家電製品ミニレビュー
無印良品 「充電式ニッケル水素電池用充電器&単3形2本セット」
無印良品の単三/充電器セットと単四充電池 |
2月の始めごろ、無印良品の店頭で新しいニッケル水素充電池が並んでいるのを見つけた。充電池は単三形と単四形がそれぞれ2本セットで用意されている。また、単三形2本と充電器のセットもあり、シリーズのラインナップは3製品だ。
シリーズの特徴は、シンプルなデザインで、実用性とシンプルさを重視する無印良品らしい製品になっている。今回は単三形の充電池セットと単四形電池を買ってみた。
メーカー | 無印良品 | |
製品名 | 充電式ニッケル水素電池用 充電器&単3形2本セット | 単4形2本セット |
購入場所 | 無印良品 アキバ・トリム | |
購入価格 | 1,280円 | 480円 |
この製品のブランド名は良品計画になっているが、製造はFDKとなっている。FDKは、富士通系の乾電池製造会社だ。この会社のさらに子会社にFDKトワイセルという会社がある。ここは、ニッケル水素充電池の代名詞的存在である「eneloop」を作っていたところだ。
ついでに紹介しておくと、この会社は東芝の電池部門だったのが、2001年に三洋電機に譲られて三洋エナジートワイセルになり、三洋電機とパナソニックの統合に伴って、独占禁止法のからみでFDKに譲られたという来歴を持っている。紆余変転はあったものの、ニッケル水素充電池については、業界のリーダー的存在だ。
パッケージ。左が充電器セット。右が単四形 | 梱包時は充電器と充電池の間には絶縁のため透明のプラスチックが挟んである |
本題の電池に戻ろう。今回の無印良品の製品は、電圧は1.2V。容量は単三形が950mAh(Min)で、単四形は550mAh、繰り返し充電回数は両方とも2,000回となっている。
わかりやすいようにeneloopシリーズと比較すると、eneloop liteと同じ数値だ。つまり使い方としては、1回当たりの容量を欲張らず、その代わりに耐久性が高くなっている。乾電池代わりに、繰り返し充電して使うというスタイルに似合う製品だ。用途で言えば、リモコンなどに向いている。
左から無印良品の乾電池、ニッケル水素充電池、eneloop。左右の製品もシンプルだが、中央のニッケル水素充電池の地味さは際立っている | 単三形は約18g。乾電池や通常型のeneloopよりも軽い |
単三形で重さを比べてみると、一般的なeneloopが27gなのに対し、無印良品は18gと軽い。一般的な単三形アルカリ乾電池は20g前後の製品が多いので、それと同等か、軽いということになる。用途だけではなく、実際の重さでも軽い製品なのだ。
ちなみに、eneloop liteの単三形2本と充電器のセット「N-TGL01QS」は、メーカー希望小売価格が1,680円。実勢でも1,200円前後のところが多いので、無印良品のこのセットと価格差はほとんどない。単三形2本が580円、単四形2本が480円というのも手頃な価格設定だ。
■無印良品らしい、シンプルでわかりやすいデザイン
スペックを確認したところで、この製品の特徴となるデザインを見てみよう。本体は白色で、印刷文字は薄い灰色だ。eneloopも白を基調にしたシンプルなデザインだが、もう一色、青がメインになっている。2つ並べてみると、無印良品のシンプルさが際立つ。実際に機器に入れて見ても、シンプルなデザインなので、余計な主張をせず目立たない。
ブランド名もなく、一番大きく書かれている文字が「充電式ニッケル水素充電池・単3形」なのも、無印良品らしい。また、繰り返し使える充電池であることをはっきり明記してくれるのは嬉しい。なぜなら、充電池だと気づかなかったほかの家族が、リモコンの充電池を捨ててしまった事例が周りにあるからだ。もう一歩進んで、「この電池は充電して繰り返し使えます。捨てないでください」と書いてあっても面白いかもしれない。
リモコンに単三形ニッケル水素充電池を入れた状態。存在を主張しない部品のような印象だ | 別のリモコンに単四形を入れた状態 | 同じリモコンにeneloopを入れた状態。こちらの方が派手に見える |
■セットの充電器は一般的な仕様
セットになっている充電器も、ごく普通の仕様だ。充電時間は、単三形で約3.5時間、単四形で約4.5時間なので、急速充電ではなく、普通の充電時間だ。
リフレッシュ機能や残量チェックなどの機能もなく、質実剛健なセット用の充電器だ。しかし、入力が100Vから240Vまで対応しているので、コンセントアダプタを使うと海外でも使えるという特徴があり、基本は押さえている印象だ。
電池は4本までセットできる。一部に単四形は2本しか充電できない充電器があるが、この製品は4本セットできるのは良い。2本ずつであれば、単三形と単四形を同時に充電することもできる。
充電器の裏側。240Vまで対応しているので海外でも使用できる | 電源プラグは内蔵の折りたたみ式 |
2個単位で充電するので、左右に分けてあれば単三と単四を同時に充電できる | 充電中はLEDが点灯する |
■充電池初心者に勧められる製品
この製品は充電して出荷されており、製造後3年以内であれば、充電せずにそのまま使用できる。また、繰り返し回数も2,000回と多く、ほとんどの用途で電池寿命を気にする必要はない。リモコンや、電動歯ブラシなど、電池を電源として日常使いする製品にはピッタリだ。
デザインはシンプルでわかりやすく、無印良品のファンはもちろん、初めて充電池を使う人にもオススメだ。
2012年3月6日 00:00