やじうまミニレビュー

龍野コルク工業「Cubeads エコ足温器 レグぽかスリム」

~発砲スチロールの保温力で足の冷えを緩和

やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです

冬季は足の冷えがひどくて悩んでいるのだ

「Cubeads エコ足温器 レグぽかスリム」のパッケージ

 ハイソックスが絶対的に欠かせない季節の到来だ。もともと体の末端が冷えやすい体質だが、ある年齢に達したとたん、氷をまとっているのではないかと思うほど、膝下、特にスネから足首にかけてが寒くて仕方なくなってしまった。ジーンズに普通の靴下など、はいてないも同然。例えようのない冷たさで、いてもたっても居られないのである。

 一時は暖房が不十分ではないかとも思ったのだが、ハイソックスを履いてみたらビックリするほど緩和された。それからというもの、秋から春にかけてはハイソックスが欠かせない。

 これで一件落着かと思いきや、そうではなかった。毎年少しずつ冷えは強まっており、靴下は厚くなり、重ね履きが常態化。動いている間はまだいいのだが、問題は仕事中である。椅子に座ってモニターに向かっていると、冷えを感じて落ち着かない。厚手のハイソックスにレッグウォーマーを重ね、さらに起毛のスリッパを履きつつ大きな膝掛けをかけてなんとかしのいでいる。足には迷惑なほど脂肪がついているのに、全く役に立たないのが腹立たしい。むしろ冷えた脂肪が冷えの原因ではないのか!?

 とまぁ、冷えのつらさを家電Watch編集部のA嬢に切々と訴えたところ、数日後に送られてきたのが、この「Cubeads(キュービーズ) エコ足温器 レグぽかスリム」(以下、レグぽかスリム)だった。

メーカー龍野コルク工業
製品名Cubeads エコ足温器 レグぽかスリム
購入場所Amazon.co.jp
購入価格4,350円

発砲スチロール性の微細なビーズが体温を逃がさない

 レグぽかスリムは、足やひざ、胴や腕などに巻いて使う保温具だ。2枚セットで、1枚のサイズは30×3×36cm(幅×厚み×高さ)。伸縮性があり、ふくらはぎなら周囲約27~50cmまで巻けるという。筆者自慢の太足でも余裕なのはうれしい。温めたい箇所に巻いてファスナーで閉じるのが基本的な使い方だが、2枚つなげれば腹部にも巻ける。

 素材は側地ナイロン86%、ポリウレタン14%、中材ポリスチレンで、触ってみると柔らかく、非常に細かい砂のような柔らかい粒を感じる。これは直径約1mmの発砲ビーズで、この発泡スチロールの断熱性と、綿の1.5倍という保温効果を活かして温める仕組みだという。自分の体温以外熱源を必要としないため、経済的かつ安全というわけだ。丸洗いもできる。

2枚セットとなっている
伸縮性にすぐれており、ふくらはぎ周囲約27~50cmまで対応。つなげて1枚にすることもできる
中には非常に細かいビーズが入っており、とても柔らかい

 さっそく足に巻いてみたところ、膝下をすっぽり覆う長さ。柔らかさと、適度な締め付け感があって気持ちいい。ファスナーで閉じるだけなので着脱も簡単だ。巻いてすぐに冷えが少しずつ緩和されていくのが分かり、結局1日中巻いたまま違和感なく過ごすことができた。足が温かいとこんなに気分よく過ごせるものなのか、としみじみ感じたほどである。

 試しにレグぽかスリムを装着しないでパソコンに向かってみたが、キーンと刺すような鋭い冷えを感じてすぐ挫折。足元にガスファンヒーターの温風を当てているのに、レグぽかスリムを巻いていないとピリピリと寒いのである。

レグぽかスリム装着前の状態。靴下を履いているが、これだけでは冷えに耐えられない
レグぽかスリム装着後の状態。自分の足の太さが恨めしいがこれで温かく過ごせる

サーモグラフィで見ても、レグぽかスリムはレッグウォーマーより体温を保っていた

 それまでお世話になっていたレッグウォーマーとの効果の違いをみるべく、素の左足にレッグウォーマーのみ、右足にレグぽかスリムを巻いて、30分経過後の皮膚の温度をサーモグラフィで撮影してみることにした。

スネの重ね履きに使っているレッグウォーマー(左)と、レグぽかスリム(右)
この状態で30分待つ

 すると、保温中はレッグウォーマーのほうが温かそうに見えるが、取り外すと、皮膚温は高い箇所でも32℃台なの対し、レグぽかスリムはスネ全体が33~34℃台で、最も高い部分で34.4℃と、約2℃ほど差が出た。レグぽかスリムやはり熱を外に逃がしにくく、ちゃんと中を温めていたのだ。

 一方のレッグウォーマーは、諸事情によりフルに伸ばし切ってしまっているせいもあってか、熱が外に逃げやすい状態らしい。使うならやはり重ね履きが必要だと改めて分かった。

レッグウォーマー装着前の実際の写真
レッグウォーマー装着前のサーモグラフィ。最高温度は左足甲の33.8℃らしい
左足にはレッグウォーマー、右足にはレグぽかスリムを装着した約30分後の実際の写真
約30分後のサーモグラフィ。レッグウォーマーはスネのあたりが28.5℃だった。全体的に温度が高く表示されているが、つまり熱が外に逃げていることが分かる。一方「レグぽかスリム」は、ファスナーからやや熱が漏れる以外は、しっかり断熱されていた
レッグウォーマーとレグぽかスリムを外した直後の実際の写真
レッグウォーマーとレグぽかスリムを外した直後のサーモグラフィ。レグぽかスリムをしていた右足の方が、スネが温まっているのが分かる

足の冷えに悩んでいる方にお勧め!

 レグぽかスリムを使い始めて約1カ月。キリキリした冷えが緩和されて、大いに助かっている。外したときに感じる温度差は歴然で、すでに生活に欠かせない存在だ。椅子とテーブルの生活が多い方や、足元の風通しが良い環境にさらされる方などは、あると安心できるだろう。また、軽くて携帯しやすいので、野外で活動しなくていけない場合でも快適に過ごせそうだ。

 ちなみに、自宅で足を温めるといえば、真っ先にコタツをイメージされるかもしれない。確かにコタツはもっとも素早く温めてくれる冬の最強アイテムだ。しかし、一度入ると、活動を限りなく停止させてしまううえ、パソコンを扱うと腰に負担がかかりやすいというデメリットもある。椅子用の暖房器具もあるが、足もとは過剰に加熱されると眠くなる。それでは仕事や勉強に差し支えてしまう。フットワークを維持しながら、コストゼロで保温できる、それがレグぽかスリムのいいところと言えそうだ。

 悩ましいのはその見栄えだろう。足に巻いてみると、キャッチャーのプロテクターのようでもあり、格闘技の防具を思わせるような外観だ。しかし、いずれ慣れるのでご安心いただきたい。筆者も当初はどうかと思ったが、歩行の邪魔にはならないし、気がついたら見慣れていた。

 これからが冬本番。冷えは体調不良の原因になりやすい。無理をせず、「レグぽかスリム」で積極的に温めていこう。

すずまり