やじうまミニレビュー
脱水までできる手回し洗濯機「ランドリーポッド」
by 石井 和美(2013/11/29 07:00)
アメリカで開発された手回し洗濯機「ランドリーポッド」。洗濯物を入れ、ハンドルを回すだけで衣類を洗濯、脱水できるというアイテムだ。洗濯バケツは色々販売されているが、「洗い」だけでなく「脱水」までしてくれるのは珍しい。さっそく試してみることにした。
メーカー | StoreBound |
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製品名 | ランドリーポッド |
販売場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 9,638円 |
サラダスピナーと同じ構造
ランドリーポッドは大きく分けて本体、バスケット、フタの3つから構成されている。このバスケットに洗濯物と水を入れ、ハンドルを回すと、遠心力で水流が生まれ、汚れを落とす。さらにハンドルを早回しすると遠心力で脱水もできるという。構造は、野菜に付いた水を吹き飛ばすサラダスピナーとそっくりだ。
本体サイズは360×385×360mm(幅×奥行き×高さ)とバケツより一回り程度大きい。バスケットは取り外すことができる。
本体下部には排水ホースが付属し、収納できる。
洗濯完了まで10分程度でOK
さっそく、子供の運動着上下、ハンドタオル、ニットワンピースをお風呂場で洗ってみることにした。子供の体操着は泥汚れがこびりついていたが、きちんと落ちるかも気になるところだ。
まず、側面の排水用コックを排水停止OFFの絵表示に合わせ、水をバスケット内面に表示されている6Lのマークまで入れ、洗濯機の約1/4の量の洗剤を入れる。
「下着やシャツであれば最大10枚ほどまで洗える」と取扱説明書にあったので、これくらいの量は大丈夫かと思ったが、洗濯物をバスケットに入れるとかなり窮屈だったため、ニットワンピースは次の回で洗うことにした。
フタをして、収納されている手回しハンドルを起こし、グルグル回して攪拌する。洗い時間は1~2分と短時間だが、水が入っているので少々重く感じる。フタを開けて見ると、衣類が見えないほど泡立っていた。
攪拌が終わったら、排水ホースから洗濯水を排水する。収納されている排水ホースを取り出し、排水用コックを排水の絵表示に合わせて排水する。ホースが細いので水がなかなか排水されず、待ち時間がじれったい。もう少し早く排水してほしいところだ。
脱水時は水が入ってないので、ハンドルがとても軽い。グルグル回して排水ホースから水が出なくなれば脱水完了だ。これも2分ほどで終わった。
脱水が終わったら、「すすぎ」をする。フタを外し、洗濯物が浸るまできれいな水を入れ、同じようにハンドルを回して脱水すれば完了だ。全行程で13分ほどだった。
脱水で気になったのは、生地の素材によって水分の抜け具合が違っていたことだ。ポリエステルやレーヨン、アクリルなどの化学繊維素材の体操着やニットワンピースはしっかり脱水できていたが、木綿100%のハンドタオルは水分が多く残っていた。ハンドタオルだけ、絞ると水がしたたり落ちる。
下着などのデリケート洗いや、ペット用洗濯機にも
バスケットが簡単に外れるので、メンテナンスはラクだ。洗濯が終わったらサッと洗って、全部拭いてしまうことができる。
なお、洗剤の使用量はごく僅かで大丈夫だ。濃縮液体洗剤なら、ティースプーンの1/3程度でも十分な泡立ちだった。洗い終わった子供の体操着は泥もきちんと落ちており、汚れ落ちにも満足している。
1つ気になるのは、排水ホースの耐久性だ。ペラペラなので、何かの拍子に割れてしまわないか不安が残る。また、取扱説明書は洗濯方法だけで、メンテナンスについての記載がないため、不親切に感じた。
とはいえ、思いのほか使いやすく出番も多い。10分程度で終わるので、これがあれば洗濯も苦にならない。手洗いが必要なニット類は、何と言っても「絞る」作業が大変だったが、型崩れしない程度にほどよく絞ることができて嬉しい。
使用する水はとても少なく、電気も使わないので「こんな少しの量で洗濯機を回すのももったいないな……」というときにも、ランドリーポッドが便利。音はうるさくないので、夜間に使用しても迷惑にならない。グルグル回すのが思いのほか楽しく、子供とも楽しんでできた。
手洗いが必要な下着などのデリケート洗いや、ペット関連の洗濯にも使える。災害時やキャンプなど、アイデア次第で色々活用できそうだ。