やじうまミニレビュー

無印良品「その次があるバスタオル」

~使い古したバスタオルの“その次”を提案するバスタオル
by 阿部 夏子


やじうまミニレビューは、生活雑貨やちょっとした便利なグッズなど幅広いジャンルの製品を紹介するコーナーです


無印良品「その次があるバスタオル」
 自分なりにできる環境問題への取り組みとして、物を大事にする、無駄なものは買わない、といったことには気をつけている。ただ、そうはいっても、物には捨て時というものがある。今回紹介するのは捨て時を過ぎたモノのその次の使い方を提案するという商品だ。

 無印良品のその名も「その次があるバスタオル」は捨て時を過ぎたバスタオルの次の使い方を最初から提案しているちょっとユニークな製品だ。

メーカー無印良品
製品名その次があるバスタオル
直販サイト販売価格1,200円


 見た目は普通のバスタオルとほとんど変わらない造り。「その次」のための工夫は、縦、横にパイル屑が出ない地織りが入っているところにある。このバスタオルではタオルの「その次」として、この地織りの部分にハサミを入れて、バスマットや、台ふきん、ぞうきんとして使うことを提案しているという製品なのだ。
製品を広げたところ。白なのでややわかりにくいが縦と横に太めの線が走っている線に見えるところはタオルの地織りとなっている。ちょうど洋服のパイピング加工のように糸がほつれないための工夫だ

 これだけ聞くと、じゃあ普通のタオルでもできそうなものじゃないかとも思う。が、実際にタオルを切ったことのある人なら分かるだろう。タオルを切るとまず切った所から糸が散らばって、使っていると、また糸がほつれてきて。その場しのぎで使う分には問題ないだろうが、何の加工もせずに複数回使うというのはちょっと無理がある。

 その点、その次があるバスタオルでは、屑が出ない地織りを採用することで、糸くずの問題をクリア。縦と横に地織り部分を設けることで使用状況に応じた大きさを自分で選ぶことができる。

 最初から“その次”を想定しているだけあって、造りはかなり頑丈。厚みがしっかりあって、海外のホテルなどに常備されているタオルに近いイメージだ。吸水力に関しても、問題ない。これ1枚で身体の水分がしっかり拭き取れる、さらに言えば、2人分くらいは大丈夫そうな感じだ。

 その次と言われても、これほどしっかりした造りならば1~2年は楽に使えそうだ。実は、撮影用にあえて、この切れ目のところにハサミを入れて、その次の使い方を再現してみようかとも思ったのだが、それはこの製品のコンセプトに反すると思ってあえて断念した。

地織り部分に囲まれた一片の大きさはちょうど雑巾に最適なサイズとなっている地織り部分をよく見ると、2本の糸がしつけられている。切って使うときはこの2本の糸の間部分を着る本体はとにかく、丈夫でしっかりした造りのためなかなかヨレたり、ほつれたりしない。そのため今回は切って使うことはしなかった

 エコという言葉を聞かない日はないと言うくらい、環境問題に感心が集まっているが、この製品は押しつけではないところが気に入っている。こうしなさい、ああしなさいという指南ではなく、あくまで提案にとどまっており「その次」の使い方は、ユーザーに任されているところが良い。

 コンセプト商品ながら、製品そのものの造りがしっかりしていて、下手なバスタオルよりずっと使い心地が良い。コストパフォーマンスも良く、バスタオルそのものとしても充分評価できる製品だ。この製品、生産終了間近な製品らしく、現在ネットストアでの取り扱いがない。ただし、店舗ではまだまだ在庫があるようなので、購入の際は店舗に足を運んでいただきたい。




2009年 7月 8日   00:00