛用する掃除グッズ」
・3日目「猫に快適に過ごしてもらうための大掃除」
・4日目「本格ワックスに初挑戦! フローリングがピカピカツルツルに」
・5日目「普段掃除しにくいサッシや畳、タイルの目地を徹底的にキレイにする」

伊達 浩二