やじうまミニレビュー
和平フレイズ「ニコパン」
■クックパッドユーザーの声を反映した多機能フライパンにハマった!
ニコパン 24cm(ピンク) |
今回紹介するのは、絶大な人気を誇る料理サイト「クックパッド(COOKPAD)」が開発したフライパン「ニコパン」だ。ニコパンは、クックパッドのユーザー、つまりはご家庭の料理の達人の声を集めて作られたフライパンで、炒める、煮る、揚げる、蒸す、焼くという調理の幅広さが最大の特徴。
ちょうど自宅のフライパンが寿命を迎えたので、購入して実際に使ってみた。本体そのものの外観は普通で、あっと驚くような形をしているわけではないこのニコパン。しかし、その使いやすさゆえ、購入してからはニコパンばかり使っている。
メーカー | 和平フレイズ |
製品名 | ニコパン 24cm |
希望小売価格 | 7,350円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 5,210円 |
オーダーしたのは、240×75mm(直径×深さ)、重さ約1,250g、満水容量2.8Lというピンク色のタイプだ。本体のほかに、蓋、揚げ物フードと、スタンドにセットして使えるクックパッド厳選の15レシピがついてくる。
熱源としては、ガスコンロ、IHクッキングヒーター(中火以下)、エンクロヒーター、ラジエントヒーター、ハロゲンヒーター、シーズヒーターという、オーブンレンジ、電子レンジ以外のほぼすべてに対応しており、本体内部は、耐摩耗性に優れた、アメリカ・ウィットフォード製「エクリプスコート」を使用しているため、金属へらも使える。
まず、外観で目につくのは、その色だろう。ピンク色のフライパンというのは、いったいどんな感じがするのだろうと少々不安だったが、全く問題なし! キッチンウェアとしては大胆な配色だが、明るくなって心地よい。
一番変わっているのは蓋の形だ。一般的な鍋やフライパンの蓋といえば、フラットに近いカーブを描いたものが多いのに対して、「ニコパン」の蓋は片側は盛り上がり、天井が傾いている。実は、低くなっている部分を手前にすることで、中が見やすくなるのと、蓋の裏についた水滴が溜まりにくく、流れ落ちやすいよう工夫されているのだ。全面がガラスの蓋と比べると若干視界は悪いが、角度を変えれば奥までのぞくことは可能だ。
フライパンの内部をよく見ると、側面に線が2本ある。これは揚げ物をする際の油量メモリで、下が最低量、上が最大量となっている。実際に水を入れてみたところ、下は約600ml、上は約1,000mlほどであった。そして、揚げ物の際には、付属の揚げ物フードを組あわせると、油のハネが押さえられる仕組み。実は金属へら以外にもハンドミキサーが使えるというのもポイントで、揚げ物フードはハンディミキサー使用時に、材料の飛び散りを防ぐという役割も果たす。
ピンク色という大胆なカラーリング | フライパンは深め、蓋は斜め、ハンドルは上にカーブ | 内部には、アメリカのウィットフォードの「エクリプスコート」が施されている |
揚げ物に便利な油量メモリ | 両側面にさりげなく注ぎ口が用意されている | 底面 |
疲れを感じにくいハンドル | 揚げ物フード(左)と蓋(右) | 揚げ物フードを乗せた様子 |
レシピ(左)と取扱説明書(右)が付属 | レシピはスタンド付き |
■まずは炒める「もやし炒め」
実にありふれているが、ありふれたことが快適にできることが大事! |
それでは実際にやはりフライパンといえば、炒め物だろうというわけで、最初は簡単にもやしと豚肉の炒め物を作ってみた。新しいだけに滑りは抜群。しかも深めなので、多少手荒にしても材料が飛び出しにくい。グリップしやすいので、大きさの割に重さも感じないし、軽快にフライパンを振ることができた。
■炒めてから炊く、煮る「パエリア」と「グリーンカレー」
カバー範囲の広いニコパンの用途の中でも、炒めものから煮物までノンストップでできるというのがもっとも身近なメリットだと思う。そこで炒めてから炊く「パエリア」と、炒めてからそのまま煮る「グリーンカレー」を作ってみた。
「パエリア」は普段滅多に作る機会がないのだが、具とスープを含めた材料一式が冷凍食材で手に入れられた。サフランなどは使わないので、具やお米を炒めたら全部合わせ、スープの素を加え、エビの位置を工夫するなど見た目を整えてて炊き込むだけだ。
米の加熱は日頃炊飯器任せなだけに、フライパンでの炊飯は緊張してしまうが、蓋の中央がガラスで中の状態が見えたので安心できた。フライパン1つで4人分のパエリアの完成である。やはり口が大きいと、見た目の迫力も違う。このままテーブルに持って行ってもいいかもしれない。
すべて混ぜ合わせ、具の位置を整えて炊き込みに入る | 炊き込み中の様子。吹きこぼれもなく安心 | 完成したパエリア |
注ぎ口から湯気がでている様子や、ガラスから中を確認する様子など |
「グリーンカレー」は、専用キットに入っているルーを油で炒め、さらに鶏肉を加えて炒め、ココナッツミルクのスープを入れて、野菜と一緒に煮込むという流れだ。具を入れすぎて、フライパンのふちギリギリになってしまったが、フライパンの深さと蓋の高さがあるため、さほど心配はなかった。フライパン1つで、煮込み料理までできるのは、深さがあるニコパンならでは。カレーはもちろん、ミートソースなどを作るにも適している。
炒めたルーに鶏肉を加えて、さらに炒める。このとき、油のハネが気になる方は、揚げ物フードをつけてしまってもいいだろう | ココナッツミルクの粉末で作るスープと、バイマックルー、そのほかの野菜を加えてそのまま煮込む。仕上げはナンプラーだ(野菜以外はすべて付属!) | ニコパンで具だくさんのグリーンカレーができた |
■揚げ物もできる「あられ」と「牡蠣フライ」
揚げるだけの「生あられ」なるものを発見。油で揚げて、膨らんで、きつね色になったら「あられ」のできあがり。塩を振ってサクサクいただくのだ。
油量メモリの下のラインよりやや多い程度の油を流し込み、揚げ物フードを乗せて調理開始。使用する油の量としては、約700mlといったところだろうか。深さは2cm程度だったが、全く問題なく調理できた。
これまで揚げ物を作る時に「揚げ物フード」を使ったことがなかったが、使ってみると、いい具合に油のハネを食い止めてくれる。全くハネがでないわけではないので、調理後の掃除は避けられないのだが、全面オープンになっているよりは、はるかに少ない。掃除の手間を省くだけでなく、油のハネによるヤケドの防止にもなりそうだ。
日本のスナック菓子「あられ」のもとは、早い話「お餅」。ご家庭でも作れるのだ | 落としたらすぐ浮き上がるくらいの温度で揚げていく | 完成した「あられ」 |
揚げ物フードのおかげか、油のハネは少なめ | 揚げ物フードの裏側には、ハネた油が多数ついていた |
ちなみに、底から2cm程度の油で、フライなどができるのかと心配な方、しっかり牡蠣フライも作れたのでご安心いただきたい。
油量メモリの下程度でも揚げ物は可能。一度にまとめてたくさん揚げたいとき、広い「ニコパン」は便利 | 揚げたてはやはりおいしい |
大きめの牡蠣フライもなんなく揚げられる |
■蒸し物のおやつ「蒸しパン」
最後は蒸し物だが、これは付属のレシピを参考にさせていただいた。「フライパンだけで蒸し物できるの」とお思いの方、実はできるのである。
蒸しパンの生地を作ったら、アルミのカップに流し入れ、ニコパンの中に直接並べる。そこへ、カップにかぶらないよう水を入れて、蓋をし、火にかけてしまうのである。水が沸騰したら中火に変え、10分そのまま加熱する。すると中が蒸気で満たされ、蒸し上がるというわけだ。
レシピでは2cm程度水を入れるとあったが、筆者が使用したアルミカップが浅めだったので、水の量はそれよりも少なめにした。水の量が少なすぎたかなと思ったが、仕上がりはバッチリ。ふわふわで弾力のある蒸しパンができた。フライパン本体の7.5cmという深さに、蓋の高さが加わるので、蒸しパン以外にも容器を使った料理、たとえば茶碗蒸しもOKなのである。
水位の加減がわからなくて心配という方は、100円ショップなどで蒸し物用のアミを購入するといいだろう。
蒸しパンの生地を流し込んだアルミカップを並べる | 中に水を入れる。お湯でもOK。ただし、沸騰するので入れすぎに注意! | 完成した「ニコパン」の蒸しパン |
もっちりと弾力があり、食べ応えも十分 | 100円ショップのアミを使った使用例 |
■最初の1台におすすめ
一見何の変哲もないフライパンに見えるが、形が絶妙でとても使いやすい。多少不器用でも扱い易いので、これから一人暮らしを始め、初めて自炊を経験される方、調理器具は最小限に留めたいという方にはちょうど良いアイテムだと思う。
ちなみに、家庭で使うメインのフライパンを考えるなら、間違いなく24cmがおすすめ。1台でカレーなどの煮込み料理までできるで、これ1つあればとりあえず、ほかの調理器具はいらないくらいだ。
2011年 2月 18日 00:00
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