やじうまミニレビュー

最低限の水分で調理できる、軽くて使いやすい「無加水鍋」

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです
アイリスオーヤマ「無加水鍋」

 10年以上使用していた、ル・クルーゼ鍋のホーローが剥げて錆びてしまった。子供達がよく食べるようになったので、一回り大きなものを探していたが、ル・クルーゼのような分厚い鍋は非常に重い。同型の24cmは4kg以上もあるということで悩んでいたところ、見つけたのがアイリスオーヤマ「無加水鍋」だ。24cmの深型でも、重さは1.98kg。軽さに惹かれてポチッとしてしまった。

メーカーアイリスオーヤマ
製品名無加水鍋 24cm深鍋
販売場所Amazon.co.jp
購入価格6,336円

 無加水鍋は、素材に含まれる最小限の水分を活用し、栄養を閉じ込め、素材のうまみを活かした料理ができる鍋だ。セラミックを熱することで遠赤外線を放出し、食材の芯までしっかり火が通る。

 素材は、セラミックコーティングされたアルミダイキャスト製で、熱伝導率が良く、とても軽い。大きさは約323×263×180mm(幅×奥行き×高さ)と大ぶりだが、実際に持っていると、予想以上に軽く、片手でも持てる。炊く、煮る、蒸す、焼く、炒める、茹でるの一台6役で、IHヒーター、ガスコンロ、オーブン、ラジエントヒーターに対応している。

購入したのは一番大きい24cm深鍋。かなり大きいが軽い
フタをとったところ。フチは持ち手になっている

 本体とフタはピッタリ合うようになっており、合わせ目に水蒸気の膜ができ、熱や水分が外に逃げにくくなる。フタには蒸気切り替えレバーがあり、蒸気の調節ができる。フタの裏側には突起があるが、この凸部が効率よく蒸気を循環させる。

 注意する点は、非常に熱回りがよいので、焦げつかないように中火以下で使用しなければならないことだ。大きな鍋だが、強火にする必要はなく、すぐに鍋全体が熱くなるので光熱費も節約できる。

フタの裏には凹凸がある
蒸気切り替えレバーで蒸気の調節が可能
シリコンの取っ手付き。加熱が終わったらフチに付けて使用する。これを付ければ熱くない
基本的な使用方法は、取扱説明書に詳しく書いてある

水をほとんど使わず、短時間で調理できる! 野菜が甘くておいしい

 さっそく、我が家でよく食べるブロッコリーを加熱してみた。サッと洗って小分けにして、水を入れずにそのまま無加水鍋に入れる。あとは弱火~中火くらいの火加減で、3分ほど加熱するだけ。蒸気は出ないように切り替えレバーで閉じておいた。

 いつも茹でているが、シャキッとしていて、とてもおいしい。短時間でできるので、忙しい朝でも苦にならない。甘さもあり、食感がよく、子供達も喜んで食べていた。ほうれん草などの葉物は1分程度で加熱が終わる。

 とうもろこしは中火で約5分とのことだったが、粒が少し固かったので延長した。使用しているガスの火力によって加熱時間が変わるので、最初は様子を見ながら加減する必要がある。

 水を一切入れない肉じゃがもおいしい。弱火で30分ほど煮込んで完成した。タマネギの水分と、お酒やお醤油だけで加熱できる。水で煮るよりもビタミンが壊れにくく、栄養素を損ないにくい。フタを閉めたまま火を止めて少し置いておけば、しっかり味も染み込んでいる。

柔らかすぎず、固すぎず、ちょうどいいゆで加減。電子レンジで加熱するよりシャッキリしている
とうもろこしは火力が強すぎたのか、底面に接している部分が少し焦げてしまった。最初は火加減に注意が必要だ
水なし肉じゃがも味が染み込んでおいしい! 加熱時間も短くて済む

ごはんもふっくらおいしく炊ける

このツヤがわかるだろうか。ふっくらしたおいしいごはんの出来上がり

 お米を2合炊いてみた。お米は30分程ザルにあけて水分を切ってから弱火にかける。沸騰したらフタの蒸気口を開けて弱火で12分加熱し、火を止めて15分ほど蒸らせば完成だ。

 ごはんはツヤツヤでふっくら! 弱火で12分しか加熱しないので、光熱費もわずかだ。我が家もふだんは専用の鍋でごはんを炊いているが、無加水鍋も大変おいしく、専用鍋と遜色ない味だ。

ハンバーグもジューシー! 一度食べるとやみつきに

 焼き加減が難しいハンバーグも、両面にしっかり焼き色をつけてから、フタをして火を通した。いつもパサッとしてしまうが、中まで火が通り、肉のうまみを閉じ込め、ジューシーに出来上がった。深鍋なのでひっくり返すのが少々大変だが、必ず無加水鍋で作るようにしている。

大人用2個、子供用2個が焼けるサイズ
フライパンで焼くよりジューシー

時短につながり、光熱費も節約

 軽いので、台所から鍋を持って移動するのも苦にならない。重い鍋は洗うのに苦労していたが、この鍋ならサッとできる。深鍋はパスタなどの麺類を茹でることもでき、色々な調理もできる。一番のおすすめは、やはり野菜調理だ。少ない水で短時間で火を通した野菜は甘くておいしい。家族の評判も良いので、我が家では朝晩2度は使用しており、なくてはならない鍋となっている。

 短時間で光熱費を節約しつつ、おしいく調理できる無加水鍋。ちょっと奮発して選択肢に入れてみてはいかがだろうか。

石井 和美