家電製品ミニレビュー
ブカンセムズ「レイコップ GENIE BG-200JP」
ブカンセムズ「レイコップ GENIE BG-200JP」 |
週末の朝は忙しい。まず、シーツと枕カバーを外して、洗濯機にかけて、布団を外に干す。その間に寝室に掃除機を掛けて、最後にフローリングモップをかける。眠っている間を過ごす、寝室はいつでも清潔にしていたいものだ。
しかし、長年気になっていたのが、マットレスの手入れの仕方だ。一応、マットレスを立てて風にあてるようにはしているが、シーツや掛け布団のように丸ごと洗うということはできない。某消臭剤のCMでも言っているに「マットレスは買ってからずっとそのままなの?」ということが気にかかる。
今回紹介する布団専用クリーナー「レイコップ GENIE(ジニー) BG-200JP」はその問題に解決法を提案する製品だ。本体に内蔵されている紫外線照射ランプで、布団表面のダニなどを除菌し、そのまま吸い込むことで、布団に含まれるダニなどのケアを1台でできるという。
メーカー | ブカンセムズ |
製品名 | GENIE BG-200JP |
希望小売価格 | 17,800円 |
購入場所 | 直販サイト |
ここで改めて、これまでの布団のお手入れについて考えてみよう。お馴染みのやり方としてはまず、日中に布団を外に干して、布団タタキでホコリを出すという方法がある。ただし、天気に左右されるほか、布団タタキで布団を強く押すことで、ダニが表面に出てきてしまう、中の繊維が切れてしまうなどの問題があった。
もう1つ、代表的なものとしては、布団乾燥機を使う方法がある。ヒーターで熱を加えることで、ダニを効率的に死滅させるというものだ。しかし、布団乾燥機の場合、使い終わった後が問題になる。確かに、ダニは死滅しているのだが、その死がいは布団に付着したままでアレル物質の原因となる。そのため、掃除機で吸う、あるいは外で布団を叩くなどの手間が掛かってしまう。
一方、今回紹介するレイコップは、布団の表面を動かすだけで、簡単にダニを死滅、吸引まで行なえるので、布団の繊維を傷つけることなく、短時間で効率的に布団の除菌ができるというのだ。
レイコップは、韓国のメーカー、ブカンセムズが製造・販売している製品で、世界23カ国で100万台を売り上げている人気製品だという。今回紹介するGENIE BG-200JPは、その中でもエントリーモデルに当たる製品で、上位機種に搭載されている布団の表面をたたく機能などは省略されている。
本体サイズは296×328×164mm(幅×奥行き×高さ)で、魚のエイを連想させる独特な形状をしている。重量は2kgで、片手で楽に操作できるほどの重さだ。操作はON/OFFのみで、運転モードなどは備えられていない。本体裏面には、大きめのブラシが搭載されている。このブラシの奥に、紫外線ランプが備えられており、本体の電源を入れると、自動でランプも点灯する仕組みだ。
製品本体。エイを連想させる個性的な形を採用する | 本体正面 | 本体側面。持ち手が備えられている |
本体裏側 | 大きめのブラシと、奥に紫外線照射ランプが備えられている | 電源コードが太くて長いので、収納スペースはそれなりに必要 |
使い方はとても簡単。本体スイッチを入れたら、布団の上を動かすだけだ。
正直最初は、これだけで布団の掃除ができるの? と疑っていた。しかし、実際に使い始めると、マットレスの縫い目に詰まっていたホコリまでが面白いように取れる。大きめのブラシで掻き出すようにしているのが効果的なようだ。高級掃除機のアタッチメントとして付属する布団ブラシに比べてもさらに、性能が上だと感じた。
使用時はスイッチを入れて、布団やマットレスの上を動かすだけ | 運転中は、紫外線照射ランプが青く光っているのが確認できる | 使用時は、ブラシが高速で回転して、ダニやホコリを掻き出して吸い取る |
また、天日干し、布団乾燥機に比べてずっと短時間で済むのも嬉しい。ダブルサイズのマットレスの掃除時間は2分にも満たないほどだ。
もちろん、ベッドマットレスだけでなく、掛け布団や、シーツの上からも使用可能。さすが、布団専用クリーナーだけあって、布地を引っ張ってしまうということもなかった。
特におすすめしたいのは、乳幼児がいる家庭。ハイハイで家の中をかけずり回ることを考えると寝具だけでなく、ラグやカーペットなども念入りに掃除したい。自宅にあった毛足の長いラグに使ってみたところ、掃除機を掛けた後にもかかわらず、かなりの量のホコリが取れた。
使い終わったら、本体上部からダストボックスを取り出して捨てる。ダストボックスに溜まったゴミは、紫外線ランプによって除菌されているので、安心して捨てられる。なお、ダストボックスに備え付けられているフィルターには、細かいホコリがびっしり付着していて、トントンと叩くくらいではホコリが落ちない。説明書では、フィルターのホコリは他の掃除機で吸い取るようにと指示があった。
本体からダストボックスを取り出したところ | ダストボックス | 2~3回使用した後。細かいホコリが中に溜まっていた |
ゴミを捨てる際は、手前にある黄色いフィルターを取り外す | フィルターにはホコリがびっしりと付着していた | 掃除機を使って、細かいホコリを取り除く |
気になったのは、説明書がかなりおおざっぱなこと。たとえばどれくらいの時間を掛けて掃除するのか、どれくらいのスピードで動かすのか、何に使えるのかといった細かい説明が全くない。ただ電源を入れて、使うことと、お手入れの仕方だけが書かれているだけだ。
レイコップは、これまでにない新ジャンルの製品だけに、これには戸惑った。私の場合は、仕事柄レイコップについて事前情報があったからいいものの、説明書をみるだけでは、レイコップを使うことで得られる効果や製品の良さがまったくわからない。それなりに高額な製品だけに、ユーザーが納得できるような説明書が欲しい所だ。
付属の簡単マニュアルには、コンセントを指す、スイッチを入れるなどの指示しかない | 取り扱い説明書を見ても、それは同じ。レイコップをどのように動かすか、何に対応するのか、どのような効果あるのかといったことは、説明書だけ読んでもわからなかった |
これまでとは違ったアプローチで布団掃除を提案する活気的な製品だ。私の場合、特にアレルギーがあるわけではないので、除菌効果については実感できなかったが、短時間で簡単にダニ対策ができるので、乳幼児やアレルギーがある人にとっては嬉しい製品だろう。今の時期、花粉が気になって外に布団が干せないという人にとっても便利な製品だ。
2012年4月6日 00:00