やじうまミニレビュー
GLAD「Press'n Seal」
■プラスチック、紙、金属、木、いろんな表面につくラップ
GRAD「Press'n Seal」 |
各家庭に必ずあるのでは、と思うものの1つが、食品の保存などに使用する「ラップ」だ。その使い道についてここであえて説明するまでもないだろう。とにかく生活に欠かせないので、切らすと落ち着かないほどだ。
電子レンジにも使えるし、コップの水はこぼれないし、手軽だし「日本のラップ最高!」と思っていたら、海外製のラップをいただいた。それが米GRADで販売されている「Press'n Seal(プレッスンシール)」だ。なんでもお土産にするとちょっと喜ばれるというウワサもあるらしい。
日本のラップが細身なのに対して「Press'n Seal」はやや大ぶり。筆者が入手したものは30cm幅で1ロール26mだった。パッケージには3カ国語で説明が書かれている。
メーカー | GLAD |
製品名 | Press'n Seal |
希望小売価格 | オープンプライス |
購入場所 | 楽天市場 |
購入価格 | 1,260円 |
使い方が3か国語で記されている | 両サイドにはロールを回転させやすい配慮が | 開封した様子。日本のラップのように、途中でちぎれたまま引き出し続ける、先端が分からなくなる、といった問題は起こりにくそう |
シートを引き出してみると、透明でツヤツヤした日本のラップと違って、半透明でカサカサしており、よく見ると小さな凹凸が見られる。片面はサラッとしているのだが、もう片面は簡単に指にくっつくほどの粘着性の高さを持っている。「なにか糊でも!? これで包んで本当に大丈夫?」と一瞬心配になったが、臭いもなければ味もしない。圧力が加えられたときだけ活性化する「GRIPTEX」という技術が使われたシートらしいのだ。
国産のラップの一番の違いはプラスチック、紙、金属、木など、いろんな表面にくっつくという特徴を持っている点だろう。しかもよくつき、剥がしやすい。そのため、用途は台所周りに限らず、家庭内のあらゆるシーンで活躍するらしいのだ。「1,000の使い方」なんてサイトもあるほどだ。
凹凸があり、不思議な感触 | 粘着面は簡単に手に付くが、味も臭いもない |
■真空パック風のラッピングが可能。しかも何度もくっつく!
もう1つの特徴は、真空パック風のラッピングが可能な点である。日本のラップでは、容器の上から蓋のように被せるか、食材などを直接包み込むというのが一般的で、真空パックのような包み方をするというのはちょっと考えにくい。少なくとも自分の周りでは見たことがない。
それが「Press'n Seal」だと、1枚カットしてその上に食材を載せ、もう1枚取り出してその上に被せ、手や指で余分な空気を抜くようになぞるだけで実現できてしまうのだ。食材のサイズによっては大きすぎることもあるので、1枚カットしたら粘着性の高い面を内側にして、2つ折りにして使用してもよい。
本格的な真空パックではないものの、端をつまんで持ち上げても落ちたりしないし、食材から流れ出る水分はしっかり中に閉じ込めてくれるし、見た目はばっちり真空パック。これなら食材に限らず、水気を含んだものを包み込むのに安心だ。そのまま電子レンジも使えるというのもうれしい。
小分けしたハムを真空パック風につつんでみた | こちらは通常のラップで真空パック風を試みた様子 |
小分けした青梗菜をふんわりかつしっかり包む | 「Press'n Seal」同士がしっかりつきすぎて、開封時には部分的にハサミが必要なほど! |
鶏肉を真空パック風にラップ | 鶏肉入りの「Press'n Seal」を持ち上げてもびくともしない | 普通のラップで包んだニンジン(左)と、「Press'n Seal」で包んだニンジン(右) |
粘着面をガラスに合わせ、縁をよくなぞりながらコップに蓋をする | コップを逆さにしてもこぼれない |
ハム2枚を相手に、内折りで粘着性のテスト |
さらに感激したのは、粘着性が衰えにくい点だった。しかも、多少の水分がついていても高い粘着性を保ってくれるのだ。粘着面が完全に濡れてしまうとさすがに無理だが、水滴が散らばる程度なら何度でも封ができた。
いつものラップなら包んでいた食材から水分が生じた際、一度剥がすと粘着力がほとんどなくなってしまうので、包み直すとカサカサしたビニールでくるんでいるだけという状態になりやすい。包み方によってはラップが開いてくるし、当然中から水滴が漏れ出る恐れもある。それが「Press'n Seal」だと、一度開封しても再び密閉に近い状態にできる。冷蔵庫の中が膨らんだラップであふれることがないのだ。うーん、すばらしい。
なお、真空パック風にラップできても、真空パックではない点は覚えておいていただきたい。食品の保存期間が飛躍的に伸びるわけではないので、早めに食べることをお勧めする。
粘着面に水滴がついてしまった状態 | 少々の水滴ならそのままくっつく |
■カメラだってつつんじゃう!
当初はとかくその保存性能に注意が行きがちだったのだが、使えば使うほど、使い道の広さという点で筆者を十分魅了してくれたのだ。いろんなサイズが欲しいくらい!
高い密封性を保てるので、肉や野菜を小分けして包めば、水分が隙間から漏れてた、なんて心配は無用。これなら食材を外に持ち出す際に便利だし、汁気の多いものを入れたタッパーなどを包んでもいいかもしれない。紙にも吸着するので、絶対濡らしたくない大事な物や書類を発送する際、「Press'n Seal」で包んでから送るという使い方もできる。剥がした後に糊が付くようなこともないので安心だ。
紙もくっついてしまうから驚き | 大事なものは全体を包んでしまえば安心 |
で、気がついたら、カメラとレンズをラップしていた。実は調理しながらの撮影というのは、手に水、油、粉がついてしまうこともあり、カメラにとっては大迷惑な状況なのである。のんびりしていられない場面もあるため、とっさに汚れた手でカメラを掴んで操作してしまう。終わった頃には、レンズ本体のグリップの溝に小麦粉が入り込んでしまうことも多いのが悩みだった。
国産ラップでくるんでもふんわり広がってとれてしまうことが多いが、「Press'n Seal」ならバッチリ! 粉や水分といった大敵からレンズやボディを守りつつ、ボタン操作性も維持してくれるので、とっさの場面で役だってくれるのである。
ネックレスで、チェーンだけ洗いたいときにも便利であった。ペンダントヘッドがはずせないため、濡らしたくない部分だけ「Press'n Seal」で包んでしまうのだ。おかげで安心してチェーンを洗うことができた。(全体を水につけたわけではないのでご注意を)
カメラを包めば、水滴や粉ものをブロックできる | ネックレスのチェーンだけ洗いたいときに、ペンダントヘッドの保護にも使える |
「Press'n Seal」は工夫次第でいくらでも活用できる、超お役立ちアイテムといえよう。
2010年 6月 10日 00:00
やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです