やじうまミニレビュー
アーネスト「ドームスター」
アーネスト「ドームスター」 |
食べることが好きなので、ふだんから料理はマメに作っているほうだと思う。キッチングッズも好きで、これまでも色々試してきたが、先日、今まで使ったことのないタイプの調理器具を見つけた。それが今回ご紹介する直火用の調理器具、アーネストの「ドームスター」だ。
メーカー | アーネスト |
製品名 | ドームスター |
希望小売価格 | 9,980円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 6,934円 |
ドームスターの最大の特徴は、蓋に陶器製の反射板が付いていること。火にかけることで熱風が反射板に当たり、跳ね返った熱風が食材を加熱する仕組みだ。反射板自体も輻射熱を放出、さらに水蒸気を発生させることで、食材を中までふっくら包み込むようにこんがりと焼き上げるという。
本体は蓋、プレート、水受けから成る。サイズは285×285×210mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は1.8kg。ドームスターはガスコンロ専用で、IH等、ガス火以外の熱源は使用することはできない。本体には20のレシピが付属する。
使い方は簡単だ。底水受けに水を張って、プレートに食材を乗せて蓋をする。あとはコンロにかけ、火力を弱火にして待つだけだ。さっそく調理してみた。
蓋に反射板が付いているのが特徴 | 反射板は陶器製となっている | 水受け。こちらに水を入れてから使用する |
プレートに食品を乗せる | 取扱説明書には仕組みについての解説がある | レシピは全部で20種類。どれも簡単なものばかりだ |
■焦げ目がついて、ジューシーな焼鳥の完成!
まず、作ったのは取扱説明書のレシピにあった焼き鳥。付属のレシピはネギはなくもも焼きだったが、竹串に鶏もも肉とネギを交互に刺してねぎまにしてみた。
ガスコンロの中火より少し弱いくらいの火力に設定したところ、2分ほどで表面に焦げ目がついてきた。
しばらく時間が経つと、プレート自体も加熱され、接触している部分からグツグツと脂が出てきて、穴から落ちていく。余分な脂はプレートの穴から下の水受けへと落とされる。
さらに数分経つと、入れておいた水から湯気が上がるようになった。蒸し焼き状態になるが、蓋の側面たくさん穴が開いているので、表面がふやけてしまうことはない。ほどよく水分がキープされ、食材が乾いてパサパサになることを防いでいる。
ねぎまをプレートに置く | 蓋を閉めて待つ。あっという間に焦げ目がついてくるので、目は離さないほうがよさそうだ | 中火より弱い火加減にする。中火以上にするとすぐに焦げてしまう |
焦げ目が中心部に集中したため、トングで場所を移動し、全体的に焦げ目をつける | プレートには脂がびっしり! |
場所によって焦げ目にばらつきが出たので、トングを使用して位置をずらし、まんべんなく焦げ目がつくようにした。
中までふっくらと焼きあがった |
8分程でネギの中心からも汁が出てきたので、火から下ろしてタレをかけていただいた。皮はパリッとしているものの、中はプリプリ! もも肉と甘いネギの組み合わせが絶妙で、とてもおいしい。
家庭で上手に焼き鳥を作るのはなかなか難しいが、これがあれば簡単にできる。串の出ている部分が少し焦げてしまったが、特に問題はない。見た目もおいしそうで、大満足の一品となった。
なお、取扱説明書にあるレシピの加熱時間は、あくまでも目安となっている。ガスコンロによって火力が違うので、加熱中は目を離さないようにしたい。
■固くならないハンバーグ、しっとりしたササミ
ハンバーグは大人用2個、子供2個。まだ場所に余裕がある |
つぎに試したのは、家庭料理の定番でもあるハンバーグ。子供たちが大好きな一品でもあるのだが、フライパンで焼くと、固くなってしまうのが悩みのタネだ。子供にも「かたい!」と言われていつも反省しているのだが、ハンバーグの焼き加減は非常に難しい。
今回は付属の取扱説明書のレシピ通りにハンバーグを作って、焼いてみた。すると、いつも作るハンバーグよりはるかにやわらかい仕上がりになった。表面には、焦げ目がしっかりついているのに、中は柔らかい。いつも文句を言う子供たちも、「これはおいしい」とペロリと食べてしまった。
しっかり焦げ目がついてきた。中央から透明な汁が出てきたので火から下ろすことにした | ハンバーグの出来上がり。フライパンで焼くとかなり縮んでしまうが、ふっくらしている | 肉汁が溢れだす――というわけにはいかなかったが、中までふっくらと火が通っていた |
同じく火加減が難しいのは鳥のササミ。火を通しすぎるとすぐにパサパサになってしまうため、我が家では人気がなく、滅多に食卓に出ることはない。
前の晩にヨーグルト、カレー粉、ケチャップ、にんにく、生姜などと一緒に漬け込んでおき、簡単なタンドリーチキンを作った。しっかり味が付いているので、表面には焦げ目がつくが、中はしっとりとした仕上がりになった。
ただ、長く加熱しすぎるとパサパサになってしまうので、時間に注意したほうがよさそうだ。何回か作るうちにコツをつかみ、6分ほどでしっとりしたタンドリーチキンを作ることができた。いつもササミは不人気だったが、子供はおかわりするほど喜んでいた。
一晩漬けこんだササミのタンドリーチキン | ササミは火加減が重要だ。表面に焦げ目がついたところで火から下ろした | パサパサしていないので食べやすい。子供にも好評だ |
■魚を焼いても煙はほとんど出ない!
使っていて、驚いたのは煙がほとんど出ないこと。脂の乗ったサバを焼いた時も、煙は出なかった。直接火が当たらないので、煙が出ないようだ。
サバは弱火で10分ほど加熱した。皮はパリパリで中はとてもやわらかい。余分な脂は下に落ちているが、パサパサになることなく、サバの脂身もちゃんと残っていた。
脂が乗ったサバ | 煙はほとんど出なかった。皮がパリパリだ |
忙しかったのでお弁当用の鮭とソーセージを同時に焼いた。どちらもおいしい! |
お弁当用の鮭も焼いてみたが、冷めてもおいしくいただくことができた。ついでに焼いてみたソーセージも、皮の水分が飛んでパリッとした食感になっている。
我が家はガスコンロのグリルを使って魚を焼いているが、ドームスターで焼いた魚の方が家族にも好評だ。子供たちの食べる様子を見ても、明らかにいつもと違う。
また、お手入れの面でもドームスターのほうがはるかに簡単というのも嬉しい。魚を焼くとガスコンロのグリルは網などがギトギトにこびりつき、いつも洗うのが憂鬱だ。ドームスターならサッと汚れを落とすことができるので、食べた後も気分がラク。後片付けが面倒で魚を焼かない……という方も、これがあれば気軽に焼き魚を楽しむことができそうだ。
■まさに焼き芋! 焦げた皮の香りも最高
最後に焼き芋にも挑戦してみた。弱火で20分ほどじっくり焼いたところ、まわりがこんがり焦げて、中身はホクホク。家で焼き芋を作るのは面倒だが、プレートに乗せるだけなので簡単だ。じっくり焼き上げた焼き芋はとても甘く、子供のおやつにもピッタリだ。
細長いサツマイモを焼いてみる | 焦げ目がついてきた | 完成した焼き芋はほくほく。皮の香ばしい香りがたまらない |
■焼き加減にこだわる方にぜひおすすめしたい調理器具
反射板は取り外して洗うことができる |
プレートは焦げ付きにくいフッ素加工なので、お手入れはとても簡単だ。蓋に付いている陶磁器製の反射板はチョウボルトで止めされている。簡単にはずすことができるので、お手入れもラクだ。
残念なのは、収納時に場所をとってしまうこと。蓋には取っ手が飛び出ているが、こちらは折りたたんだり、取り外したりすることができない。蓋はガラス窓があるので上に物を置くこともできず、大きめな収納スペースが必要となる。
せっかく味にこだわって作っても、焼き方で失敗すると台無しになってしまうが、ドームスターなら乗せて焼くだけなので失敗も少ない。スーパーで購入したいつもの魚を焼くだけでも、外はこんがり、中はジューシーに仕上がって贅沢な一品に生まれ変わる。「本格的な料理は面倒くさい」「忙しくて料理に時間が取れない」といった方にも、ぜひおすすめしたい調理器具だ。
2012年 2月 6日 00:00
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