家電製品ミニレビュー

デザインも機能も攻めてる! 富士通ゼネラルの空気清浄機が面白い

ガンダムチックなゴールドの空気清浄機

シャンパンゴールドの空気清浄機「PURESTAGE(ピュアステージ) ACS-71D」

 今回紹介するのは富士通ゼネラルの加湿空気清浄機「PURESTAGE(ピュアステージ) ACS-71D」だ。この製品、デザインも機能もかなり攻めている。まずデザインはちょっとガンダムチックなメカメカしい印象で、色はなんとゴールド! ホワイトも用意されているが、今回はあえてゴールドを選んだ。

 機能は電気集じんユニットと高速フィルターという独自の機構を搭載しており、なんとフィルター交換は不要だとしているのだ。最近の空気清浄機のトレンドの1つにフィルターは半年あるいは1年に1回は交換しましょう、という流れがあるが、ピュアステージはそれとは全く逆の提案をしている。色々と攻めている印象のこの製品、自宅で実際に使ってみた。

メーカー名富士通ゼネラル
製品名PURESTAGE(ピュアステージ) ACS-71D
希望小売価格オープンプライス
購入場所Amazon.co.jp
購入価格45,200円

交換不要の電気集じんユニットに、再生する脱臭ユニット

リビングに置いたところ。意外に違和感なく、すんなりと馴染んだ

 ゴールドの空気清浄機と聞いて、自宅のリビングに合うのかどうか心配していたが、実際に室内に置いてみるとすんなりとマッチした。適用床面積は30畳までと広く、本体サイズも410×330×600mm(幅×奥行き×高さ)と大きめだ。加湿能力は12畳までで、最大加湿量は急速運転モード時で約440ml/h。

 空気の吸い込み口は、前面の左右と上下4つに設けられており、フィルターを通した空気は裏側の上、左右の3つの排気口から出される。

 一般的な空気清浄機の多くは不織布フィルターを使っているが、ピュアステージでは電気集じん式を採用する。微粒子などをイオン化して、静電気の力で集じんするというものだ。1年に1回のつけ置き洗いが必要になるが、交換の必要はなく、集じん力もキープできるという。

製品本体
本体上部
操作パネル
本体側面。前面に4つの吸い込み口、背面に3つの排気口が備えられている
本体カラーはシャンパンゴールド
前面パネルを外したところ
一番外側のプレフィルター
プレフィルターの中に電気集じんユニットが配置されている

 また脱臭には「自動再生式脱臭ユニット」を採用する。ニオイのもとを金属酸化触媒に付着させ、ニオイのしない分子に分解、その後、加熱分解することで、ニオイ成分を完全に分解させ、脱臭能力も復元する。オゾンによる消臭機構や、オゾン放出機能も搭載しているので、部屋全体のニオイ解消に効果があるという。

 といわれても難しいが、富士通ゼネラルの脱臭機能は高く評価されていて、「脱臭機」という製品も展開しているほど。特にアンモニア成分への効き目がはっきりと実感できるので、ペットユーザーや小さいお子さんがいるお宅で人気があるのだ。

 空気清浄機は本来、空気を吸い込んで、フィルターを通して、空気中の微粒子を取り除くというシンプルな製品だが、集じん方式1つとっても色々な方式があるなぁーと改めて思い知らされた。

加湿機能も本格的

 ピュアステージのもう1つの機能が1時間あたり最大440mlという加湿機能だ。加湿方式は、フィルターに水を含ませて、空気を当てて加湿する「気化式」を採用。オゾンをフィルターに当てることで、清潔性もキープできるという。

 加湿用の給水タンクは、本体側面に収納されており、容量は約2.6L。タンクはちょっと大きめで、普通の洗面台で給水するのは難しい。我が家の場合、蛇口が伸縮するタイプだったので、問題なかったが、そうでない場合はお風呂場などで給水する必要がありそうだ。

給水タンクは本体側面に備えられている
一般的な洗面台で給水するのは難しい
ノズルが伸縮するタイプなら給水可能

 今回、18畳ほどのLDKで使ったが、1時間ほどで24%だった湿度が31%まで上がった。本体には温湿度センサーも搭載されており、温湿度に合わせて湿度を自動でコントロールする機能も搭載されている。

24%だった湿度が1時間半ほどで31%まであがった

焼き肉のニオイが消えた!

 今回は、加湿・空気清浄の自動モードで24時間つけっぱなしの状態で使った。自動モードは本体のホコリ・ニオイセンサーで運転を自動で制御するというものだ。使い始めてまず感じたのが感度の高さだ。

 本体前面のクリーンモニターランプは赤・橙・黄緑・青の4段階で室内の空気の汚れの状態を表示する。赤が汚れている状態、青がきれいな状態だ。例えば、キッチンで料理を始めると直ぐにモニターランプの色が変わって、運転がパワーアップする。外から帰ってきたり、犬が室内で用を足した時も同様だ。

前面のクリーンモニターランプは空気の状態に応じて、色が変わる。室内の空気がきれいな時は青
赤は室内の空気が汚い時
黄緑色は少し汚れている時

 最も効果を実感したのは、室内で焼き肉をやったとき。ホットプレートを使って焼き肉をしたのだが、タンなど脂の少ない肉を焼いたときはモニターが黄緑で、その後カルビを焼いたときはモニターが赤に変化した。その後は食事をしている間中、モニター表示は赤で、最大風量の運転が続いた。ただし、最大風量時でも運転音は44dB。小さいとは言えないが、テレビや会話の邪魔になるほどではない。

焼き肉をやった時。脂の少ないタンを焼いている時はモニターの色は黄緑だった
その後、赤に変化した

 室内で焼き肉をやった時はだいたい次の日の朝までニオイが残るが、ピュアステージを使ったところ、朝にはニオイを感じなかった。脱臭機能の強力さを実感できた。

15日ほどでホコリがびっしり!

 ホコリの集じん性能については予想以上だった。使い始めて2週間ほどで、前面の吸い込み口あたりにホコリがみるみる付着しだしたのだ。取り扱い説明書では、パネルや、前面のプレフィルターは1カ月に1回程度、掃除機がけするようにとあるが、使い始めてから15日ほどでもホコリがびっしり付いていた。この量は、一般的な空気清浄機に比べても多く感じた。室内にこれだけのホコリがあったと考えると、ちょっとぞっとする。

2週間ほど使い続けたところ、吸い込み口近辺にホコリが付着し始めた
プレフィルターにホコリがびっしりとついていた

 そのほか、お手入れは加湿フィルターが1カ月に1回程度水洗い、センサー部を3カ月に1回、電気集じんユニットを1年に1回行なう。お手入れ方法は、取扱説明書にももちろん書いてあるが、前面パネルの裏側にも用意されているのが親切だ。

加湿フィルターは1カ月に1回程度水洗いする
お手入れ方法はパネル裏側にも表示されている

確かな効果を感じられる1台

 見た目のインパクトを裏切らない機能的な1台。とはいえ、使い勝手などは迷うことなく、日本メーカーらしい真面目な印象だ。特にオススメなのはオムツをしている乳幼児がいるご家庭や、室内でペットを飼っている人。脱臭機能にここまで特化しているのは、ほかの空気清浄機にはない大きな特徴だ。

阿部 夏子