やじうまミニレビュー

Landport「LED SOLAR CAP」

~手元が照らせて便利なLED&ソーラー搭載キャップ
by 林 佑樹


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


Landport「LED SOLAR CAP」

 今ではすっかり弊誌でもおなじみの光源となったLED。直進性が高い光と省電力が特長だが、価格がこなれてきたことと、震災による節電傾向も手伝って、様々な製品に搭載されるようになった。またシーリングライトや電球もLEDに置き換わり始めているため、使用しているという人も多いハズ。身近なところでいえば、スマホやフィーチャーフォンにあるフラッシュもLEDで、アプリで懐中電灯代わりにしているという人もいるだろう。

 さて、今回はLED製品群の中から、ユニークなものを紹介する。それは“世界初”を謳う、LEDライトとソーラーパネルを搭載した帽子だ。名前はそのまま「LED SOLAR CAP」。Landport社が販売している。


メーカーLandport
製品名LED SOLAR CAP
購入場所直販サイト
購入価格4,980円

 「LED SOLAR CAP」は、デザインにベースボールタイプとキャスケットタイプのふたつが用意されており、いずれもツバの表側にソーラーパネルを採用している。カラーバリエーションとしては、男性を意識したものが多いようで、ベースボールタイプにベージュとブラウン、グリーン、シルバー、キャスケットタイプにはネイビーとカーキが用意されている。今回はベースボールタイプのベージュ色を選んだ。

 対応する頭囲は52cm~60cm。重量はソーラーパネルやバッテリーがあるため、約135gと帽子としてはやや重めだが、装着してみた限りは露骨に重いと感じることはなかった。防水処理が施されており、アウトドアでも安心な仕様だ。

パッと見の印象では、LEDを搭載しただけの帽子かとおもったら、頭囲調整ベルトの作りがとてもしっかりしていた調整して余ったベルト部分を帽子内部に入れるスリットもあってステキ

 まずはソーラーパネルを見てみよう。上記の通り、防水処理が施されているため、ハイキングなどで急な雨天に見舞われても機能が損なわれることはなさそうだ。防塵・防水仕様はIP66準拠とサイト上にあるため、雨天時はもちろん、短時間の水没にも耐えてくれる。なおIPは保護等級の国際規格で、本製品であればIP66なので、「完全防塵」で「波浪」に対する保護を実現していることになる。波浪に対する保護とは、簡単にいえば全方位から強い水流をぶつけても大丈夫ということ。また一瞬であれば水没しても浸水する可能性がきわめて低いということになる。

充電中の風景。充電の状態を知らせる機能がないが、とりあえず、窓際に置いておけば充電されていた点灯させてみたところ。キャップ周辺のクリアパーツにも光が回るため、遠目からでもよくわかる。なお、写真では光は青色く写っているが、実際の使用シーンでは暖色っぽい色になる

 バッテリーにはニッケル水素電池を3個使用している。これもソーラーパネルが搭載されているツバの部分にあり、500回繰り返し充電が可能だ。充電時間の目安は太陽光下で約6時間。曇りの場合はさらに充電時間が必要になる。本製品には充電中を示すLEDが用意されていないため、曇天時の充電速度がいまいちわからなかったのだが、他のソーラーパネル製品の傾向からすると、約12時間で満タンといったところだろうか。

 バッテリー駆動時間は、明るさ最大で約2.5時間、明るさ最小で約12時間。後述しているが、明るさ最大での使用が基本の輝度なので、多少調節するにしても約3時間程度だと思っておくといい。また本製品は、緊急時のための仕様として、バッテリー残量が少なくなると自動的に、短時間の点灯が可能な分のバッテリーを残す仕組みになっている。自然放電は6カ月で約40%とあるので、満充電にしておき、防災キットの中に入れておくのもいいだろう。

装着時でいえば、キャップの左側に電源スイッチがある薄暗い場所で照らしてみた写真。反射材が小さいためか、それほど光は大きく広がらない

 超高輝度LEDライトはキャップの裏側の両端部にひとつずつ搭載されている。光色は暖色系だが、白い物体に近づけた場合は、掲載している写真のように青味を帯びた光になる。とはいえ、肉眼ではそれほど青くは感じられない。また、50cm以上離した場合も同様に青味を帯びているとは感じなかった。

 明るさは25cd(カンデラ)で、下記写真でもわかる通り、懐中電灯のような明るさはない。ただ、手近なところの状況を見るには十分な明るさといったところだ。

 また、LEDの照射角は下向きに15度になっており、帽子を被る深さによって最大10m先まで照らすことができる。ただし、その場合の明るさはかなり落ちるので、実際には約1m先を照らす目的での使い方が増えるだろう。たとえば、夜釣りであれば、手元を照らしたり、車や押し入れなど薄暗い場所での作業時の光源として便利。また遠くまで照らせなくても、車両からすればとてもよく目立つため、ウォーキング時にもオススメだ。

60cm先を照らしてみたところ。暗所での作業には十分な明るさを得られる。もちろん、さらに近づけばもっと明るくなる2m先を照らしてみたところ。サムネイルでは真っ黒だと思うのだが、かろうじて地面が見えているのがわかる
目の前にLEDがあるため、眩しいかもと思ったのだが、LEDに傾斜がもうけられていることもあり、水平に被った場合は光源が視界に入らなかった。当然だが、さらに深く被るとちょっとだけ光源が見えて気になってしまう実際の視界はこんな感じ。LED格納部分の出っ張りになれるだけで、あとは普通の帽子だ

 点灯機能には、点灯時の明るさが最大で、電源ボタン長押しで徐々に暗くなり調節できる「調光機能」を備える。さらに、通常モードのほか、3つのモードが用意されている。一定間隔で強く光る「フラッシュモード」、モールス信号のSOSのタイミングで光る「SOSモード」、そして、フラッシュモードよりも派手に点滅を繰り返す「パーティーフラッシュ」モードだ。最後はとてもアメリカンな機能だが、思いのほか目立つため、ウォーキング時に活用していた。

 Landport「LED SOLAR CAP」は、アウトドアなどレジャー用だけでなく、防災や夜のウォーキングにも使えるのが面白い製品だ。ソーラーパネルにバッテリー、LEDを搭載しながらも重量は軽く、使い勝手自体は普通の帽子となんら変わりない。急な停電や秋の行楽用にひとつ用意しておいても良いだろう。また夜釣りに行く場合であれば、明るさ最小でも、顔を近づければ十分な明るさになるし、防水機能もあるため、ひとつ荷物を減らすこともできる。「アレに使えるかも」と感じたのなら、ぜひチェックしてもらいたい。





2012年 9月 12日   00:00