やじうまミニレビュー

エレコム「タッチスクリーン対応グローブ フォーマルタイプ」

~タッチパネルが操作できる、滑り止め付きフォーマル手袋
by 正藤 慶一


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


エレコム「タッチスクリーン対応グローブ フォーマルタイプ(2本指伝導)」

 連日寒い日が続いており、外に出歩くことが本当にイヤになってきた。とはいっても、会社員としては出勤せざるを得ないので、毎日ポケットに手を突っ込んで、背中を丸めながら何とか外に出ている。手袋でもすれば、寒さはもっと和らぐだろう。しかし、毎朝スマートフォンでバスの接近情報や、電車の運行状況を調べる必要があり、タッチパネルが操作できない手袋は使えないのだ。

 しかし最近では、スマートフォンやタブレットPCなど、身につけたままでもタッチパネルの操作に対応した手袋が多数出ている。今回はその中から、エレコムの「タッチスクリーン対応グローブ フォーマルタイプ P-GV4BK」を紹介しよう。


メーカーエレコム
製品名タッチスクリーン対応グローブ
フォーマルタイプ(2本指伝導)
品番P-GV4BK
希望小売価格3,255円
購入店舗ドン・キホーテ東八三鷹店
購入価格1,980円

 本製品の説明に移る前に、なぜフツーの手袋でタッチパネルが操作できないかを説明しよう。スマートフォンのタッチパネルでは、指の微弱な静電気を感知して操作する「静電容量式」が広く採用されている。そのため、手袋を装着したままだと、指の静電気がタッチパネルに届かず、操作できない。

 しかし、タッチパネルに対応した手袋では、指先部分に特殊な導電繊維を採用することで、静電気が伝わり、操作を可能にする仕組みとなっている。今回紹介する「タッチスクリーン対応グローブ フォーマルタイプ P-GV4BK」も、手袋は全体的にブラックなのだが、指先部分だけがツルツルとした、黄金色の導電繊維を採用している。

手の甲の部分。この方向から見ると、普通の手袋に見える裏返した手の平の部分。親指と人差し指にタッチパネル用の繊維が用意されており、また滑り止めのツブツブも付いている導電部分のアップ写真。ここが指の静電気をタッチパネルに伝える部分になる

 販売元のエレコムでは、この手袋以外にも、男性用と女性用にそれぞれ3種類のタッチパネル対応手袋を出している。その中でなぜこのP-GV4BKを選んだかというと、デザイン面で2つの特徴があったからだ。

 1つ目は、手袋の手の平部分に、滑り止め加工が付いている点。機器が滑り落ちにくいよう、ツブツブが付いているのだ。ツブツブは軍手についているものよりも細かく、遠目で見ると黒一色に見える。

 2つ目は、手袋の素材だ。実は昨年も、毛糸(ニット)素材のタッチパネル対応手袋を使っていたが、全体的に仕上がりが雑で、糸がほつれたり、毛玉が発生するなど、手袋としての基本的な部分で問題があった。しかし本製品は、素材にナイロンやレーヨン、ポリエステルを使用した、スリムでフォーマルなデザイン。特に糸がほつれているようすもない。指の先端以外はすべて真っ黒なので、スーツにも合いそうだ。

手の平の滑り止め加工。ツブツブは軍手よりも細かい手の甲だけを見れば、かなりフォーマルなデザイン。スーツにも合いそうだ
iPhone 4Sの操作中のところ。指の腹よりも先端で操作する方が、細かい部分も操作しやすい

 私は比較的手が大きいのだが、手袋はちょうど良い感じでフィットした。さっそく、auのスマートフォン「ARROWS Z ISW11F」と、ソフトバンクの「iPhone 4S」に触れてみた。結果から言うと、何の問題もなく操作できた。スクロールや拡大・縮小、文字入力も、何でもOK。細かい部分を操作する場合は、導電部分が広い指の腹よりも、指の先端でチョイチョイと触れるようにすると良い。


操作をしているところ。動画後半では導電部分がない指で触れているが、タッチパネルは一切反応しない画面の拡大・縮小や、文字入力もできる
滑り止め加工は、片手で使う機会の多い、自転車の停車中に役に立った。ちなみに運転中の使用は事故の原因になるのでやめよう

 使ってみて良かったのは、手の平の滑り止めが、スマートフォンをガッチリと固定してくれるところ。普通の手袋だとツルッと滑ってしまいそうになることもあるが、この滑り止めがあるおかげで、非常に安定感がある。自転車の停車中に、スマートフォンで地図を確認する時にも役立った。これはストラップが付けにくいiPhoneユーザーにはちょうど良いだろう。

 また、とても暖かく、自転車に乗っていても、手に寒さは感じられない。防寒具としての機能もしっかりしているようだ。導電部分から冷気が入ってくる……なんてことも感じられなかった。

 難点としては、毛糸素材の手袋よりも伸縮性が低いため、比較すると指のフィット感が落ちるところだ。私の場合、本製品を装着した際に、親指の先端にほんのちょっとだけスペースが空いている。そのため、ピッタリフィットしている人差し指よりも、細かい部分の操作が難しく、誤ったアイコンを押してしまうことが何度かあった。正確な操作を重視する場合は、フィット感がより高い毛糸タイプを選んだ方が良いだろう。

 さらにツッコミを入れると、フォーマルタイプと謳っておきながら、指先がド派手なゴールド仕様となっているのもいただけない。素材的に難しいのかもしれないが、できればここはダーク系の色でまとめてほしかった。

 とはいえこの手袋が、タッチパネルがちゃんと操作でき、ガッチリ固定でき、しっかり暖まる手袋であることには違いない。寒空の下でも悠々とスマートフォンが使える自由を、この冬のうちに味わっていただきたい。





2012年 1月 17日   00:00