やじうまミニレビュー
フランス製シリコン釜「ジャポネ」でご飯がおいしい!
by すずまり(2014/1/6 07:00)
今回ご紹介するのは、「JAPONAIS (ジャポネ) ライススチーマー」というシリコン容器である。日本のお釜をイメージして、フランスでデザインされたものだそうだ。
メーカー | メトレ フランセ |
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製品名 | ジャポネ ライススチーマー |
希望小売価格 | 3,150円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,779円 |
フランスでデザインされたシリコン製容器
ジャポネは、本体、蓋、中蓋の3つで構成されており、この容器1つで、炊飯、煮込み、冷凍食品の暖めなどが可能。内蓋が圧力を調整し、吹きこぼれを防止するため、お米は最大2合まで炊けるという。
サイズは外寸が180×145mm(直径×高さ)、内寸が145×80mm(同)。満水容量は1,500ml、内蓋までは1,000mlとなっている。シリコン製ゆえに耐熱温度は220℃、耐冷温度は-20℃で、電子レンジのほかオーブンや食器洗い機が利用できる。
ジャポネの基本的な使い方は、本体に材料を入れて、本体の溝にしっかり内蓋をはめ込み、蓋をして電子レンジに入れるという流れである。本体は折りたためるが、その形状を生かし、たたんだ本体のくぼみに水を入れ、セットした内蓋のうえに冷凍シュウマイを乗せて温めるという、蒸し器のような使い方もできる。調理後はそのまま食卓に出せるほか、そのまま電子レンジで温め直しも可能。使い終わったら、たたんで収納できる。
なお、高さがあるため、電子レンジの庫内の高さは15cm以上必要である。また、加熱するときは600W以下となっている。
これまでシリコン製の調理器具はいくつか試してきたが、炊飯ができるものは初めて。早速炊飯から試したところ、炊けるご飯がおいしくて驚いてしまった!
電子レンジと「ジャポネ」があればおいしいご飯が食べられる
炊飯するときは、米150g(約1合)を洗米ののち分量外の水で30分から1時間ほど浸しておき、200mlの水とともに容器に入れる(2合は380ml)。しっかり内蓋をしたら蓋をかぶせ、電子レンジに入れて600Wで9分調理する(2合なら11分)。調理が終わったら、そのまま15分ほど蒸らせばできあがりだ。さっくり混ぜてお茶碗に盛りつけると、そこにはキラキラツヤツヤと輝く米粒の姿があった。
食べてみたところ、「我が家の炊飯器危うし」と思うほどのおいしさだった。同じお米を同じ時間浸して炊飯器で炊いてみたのだが、「ジャポネ」のほうがいいのではと思うほどである。
内蓋のおかげか、吹きこぼれはまったくなかった。1合ぺろりと食べられる方なら、容器を茶わん代わりにしてもいいだろう。ご飯が残ってもそのまま容器ごと冷蔵でき、次にそのまま電子レンジに入れて温められるのだからありがたい。シリコン製ゆえに、壁面に米粒が付着する心配もないので手入れも楽だ。分量を変えればおかゆも作れる。
ちなみに、お米は必ず30分以上浸しておこう。浸さずにいきなり所定の分量で炊いてみたところ、かなり芯の残ったご飯になってしまい、とてもそのままでは食べられなかった。炊飯器と違って、帰宅してすぐ炊飯とは行かないところが辛いかもしれないが、浸す一手間が幸せを呼ぶのである。
「鶏ごぼうの炊き込みご飯」も美味しく作れる
気をよくして、レシピブックに紹介されていた鶏ごぼうの炊き込みご飯を作ってみたが、これもまた美味であった。加熱時間はわずか10分である。何で炊いたか、言わなければまったくわからないだろう。
容器が深いゆえに、鍋代わりに煮込み料理が作れるところも魅力だ。試しに材料を入れるだけのカレーを作ってみたら、こちらも約10分でできてしまった。以前ご紹介した陶器製の「レンジ de カリー」は1人分だったが、「ジャポネ」なら2人分をまとめて作ることができる。パパッと晩ご飯を用意したいときに重宝しそうだ。
ご飯、炊き込みご飯、カレーと大満足の「ジャポネ」だったが、唯一残念に感じたのが、冷凍食品の温めだった。くぼみに水を入れて加熱するため、多少しっとり感は多めになるかと期待したのだが、パッケージの指定時間通りで加熱しても、十分温めることができなかったのだ。冷凍の小籠包は、先端が白いままで冷えていたし、それよりも小粒の冷凍シュウマイは、柔らかくなってはいたものの、まだ冷たさを感じるものもあるなどムラがあった。いくつか試したが、いずれもパッケージに記載されたレンジ加熱時の時間より、少々時間がかかるように感じられた。
ただし、そのまま食卓に出せる点や、底のお湯のおかげで保温製が高い点は評価できる。クセをつかんで一工夫すれば、活用できそうな気もしている。
少量のご飯を短時間でおいしく炊きたい方に
「ジャポネ」があると、ちょっとご飯が食べたいというときにとても役立つ。しかも少量でもおいしく炊けるところがポイントだ。炊飯器がない場所でも、電子レンジと「ジャポネ」があれば安心だ。保温機能がないことを気にするかもしれないが、そのまま温められるのだから心配は無用である。
すでに炊飯器はあるし、と思うかもしれないが、それでも「ジャポネ」の出番はある。普通のご飯とおかゆを両方用意したいときがあるかもしれないし、炊飯器では足りないときに追加できる。もし2つ用意すれば、30分以内にご飯とカレーが両方作れる。そのまま料理用のボウルとして使ってもいいだろう。
おいしいご飯を炊ける器具がフランス製というのがちょっとクヤシイが、仕上がりを見れば、おいしいご飯が何かを知っていただいているとわかってうれしいのであった。