やじうまミニレビュー

日繊商事「冷感クールウィン」

~真夏の寝苦しさから解放してくれる冷感パッド
by すずまり


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


夏のスムーズな入眠は、スムーズな放熱から得られる!

日繊商事「冷感クールウィン シングルサイズ」

 暑さも本格化し、今年も寝苦しい夜を迎える時期となった。暑いと寝返りばかり打ってしまって、なかなか寝付けないし、せっかく眠ったとしても、すぐ目が覚めてしまいがちだ。そんなことを繰り返しているうちに朝を迎え、よく寝た気がしないまま、灼熱のオフィス街へと向かう……そんな方も多いのではないだろうか。

 眠るという現象は体内のさまざまなメカニズムのバランスによってもたらされるが、体温の面から見ると、手足の末梢血管を拡張させて熱を逃がし、深部体温が下がることで起こる。規則正しい生活を送っている場合、深部体温は夕方がもっとも高く、朝方がもっとも低くなるというリズムを繰り返している。高いときは眠れないが、下がり始める頃自然と眠くなるのだ。赤ちゃんや子供の手足が温かくなると「もうすぐ寝る」と分かるのはそのためだ。

 このとき熱をうまく逃がせないと、いつまでも深部体温が下がらず、入眠に支障がでる。つまり、夏寝苦しいのは、室温が高く、放熱がうまくいかないせいなのだ。環境温度が高いと、皮膚温度を上げるだけでは深部体温をなかなか下げられないため、汗で身体を冷やそうとする。しかしその汗もまたジトジトして、眠りを阻害するという繰り返しなのである。

 そこで人気なのが、触れるとひんやり感が得られる寝具だ。以前はジェルを含んだパッドも見られたが、今年は特殊な繊維を使ったパッドが主流のようで、店頭に多く見られる。

 ジェルタイプと繊維タイプの違いは放熱性だ。ジェルタイプは身体が触れているうちに蓄熱してしまい、再び冷感が得られるようになるまで時間がかかるが、繊維タイプなら放熱が早いので、寝返りを打つ度に気持ちよいというわけである。

温度調節素材「CoolWin」使用した冷感パッドは、触るとひんやり

 というわけで、初めて冷感パッドを導入してみた。現在ちまたには多数の冷感パッドが存在するため、どれを選ぶか非常に迷うところだが、今回選んだのは、通気性が高く、麻のようなシャリ感がありそうなもの、ということで「冷感クールウィン」という製品を選んでみた。


メーカー日繊商事
製品名冷感クールウィン シングルサイズ
購入場所楽天市場
購入価格4,761円

 サイズは970×2,050cm(横×縦)で、素材はポリエステル100%。四隅にゴムバンドがついているので、いつもの敷き布団に固定するだけでよく、寝返りでずれることはない。

布団全体をすっぽり覆うサイズ四隅にゴムバンドがついているゴムバンドで敷き布団に固定すれば、寝相が悪くても安心

 これまで使っていた綿のシーツと並べ、触り心地の違いは明らかだった。温度計で表面温度を測ってみても差はないのに、確かに「冷感クールウィン」のほうがひんやりしているのだ。これは「CoolWin」という温度調節素材を使用しているからだとか。素材中の蓄熱蓄冷マイクロカプセルが、身体の熱をすばやく吸収、放出するので、熱がこもらず、寝床内の急激な温度変化を抑制し、さわやかな寝心地が得られるのだという。

冷感マイクロカプセルが熱を吸収するのだという特殊立体メッシュ構造裏目の様子
ある日の室温約30℃、エアコン設定温度27℃、綿シーツの温度31℃冷感クールウィンも31℃だったが……触ると明らかに冷感クールウィンのほうが冷たい

 見るからに通気性がよさそうな特殊立体メッシュ構造も、冷感に貢献しているようだ。使い始めて数日が経過しているが、肌への密着度が極めて少なく、くっつく感じが全くしないため、綿のシーツ上で眠るより明らかに寝やすい。以前なら、寝返りをうちながら、敷き布団から片足ずつ放り出してしまうことがよくあったが、この冷感パッドを敷いてからは、敷き布団内のどこに移動してもひんやりするので、手足が布団から飛び出すこともなく、逆に冷えすぎて困ったこともない。

 ただ、表面のメッシュが粗いため、サラサラというよりはザラザラとした肌触りだ。皮膚の露出度が高い状態では、畳の上に寝ているような、やや固めのワイルドな感触なので、フワフワした柔らかい寝具が好きな女性にはちょっと向かないかもしれない。また、枕の素材によっては、スルスルと表面を滑ってしまう。筆者は現在西川のオーダーメイド枕を使用しているが、気がつくと枕が布団の向こう側に落ちているのが少々悩ましい。

「冷感クールウィン」プラスαで、夏を乗り切ろう!

こんな感じで使用している天気のよい日ならあっという間に乾いてしまうので、お洗濯も気軽にできる

 「冷感クールウィン」を使い始めてからは、だいぶ過ごしやすくなったような気がしている。しかし、エアコンが全く不要になったかというと、残念ながらそ うでもない。多少涼しい夜は「冷感クールウィン」だけで眠れることもあるが、蒸し暑い夜は、エアコンのリモコンについ手が伸びる。ただし、設定温度をさほ ど下げなくても、寝やすくなった感じはあるので、これからの季節、ほどほどの設定温度で済むのではと期待している。洗濯後の乾きが非常に早いのもうれしいところだ。