家電製品ミニレビュー

ブラック&デッカー「FLOOR FLEXI PD1800LI」

~高い所をラクに掃除できるコードレスクリーナー
by 小林 樹
ブラック&デッカー「FLOOR FLEXI PD1800LI」

 棚の上やエアコン周りなどの高い場所、ソファの下などの狭い隙間は、普通の掃除機ではなかなか掃除しにくい。ぞうきんやハタキを使って掃除したりするが、なかなか手が届かなかったり、時間がかかったり、とにかく疲れる作業である。

 そこで試したのが、ブラック&デッカーの「FLOOR FLEXI(以下、フロアフレキシー)PD1800LI」だ。フロアフレキシーは、本体には充電式バッテリーを内蔵し、コードレスで使用できるサイクロン式クリーナー。高い所や狭い場所の掃除がしやすいよう、ノズルは最長2.3mまで伸び、本体には肩に掛けられるストラップが付属している。


メーカーブラック&デッカー
製品名FLOOR FLEXI PD1800LI
希望小売価格31,500円
購入場所Amazon.co.jp
購入価格18,700円

 フロアフレキシーの外観はカタツムリに似た円形で、本体サイズは154×295×230mm(幅×奥行き×高さ)で、本体重量は約1.65kg。普通の掃除機(パナソニックの紙パック式掃除機「MC-PA12G」)と並べてみると、そのコンパクトさがわかる。

外箱背面には吹気口がある本体側面。あらかじめアタッチメントのコンビネーションノズルが付属する
本体側面本体底面。ホースを巻き付けてコンパクトに収納できる電源ボタンはハンドルの内側に搭載されている

 クリーナーの構造はサイクロン式を採用している。本体中心部で、ゴミと空気を分離して、ゴミをダストケースに溜めるしくみだ。

普通の掃除機(パナソニックの紙パック式掃除機「MC-PA12G」)と並べたところ。フロアフレキシーはコンパクトだダストケースのフタはワンプッシュで開くクリーニングダイヤルフィルターは、ダストケース内に搭載されており、水洗いできる

 本体カラーはクローム。ブラックとシルバーを基調とし、電動工具メーカーらしいメカニカルな雰囲気が漂っている。

 アタッチメントには、「フロアノズル/コンビネーションノズル/先細ノズル」と延長管3本が用意されるほか、本体を肩に下げて使う際に利用するショルダーストラップも同梱されている。付属品が多いが、付属品をまとめて収納できるポーチもセットとなっているから安心だ。

「フロアノズル」フロアノズルのブラシの様子レバーを動かして、ブラシの毛を立てることができる
開封時に本体にあらかじめ取り付けられていた「コンビネーションノズル」ブラシ部は手動で開閉する隙間掃除に便利な「先細ノズル」
延長管は3本付属する付属品を収納する、メッシュ素材のケース
本体に取り付けると、肩から下げられる「ショルダーストラップ」ハンドルにストラップを通して、カチッとはめるだけ

充電時間は約3.5時間で、連続運転は約17分

 使う前に、本体を充電台にセットする。電源には容量1.5Ahのリチウムイオンバッテリーを採用しており、満充電にかかる時間は約3.5時間で、連続運転は約17分。消費電力は9.6W。

充電台充電台には本体のほか、アタッチメントも立てて置けるようになっている

 充電が完了したら、家の中の各所を掃除してみた。この製品の特徴を生かすべく、あえて普段は掃除しにくい高い場所から掃除にチャレンジしたい。延長管を取り付けると、ノズルの長さは最長で約2.3mほどになり、ゆうに天井まで届いた。

延長管を取り付けると、長さは最長で約2.3mになるエアコンの上をラクラク掃除できるのが嬉しい棚の上のホコリも、手早く吸引
ホコリの溜まりやすい照明器具にも届く
ドアの上のホコリも除去高い棚の中の掃除に玄関などの低いところの掃除にも便利だ

 エアコンの上や棚の中、照明器具を掃除してみたところ、雑巾やハタキを使うよりも早く掃除できた。また、本体をストラップで肩にかけておけば腕や肩が疲れない点も気に入った。本体重量は約1.65kgで、肩にかけている限り、本体の重さはほとんど感じない。

 ほかのアタッチメントだと、コンビネーションノズルは、デスクの上やピアノの上、ソファの表面など、手元の掃除に使えるし、フロアノズルは、廊下の床やカーペットなど、広範囲のゴミを吸引したい時に適している。複数のアタッチメントを取り替えるのは少し面倒だが、いろいろ使い分けることで、普段手の届かない場所や、掃除しにくい場所もきめ細かくキレイにできるので助かる。

コンビネーションノズルは、デスクの上やピアノの上、手元の掃除に便利だ起毛したソファの手入れにも使える
延長管の先にフロアノズルを取り付けた。床掃除に便利だ先細ノズルはサッシや棚の隙間のホコリを吸い取る

 吸引力は申し分ない。ホコリはしっかり吸い取ってくれるし、使っていて吸引力の低下も感じなかった。もしも吸引力が弱まってきたと感じても、ダストケースの外側のダイヤルを回せば、フィルターに付着したホコリを落とせる。

 一方で、運転音はかなり大きく感じた。本体を小脇に抱えて操作するため、音源が自分のすぐ近くにあることも関係しているだろう。夜間や早朝には、とてもじゃないが運転できない。


ソファの下を掃除した。運転音はかなり大きいが、ノズルは細長いので、ソファの下で自由に動かせる

 連続運転時間は約17分。毎日使用後に充電台に戻せば、運転中にバッテリー切れにはならなかった。

 機能はいたってシンプルで、電源のON/OFF以外に、運転モードの操作などは一切ない。高所や狭い場所を掃除するための、単機能のクリーナーなのだ。

 欲を言えば、ハンドルの内側ではなく表側に、電源のON/OFFボタンがあるほうが使いやすかったと思う。

手入れの手間は普通のサイクロン式掃除機と一緒

 ダストケースの集塵容量は483mlで、ホコリの溜まる様子はクリア素材のフタから覗いて確認できる。ゴミを捨てる際は、フタを開けて本体を傾ける。すると、ダストケースからボロッと圧縮されたホコリが出てくる。

 ダストケース内は水洗いできないが、クリーニングダイヤルフィルターは洗える。また、クリーニングダイヤルフィルターを外すと現れるHDフィルターは洗えないので、柔らかいブラシなどでホコリを取り除いておく。HDフィルターは交換用が同社の直販サイトで1,619円で販売されている。

ダストケースのフタはクリア素材で、ホコリの溜まる様子が確認できるフタはワンタッチオープン式本体を下に傾けると、ボロボロとゴミが出てくる
クリーニングダイヤルフィルターは水洗いできるクリーニングダイヤルフィルターを外すと現れるHDフィルターは、水洗いできないので、柔らかいブラシなどでホコリを取り除こう

 こうして使ってみると、運転音のうるささは、掃除する時間を選ぶが、その反面、高い場所などフロアフレキシーでなければ掃除できない場所もあるのも事実だ。豊富なアタッチメントによって、家具を傷つけずに、細かな部分までホコリやゴミを取れるのは嬉しい。

 天井近くやエアコンの上、照明周りなどを手軽に掃除するアイテムをお探しの方にオススメのクリーナーである。






2012年8月30日 00:00