やじうまミニレビュー

無印良品「スマートフォン用充電式電池 5000mAh」

~USB出力端子を2つ搭載した、薄型モバイルバッテリー
by 片岡 義明


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


無印良品「スマートフォン用充電式電池 5000mAh」。アイボリー1色のシンプルなデザイン

 スマートフォンやタブレット端末を持ち運ぶ上で、今や欠かせないアイテムとなったモバイルバッテリー。ほかにも、USB充電が可能なデジタルカメラやICレコーダー、携帯オーディオプレイヤー、ポータブルゲーム機、USB接続の単三形・単四形電池用充電器などに使用できる。

 USBで充電できる機器がここまで多くなったことで、複数の機器を同時に充電したいケースも増えてきたが、そのためにはUSB出力端子を2つ搭載しているモバイルバッテリーが必要になる。

 今回紹介する「無印良品 スマートフォン用充電式電池 5000mAh MB50-MJ」もその1つで、2口のUSB端子を備え、2つの機器を同時に充電することが可能だ。


メーカー無印良品
製品名スマートフォン用充電式電池
5000mAh
購入場所直販サイト
購入価格3,980円

 MB50-MJの特長はなんといってもその薄さ。本体サイズは73.5×115×11mm(幅×奥行き×厚さ)で、重量は約160g。

 ここまで薄型のモバイルバッテリーは珍しい。モバイルバッテリーの定番として人気のエネループ「モバイルブースター」の厚みが22mmなので、11mmというのは、ちょうどその半分に当たる。その分、表面積は「モバイルブースター」の倍近く大きいが、この薄さに魅力を感じる人は少なくないだろう。ちょうど9月24日にソニーが厚さ9.4mmで電池容量3,500mAhのモバイルバッテリー「CP-F1」というモデルを発売することを発表したが、それと大差ない厚さだ。

11mmと薄い軽量・コンパクトで持ち運びに便利

 持ち歩きにも便利だ。たとえばビジネスバッグの前面や、背面に付いているサブポケットに入れるときにも薄い方が収まりがいいし、女性用の小型ポーチに入れておく場合も、スマートフォンなどと重ねてすっきりとしまえる。また、ジーンズの後ろポケットなどにも入れやすい。

 本体のデザインは無印良品らしくアイボリー1色で、形もシンプル。前面パネルには小さなLEDを5つ搭載しており、このうち1つが充電時に点灯する「充電表示LED」、残りの4つが「残量表示LED」となっている。

裏面には入出力端子の電圧/電流などを表示USB出力端子が2つとUSB Micro-B入力端子1つを装備

 LEDの隣には小さな残量確認ボタンがあり、これを押すとバッテリー残量を「25%/50%/75%/100%」の4段階で確認可能。残量がゼロの場合は点灯しない。また、充電表示LEDは充電中は赤色に点灯し、充電が完了すると緑色に変わる。

残量確認ボタンを押すとLEDで残量を表示充電中は充電表示LEDが赤色に点灯

 入出力端子は前述した通りUSB出力端子を2個を搭載している。このほか、入力端子としてUSB Micro-B端子も搭載。このUSB Micro-B端子に接続するための充電用ケーブル(約30cm)が同梱されているが、ACアダプターは付属しない。充電するには手持ちのUSB ACアダプターやPCのUSB端子を用意する必要がある。

 説明書によると、5V1A出力のUSB出力付ACアダプタを使用した場合、残量ゼロの状態から満充電までの充電時間は約6時間となっている。

 試しにiPhone 4Sに付属のUSB ACアダプターで残量ゼロの状態から充電してみたが、約3時間30分で充電完了となった。次に手持ちの自作PCのUSB端子で試したところ、今度は約8時間かかった。急いでいるときはACアダプターを使ったほうが良さそうだ。

付属の充電用ケーブルiPhone 4Sを充電

 USB出力値は端子1が定格DC5V/1A、端子2がDC5V/2.1A。ただし両方の端子で同時に出力した場合は合わせて2.1Aの出力を行なう。iPadの場合は出力端子2を使用し、出力端子1になにも接続しないよう説明書に書いてある。

 機器の充電時間については、iPhone 4Sをバッテリー残量が1%の状態から充電したところ、約1時間30分で90%に達し、さらに1時間後の約2時間30分経った時点で充電完了となった(端子1を利用。以後同じ)。続けてその状態から、auのAndroidスマートフォン「Xperia acro IS11S」を、残量が少なく起動しない状態から充電したところ、約3時間で90%に達し、さらに1時間後の4時間で充電完了。2台のフル充電に成功した。この後、残量確認のボタンを押すと、残量25%のランプが点灯した。

 今度はiPhone 4S(1A出力のポートに接続)とIS11S(2.1A出力のポートに接続)を同時に充電してみた。この場合も充電にかかった時間はそれぞれ1台ずつ充電した場合とほぼ同じで、約2時間30分でiPhone 4Sが充電完了し、その1時間30分後にIS11Sが充電完了した。

2台同時に充電可能第三世代iPadでは、電源をONにした状態ではあまり充電できなかった

 次に第三世代iPadでの充電を試した。説明書に書いてある通り、2.1A出力のポートに接続し、もう1つのポートにはなにも接続せずに、電池残量2%から充電したところ、8%になった時点で充電が終わってしまった。ただし、これは電源をONにした状態で充電した場合。製造元の日立マクセルによれば、電源をOFFにした状態では22%まで充電できるらしい。

 残量表示もわかりやすく親切だし、iPadなどの充電も可能な高出力ポートを搭載しているのも魅力だ。モバイルバッテリーとして機能的にはとくに目立った特長はないが、ほかにはない薄型デザインとシンプルなデザインに価値を見出せるのであれば買いだ。

【お詫びと訂正】初出時、iPadの充電に関して誤りがありました。ご迷惑をおかけした関係者の皆様にお詫びして訂正させていただきます。 





2012年 9月 26日   00:00