やじうまミニレビュー
アーネスト「CookinGoo(クッキングー)」
アーネスト「CookinGoo(クッキングー)」 |
近頃、6才の娘と2才の息子の食欲が旺盛になってきて、いつもおやつで悩んでいる。幼稚園や保育園から帰ってくると、真っ先におやつを要求されるのだが、果物などでは物足りないらしい。「もっと!」と催促されて、何をあげていいのか悩んでしまう。
おやつにちょうどいいものはないかと探していたところ、おもしろそうな調理グッズを発見した。ごはんなどをはさんで焼くとパリパリのおせんべいになるという「CookinGoo(クッキングー)」だ。
メーカー | アーネスト |
製品名 | CookinGoo(クッキングー) |
希望小売価格 | 2,838円 |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 2,426円 |
CookinGooは、ごはんを挟んで焼くとパリパリの手作りせんべいが作れるという両面フライパンだ。せんべいだけでなく、モチモチのライスサンドやおこげスープなど、アイデア次第で色々な料理に使える。これならおやつにぴったりのせんべいが作れそうだ。とりあえず残りモノのごはんを使ってせんべいから作ってみることにした。
スッキリしたデザイン。サイズは24.5cm×3.5cm×41cmで、重さは870gで、片手でもラクに持てる | 開いて食材を入れる |
ハンドルに磁石が付いている | 厚みは3.5cm。食材を入れて閉じる |
■ごはんせんべいは……固い! でもおいしい!!
作り方は簡単だ。ごはんせんべいを作るには、ごはんにお好みのふりかけや具を混ぜ、好みの大きさに丸く握っておく。本体に油を薄くひき、ごはんを置く。本体のハンドルに磁石が付いているので、カチッと留まるまできちんと閉めて、中火以下の直火にかける。フライパンをひっくりかえして両面をじっくり焼いたら出来上がりだ。
今回作ったのは、ゴマ+醤油、しらす、桜エビの3種類。焼く前に小さな茶碗などに大さじ2杯ほどのごはんを入れ、それぞれの食材を混ぜて丸める。
ごく弱火で焼き始めたが、何回か開けて中を確認しても、なかなか焦げ目が付かない。徐々に火力を強め、中火よりは少し弱い程度の火力で加熱したところ、数分でパリパリになってきた。
ごはんせんべいを手にとってみると、見事な薄さ。手に持ってもグニャリと折れ曲がることなくピーンとしていて、まぎれもなくおせんべいである。
ごはんに食材を混ぜて、丸めて置く | 完成! 醤油は焼き上がってからハケで塗る |
カラフルできれい。1度にこれしかできないのは残念… | パリパリ! |
さっそく食べてみたところ…かなり固い。パリパリとしているが、お米独特のもっちりした感じも残っている。噛んでいくうちに歯にくっつくような、独特の食感。しっかり噛んで飲み込むので、アゴが鍛えられそうだ。
食感は固いが、焦げた感じの香ばしさがとてもおいしく、個人的には気に入った。しらす、干しエビは特に味付けをしなかったが、ほのかな塩分と素材の風味が口に広がって、とてもやさしい味。ゴマは、焼けた後にお醤油を塗ったのだが、このしょっぱさとゴマの香りがマッチしていておいしい。
ただ、小さい子にはどうだろうか。特に2才の子は固すぎて食べられないかもしれないなあ…と思いつつ、あげたみた。一口目は端っこをかじって怪訝な顔をしていたが、「おいしいよ」と言いながらどんどん食べている。噛み砕けないということもなく、ごはんせんべいをぺろりと2枚食べてしまった。
お子さんによっては好き嫌いがありそうな食感ではあるが、我が家では全く問題なし。これならスナック菓子などを与えるよりはるかに栄養価も高く、安心して出すことができる。おやつのレパートリーが増えそうだ。
■小麦粉を使ったせんべい。ちくわは謎な食感に……
次は小麦粉を使ったおせんべいに挑戦。ピーナツを砕いて小麦粉大さじ2、水大さじ1、砂糖大さじ1を混ぜたシンプルなピーナツせんべいと、冷蔵庫で余っていたちくわを輪切りにして小麦粉大さじ2、水大さじ1、塩少々を混ぜたちくわせんべいを作ってみた。
ピーナツせんべいは、まさに市販のピーナツせんべいとそっくり。パキンと割れるほど固く、ほのかな甘みとピーナツの香ばしさは相性抜群だ。これも子供達に大好評で、あっという間になくなってしまった。
謎だったのがちくわせんべい。ちくわがつぶれて思いのほか大きくなってしまい、見た目があまり美しくない。また、ちくわ部分はパリパリにはならず、ふにゃっとしてしまった。
小麦粉、水、砂糖にピーナツを混ぜただけ | 見た目はまさしくピーナツせんべい | ちくわせんべいにも挑戦。輪切りにしたちくわを入れてみたが… |
見た目がいまひとつ。もう少し細かく切った方がよかったかも | 見た目は地味だが、どちらもとてもおいしい | ピーナツせんべいは「パキン!」と割れる |
しかし、これまた子供が夢中で食べていた。みんなで作る工程を見ているせいかもしれないが、元の食材が好物ならば、ぺったんこに焼いてもおいしいようだ。
今回は作らなかったが、説明書にはスキムミルクを入れたミルクせんべいや、青のりを入れたせんべいなど、さまざまなレシピが掲載されていた。ごはんせんべいよりもはるかに食べやすいので、赤ちゃんや小さな子供食べさせるおせんべいとしてもよさそうだ。
■甘エビの姿焼きは、焼いても甘い!
生食用の甘エビを購入し、そのまま焼いてみた。味付けは一切なしで、挟んで両面焼いただけである。
エビの殻はしっかり焼いてカリカリにしなければ、食べるときに固いかなと多少焦げ目がつくまで焼いたのだが、苦くなってしまった。
甘エビを並べて置くだけ | エビが薄くなってしまった。いい香りが漂う | おいしそうなエビせんべいの出来上がり。焦げた部分が苦い |
もう一度作った際は、焦げが付く直前で、ほんの少し身がやわらかい程度で取り出してみた。甘エビの身の部分はふんわりしていたのだが、とても甘くてビックリ! 特にエビ好きな娘が大喜びだ。殻までちゃんと食べられる。
この程度の焼き加減にすると絶品! |
ふだん、エビの殻まで食べることはあまりないのだが、これならカルシウムがたくさんとれる。味付けしなくてもほどよいしょっぱさと甘みがあり、エビの殻の独特な香りがあって高級感がある味に。甘エビは40匹ほどで398円だったのだが、これならおやつとして経済的であり、体にもよさそうだ。
■おこげスープに挑戦。スープでちょっとふやけてきたおこげがたまらない
おこげスープが家でできるなんて! |
昼食に「おこげ風スープ」を作ってみた。スープは酸辣湯というちょっと酸味のあるスープにおこげを入れて食べることにした。
まずは、丸い大きめのおにぎり(子供のお茶碗に軽く一杯程度)を作って、軽くお茶碗1回分のごはんを丸く整えて中央に置く。こんがり焼き色がついたら適当に切って、スープにひたしながらいただく。
おにぎりが大きすぎたせいか、鉄板から少々ごはんが飛び出てしまった。大きいごはんせんべいを作ると、小さなおせんべいより厚みがあり、中央部はもっちりしている。家族4人分なので、3回焼いておこげを四角く切って、スープと一緒にテーブルに出す。
これが非常においしい。香ばしさもありながら、スープでふやけてくるもちもちした完食も楽しめる。市販のインスタントスープにおこげだけ作って入れても良いだろう。家でこんなに簡単におこげができるなんて思ってもいなかったので、家族みんなで感激しながら完食した。
■パンのミミまでカリカリなホットサンド
8枚切りのパンがあったので、そこにチーズとハムを挟んで焼いてみることにした。厚すぎると本体ハンドルの磁石が留められなくなるので、食パンをさらに半分に切ってから、パンの内側に切り目を入れ、具を挟んだ方がよいらしい。
内側に切り目を入れるのはそれほど難しいわけではないが、一部裂けてしまった。が、気にせずハムとチーズを入れて、そのまま焼いてみることにした。
8枚切りの薄いパンでも、磁石は留めることはできず、手で押さえながら焼く。中火にして、両面で8分ほどでこんがり色がついた。
完成したホットサンドは、チーズが飛び出て焦げてしまったが、おいしそうだ。しかし、何よりホットサンドがあまりにもぺったんこで驚いてしまった。こんなに薄いホットサンドは初めてだ。
パンを半分に切って、切れ目を入れて具を入れる。具はあまり入らない | 1度に焼けるのは1枚だけ | 磁石は留めることができなかったので、おさえながら焼く |
チーズが飛び出てしまったが、焦げたチーズもおいしそう | 薄いホットサンドの完成。薄くても固くはなく、モチッとしていてとてもおいしい |
おそるおそる食べてみたのだが、予想に反してカリッとした感じがとてもおいしい。香ばしいミミも焦げたチーズも絶妙で、やみつきになりそう食感だ。中に入れる具は、色々変えてみるとおもしろそう。おやつにもピッタリだ。アイデア次第では、ほかにもさきいかやタコなどを使って、おつまみ用のせんべいを作ってもおいしそうだ。
残念なのは、ガスコンロ専用で、IH調理器具では使えないこと。そして、一度にたくさんの枚数を焼けないことだ。食パンを使ったホットサンドはとてもおいしかったが、8枚切りのパンを一度に1枚分しか作れないので、忙しい朝食で使うには無理がありそう。我が家のような4人家族の場合、1回焼いただけでは、おせんべいも、ホットサンドも圧倒的に量が足りない。かといって早く焼き上げようと火を強くすると焦げてしまうから、時間の余裕がある時に作るほうがよいだろう。
■子供がいるご家庭におすすめ! 一緒に作れば子供は大喜び
小さな子でもエビを丸ごとガブリ。子供も大喜び |
便利だと思ったのは、フライパンがフッ素コーティングなので焦げ付きにくく、焼きあがったせんべいがスッと取れること。焦げもほとんど付かず、洗うのがラクだ。
また、このフライパンは幅が薄く、立てかけてしまうことができるので、収納スペースも確保できる。汎用性が低い調理器具なだけに、助かっている。
残りモノのごはんなどで作れるので、材料費も安い。ちょっと奮発してエビの姿焼きなどを作れば、殻ごと食べられてカルシウムもたっぷりだ。原材料がわかっているから、安心できる。
大さじ一杯程度のごはんでも、ぺったんこにすると面積も広くなり、見た目的にも満足度が高い。しっかり噛むので少量でも満腹感もあり、子供のアゴも鍛えられる。
家族みんなでワイワイ作って、楽しく、おいしくできるCookinGoo。食育という観点からも、ぜひお子さんがいるご家庭で、一緒に作ってみてはいかがだろうか。
2011年1月20日 00:00