やじうまミニレビュー
最低限の水分で調理できる、軽くて使いやすい「無加水鍋」
by 石井 和美(2013/12/10 07:00)
10年以上使用していた、ル・クルーゼ鍋のホーローが剥げて錆びてしまった。子供達がよく食べるようになったので、一回り大きなものを探していたが、ル・クルーゼのような分厚い鍋は非常に重い。同型の24cmは4kg以上もあるということで悩んでいたところ、見つけたのがアイリスオーヤマ「無加水鍋」だ。24cmの深型でも、重さは1.98kg。軽さに惹かれてポチッとしてしまった。
メーカー | アイリスオーヤマ |
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製品名 | 無加水鍋 24cm深鍋 |
販売場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 6,336円 |
無加水鍋は、素材に含まれる最小限の水分を活用し、栄養を閉じ込め、素材のうまみを活かした料理ができる鍋だ。セラミックを熱することで遠赤外線を放出し、食材の芯までしっかり火が通る。
素材は、セラミックコーティングされたアルミダイキャスト製で、熱伝導率が良く、とても軽い。大きさは約323×263×180mm(幅×奥行き×高さ)と大ぶりだが、実際に持っていると、予想以上に軽く、片手でも持てる。炊く、煮る、蒸す、焼く、炒める、茹でるの一台6役で、IHヒーター、ガスコンロ、オーブン、ラジエントヒーターに対応している。
本体とフタはピッタリ合うようになっており、合わせ目に水蒸気の膜ができ、熱や水分が外に逃げにくくなる。フタには蒸気切り替えレバーがあり、蒸気の調節ができる。フタの裏側には突起があるが、この凸部が効率よく蒸気を循環させる。
注意する点は、非常に熱回りがよいので、焦げつかないように中火以下で使用しなければならないことだ。大きな鍋だが、強火にする必要はなく、すぐに鍋全体が熱くなるので光熱費も節約できる。
水をほとんど使わず、短時間で調理できる! 野菜が甘くておいしい
さっそく、我が家でよく食べるブロッコリーを加熱してみた。サッと洗って小分けにして、水を入れずにそのまま無加水鍋に入れる。あとは弱火~中火くらいの火加減で、3分ほど加熱するだけ。蒸気は出ないように切り替えレバーで閉じておいた。
いつも茹でているが、シャキッとしていて、とてもおいしい。短時間でできるので、忙しい朝でも苦にならない。甘さもあり、食感がよく、子供達も喜んで食べていた。ほうれん草などの葉物は1分程度で加熱が終わる。
とうもろこしは中火で約5分とのことだったが、粒が少し固かったので延長した。使用しているガスの火力によって加熱時間が変わるので、最初は様子を見ながら加減する必要がある。
水を一切入れない肉じゃがもおいしい。弱火で30分ほど煮込んで完成した。タマネギの水分と、お酒やお醤油だけで加熱できる。水で煮るよりもビタミンが壊れにくく、栄養素を損ないにくい。フタを閉めたまま火を止めて少し置いておけば、しっかり味も染み込んでいる。
ごはんもふっくらおいしく炊ける
お米を2合炊いてみた。お米は30分程ザルにあけて水分を切ってから弱火にかける。沸騰したらフタの蒸気口を開けて弱火で12分加熱し、火を止めて15分ほど蒸らせば完成だ。
ごはんはツヤツヤでふっくら! 弱火で12分しか加熱しないので、光熱費もわずかだ。我が家もふだんは専用の鍋でごはんを炊いているが、無加水鍋も大変おいしく、専用鍋と遜色ない味だ。
ハンバーグもジューシー! 一度食べるとやみつきに
焼き加減が難しいハンバーグも、両面にしっかり焼き色をつけてから、フタをして火を通した。いつもパサッとしてしまうが、中まで火が通り、肉のうまみを閉じ込め、ジューシーに出来上がった。深鍋なのでひっくり返すのが少々大変だが、必ず無加水鍋で作るようにしている。
時短につながり、光熱費も節約
軽いので、台所から鍋を持って移動するのも苦にならない。重い鍋は洗うのに苦労していたが、この鍋ならサッとできる。深鍋はパスタなどの麺類を茹でることもでき、色々な調理もできる。一番のおすすめは、やはり野菜調理だ。少ない水で短時間で火を通した野菜は甘くておいしい。家族の評判も良いので、我が家では朝晩2度は使用しており、なくてはならない鍋となっている。
短時間で光熱費を節約しつつ、おしいく調理できる無加水鍋。ちょっと奮発して選択肢に入れてみてはいかがだろうか。