やじうまミニレビュー
ハラチェアー「ニーチェ」
ハラチェアー「ニーチェ」 |
腰痛。
デスクワークの人に多く、一度、腰痛になると一生のお付き合いになってしまうことも。例にもれず、小生も腰痛持ちなので、座ってても痛いし、寝ても痛い……と典型的な腰痛ライフを送っている。緩和するための対策として、しっかりした椅子を用意するというものがあるが、オフィスタイプの高級椅子はどうも体に合わなかった。
そんなとき発見したのが、ハラチェアー「ニーチェ」だった。
メーカー | ハラチェアー |
製品名 | ニーチェ |
希望小売価格 | 59,800円 |
購入場所 | 楽天市場 |
購入価格 | 32,450円 |
ハラチェアーは、今回紹介するニーチェ以外にもパスカルやゼノンといったシリーズが用意されている。二分割された座面は可動式となっており、座ると自動的に理想的な骨盤角度にしてくれるという基本的な構造はシリーズで共通している。今回購入したニーチェは座面だけでなく背もたれの部分も二分割されている。普通の椅子と比べるとかなり特徴的なデザインだ。
サイズなどのスペックは、ニーチェの場合、630×630×1,070~1,150mm(幅×奥行×高さ)で、座面の高さは410mm~480mm間で調整が可能だ。また無段階リクライニング機能、ヘッドレスト上下調節機能なども備えている。
最大の特長ともいえる、セパレート式の座面。通気性のためメッシュ加工されているので、ちょっと掃除が面倒だったりする。写真でもわかる通り、細かいゴミが残りやすい | 座面を稼働させてみたところ。肘掛けが一応のストッパーとして機能する |
過去の経験から、椅子は長く座っていないと良さが実感できないということもあり、この半年ほどニーチェを使ってみた。
初めて座った時は、可動式座面で骨盤が広げられる感覚が、新体験といった感じでなんとも不思議な着座感だった。具体的に書くとお尻を広げられているような感覚だが、意外とすぐに慣れた。
セパレートしていない座面に座った際は、荷重の方向が一定ではなく、微妙に曲がっていると骨盤や背骨に負荷がかかってしまう。一方、ニーチェの座面の場合は可動式であるため、その負荷がキレイに分散されて背骨もまっすぐになる。実際座っていると、自然に姿勢がよくなる。ニーチェを導入するまでは、腰の落ち着きどころが気になり、微妙に体の角度を変えたり、椅子の上であぐらをかいたりしていたが、それがまったくなくなったのだ。
また、座面の先端は緩やかなカーブを描いており、エコノミー症候群になりにくいという機能も有している。見た目は奇抜だが、かなり配慮の行き届いた椅子だ。
背もたれの部分も体にフィットしやすいよう半可動式で、背面のネジをゆるめれば横幅の調整が可能だ | 実際に座ってみたところ。ビジュアルとして見せにくいが、フィット感はとてもいい | 座っているときの状態。わずかだが荷重に合わせてシートが稼働しているのがわかる |
ニーチェを使い始めてからは、出先で違う椅子に座る時も、腰に痛みを感じることが少なくなった。当初は可動式で座面の強度が不安だったが、可動部分と座面の接点にある金具は大きく頑丈で、メタボリックボディの小生の体重(85kg)もしっかり支えてくれる。
座面の裏側。荷重を分散させるとはいえ、かなり負荷がかかるからもろいかもと思ったが、固定金具が大きく問題はなさそうだ | やや高さが足りないので、低反発クッションを挟んでいるが、それでも問題なくセパレートシートは機能する | リクライニングの角度は写真の通り。このときふたつに分かれた背もたれがいい感じに体を包み込んでくれる |
というわけで、座面は幅広くオススメできそうだが、背もたれの部分の形状は人を選ぶ。ニーチェの場合、背もたれがふたつに分かれていて、腰掛けると背筋がしっかり伸びる仕組みになっている。友人によると、座った時、微妙に腰近くに出っ張りを感じてしまい、落ち着かないとのことだった。この部分は調整可能だが、試座してみてどうも違和感を感じたら、違うモデルでチェックしてみるといいだろう。
不満があるとすれば、背もたれの調節ねじがいつの間にかゆるんでいる点と背もたれを倒したとき「ギギギ」と音がすることがあるという点だ。前者については他モデルならば問題なさそうだが、音についてはちょっと気になる。
人の体は個人差があるため、この椅子を是非、とはオススメしにくいが、ハラチェアー「ニーチェ」は座り仕事を長くするという人に是非チェックしてもらいたい一品だ。家具専門店ではなく、東急ハンズやホームセンターでよく見かけるので、座っていると腰が痛いと気になる人は一度試してみて欲しい。
2010年 4月 1日 00:00
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