やじうまミニレビュー

無印良品「USBデスクファン(低騒音ファン・首振りタイプ) 」

~首振りも付いた二重反転羽根の強力USB扇風機

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

二重反転羽根のUSBファンに首振り機能がついた

USBデスクファン(低騒音ファン・首振りタイプ)

 無印良品は、以前からから机の上に置ける扇風機に力を入れている。

 シロッコファンを使った「デスクファン」や、AC電源で動くミニ扇風機の「コンパクト扇風機」などは、ロングセラーの人気商品だ。その無印良品が、去年発売したのが「USBデスクファン」だった。USB電源で動く、小さな扇風機ながら、羽根を前後に2つ連ねた“二重反転羽根”によって、USBファンとは思えない大きな風量と静かさを実現していた。

 今年は、その上位モデルとして「USBデスクファン(低騒音ファン・首振りタイプ)」が登場した。二重反転羽根を装備した上で、さらに自動首振り機能が追加されたのだ。さっそく試してみた。

メーカー名無印良品
製品名USBデスクファン(低騒音ファン・首振りタイプ) 9ZF004AZ03
購入場所無印良品ネットストア
販売価格2,500円

背が伸びて、ファンも一回り大きくなった

 パッケージは、無印良品共通のシンプルな紙箱だ。しかし、首振しないUSBデスクファンの2倍近くの大きさがある。

 取り出した本体も大きい。幅や奥行きはさほどないのだが、高さがあるのだ。首振りなしのモデルに比べて、3.5cmも背が高くなった。

 背が高くなった理由は、首振り機構が台座の部分に組み込まれたからだ。このデスクファンは、一般の扇風機のように、羽根とモーターの部分だけが首振りをするのではなく、本体全体が首振りをするようになっているのだ。

 なお、首振りのON/OFFは電源スイッチで行なう。電源スイッチを1度押すと首振りに、もう一度押すと固定になる。

無印良品共通の、シンプルな外箱
正面
操作ボタンはファンの下にある。回して風量を調整し、押すことで首振りの有無を指定する
単三形電池との大きさ比較。意外に高さがある
USB出力を持つモバイルバッテリーと組み合わせるとコードレスで動作する
側面から見た状態。ファンを一番下向きにした状態
ファンを一番上向きにした状態
背面。USBケーブルは直付けだ
底面の幅は約10cmほど
底面は回転するターンテーブルになっている。首振りは本体を丸ごと動かしている
取扱説明書は紙1枚だ。裏面は英文となっている

 前モデルからの変更は首振り機構だけではない。ファンの直径が一回り大きくなり、直径11cmほどになった。

 電源となるUSBケーブルは、本体から直に生えている。コードの長さは1mだ。

ファンのカバーは、簡単に外せる
2つのプロペラが前後に並んでいる様子がよくわかる
前のプロペラは7枚羽根
後ろのプロペラは5枚羽根
中央の支柱の前後に羽根がある
羽根を回転させた状態。【注意】撮影用にカバーを外しています。実際の使用時にはカバーを外さないでください

首振りがあると疲れにくい

 では、首振りのない昨年のモデルと比較しながら、実際に使ってみよう。

 机の上に置いてみると、首振りなしのモデルにくらべて存在感がある。背の高さもそうだが、ファンを支える部分が太くなっているので、がっしりした印象を与えるのだ。

左が首振りモデル。パッケージの大きさはだいぶ異なる
基本的なデザインは似ているが、背の高さが異なる
ファンの直径は、首振りモデルが約11cm、昨年のモデルは約10cm
ファンまわりのデザインはほぼ共通
二重反転プロペラの構造も一緒だ

 まず、ファンを弱で回してみる。首振りなしモデルの特徴だったUSBファンの中でも図抜けて静かな動作音は、そのままだ。風量も十分ある。

 さらに、ファンを強にしてみると、風量がグッと増える。ほんの少しだが、首振りなしモデルよりも、強のときの風量が増えている。ただし、ファンの風切り音も、首振りなしモデルより少し大きくなった気がする。

最初に風量「弱」、次に風量「強」を試す

 では、新モデルの特徴である「首振り」を試してみよう。電源スイッチを押し込むと、ゆっくりと首振りを始める。首振りに伴う音はほとんどしない。

 首振りの動作は「スーッ」という滑らかな感じでなく、「スッスッスッ」という、ちょっと波のある感じだが、気になるほどではない。なお、首振りの角度は90度固定だ。

 首振りが有効なのは、長く風に当たっている時だ。一般的な扇風機と異なり、こういう小さい扇風機で、顔に風を当てていると、疲れてしまい、風を止めることがよくある。しかし、首振りをさせていると、顔に当たる風が微妙に変化するので、30分以上、風に当たっていても、疲れを感じなかった。

首振り時は本体全体が回る

 ファンの音が静かなこともあって、朝、出社して電源スイッチを入れてから、そのままずっと昼過ぎまで動かしていることが多い。首振りがあることによって、風が一点に集中しないので、より意識しないですむ存在になっている。一人で使うデスクファンなので、首振りの意味があるのか、やや疑問だったが、疲れにくいというメリットは十分にある。

 首振りに伴う欠点としては、ごく稀に風量を変えようとして、スイッチを押し込んでしまい、意図しないときに首振りが始まってしまうことがあった。首振りのスイッチは独立していた方が良いと思う。

価格差は600円、使い方と机のスペースで選んで良い

 最後に、「首振り」と「首振りなし」のどっちを選んだら良いか迷っている人に、判断材料を書いておこう。

 「暑いオフィスで長く風に当たりたい」という人には首振りを勧めたい。逆に「ファンは外出後などに、ちょっと使う」人や、「机の上にスペースがない」人は首振りなしで良いと思う。

 価格は、首振りが2,500円、首振りなしが1,900円で、600円の差だ。

 私自身は、首振りにも魅力を感じているが、首振りなしのコンパクトさも捨てがたいと感じている。結局、会社の机では座っている時間が長いので首振りタイプを、夜間に座ることが多く、机も小さい自宅は首振りなしタイプを使い分けている。

 自分の使い方と机のスペースで使い分けると良いだろう。

伊達 浩二