家電製品ミニレビュー
ユーレックス「オイルラジエーターヒーター FZ8B2TCE」
ユーレックス「オイルラジエーターヒーター FZ8B2TCE」 |
そろそろ子供部屋の暖房を用意しなければならない季節だ。去年までエアコンで暖房していたが、我が家の子供達は乾燥肌で気管支も弱く、エアコンでは空気が乾燥しすぎるというデメリットがあった。
そこで今年は、オイルヒーターを使ってみることにした。選んだのは、省エネタイプのオイルヒーター、ユーレックスの「オイルラジエーターヒーター FZ8B2TCE」だ。
オイルヒーターなら、部屋の空気を汚すこともなく、乾燥や換気の心配もない。さらに、ファンヒーターやエアコンとは違い、ホコリを巻き上げることもないので、小さな子供がいる家庭では人気が高い暖房器具だ。
メーカー | ユーレックス |
製品名 | オイルラジエーターヒーター FZ8V2TCE |
購入場所 | Amazon.co.jp |
購入価格 | 19,800円 |
■“省エネ”にこだわったオイルヒーター
オイルヒーターは、金属のパネルを重ねた暖房器具で、難燃性のオイルを電気で暖めて循環させ、その熱を放射して徐々に部屋を暖める製品だ。放射熱が人や壁などの表面温度を上昇させ、日だまりのような自然な暖かさを得られるという。
今回紹介するFZ8B2TEは、特に「省エネ」にこだわっている。これまでのオイルヒーターでは、部屋が暖まりにくく、電気代が高く付いてしまうというデメリットがあったが、FZ8B2TEでは、室温を検知する「室温センサー」を搭載。14~26℃の間で、2℃刻みで好みの室温に設定すると、室温に合わせて必要最低限な電力で暖房する。熱くなりすぎてヒーターを切ったり付けたりする手間は省ける。
さらに、設定温度を引き下げて運転する「エコ運転」機能も搭載。希望室温が18~24℃の時では1℃、26℃の時では3℃低く運転する。最大30%節電できるという。
運転モードは、室温の変化に応じて4段階のヒーターモードから自動的に調整する。ヒーターモードは「強/中/弱/OFF」の4段階があり、強/中/弱の消費電力はそれぞれ1,200W/700W/500Wとなっている。単にサーモスタットで電源をON/OFFにするだけでなく、4段階できめ細かく調整する。なお、エコ運転ではHighモードにはならず、一番強い出力でも700Wまでという。
適用畳数は、最大8畳まで。本体サイズは400×200×610mm(幅×奥行き×高さ)。重さは13.5kgで、移動しやすいよう本体底面にはキャスターが付いている。放熱フィンの枚数は8枚。前面に電源コードを収納できるポケットも付いている。
使用するときは壁や他の家具から30cm以上離して使用する | 前面 | 後面 |
キャスター付きで移動も簡単 | 放熱フィンは8枚 |
どんなインテリアにも合うスッキリとしたデザイン | 電源コードはポケットにしまうことができる |
■便利なON/OFFタイマー付き
FZ8B2TEは、ON/OFFタイマー機能も搭載している。すぐに部屋が暖まらないオイルヒーターだからこそ、部屋に入る前や起床する前にタイマー設定しておけば、快適に使うことができるのだ。
タイマーの設定可能時間は最大24時間で、ONタイマーでは、設定時間経過後に運転を開始、OFFタイマーでは設定時間経過後に運転を終了する。
例えば、ONタイマーを8、OFFタイマーを3に設定すると、3時間後に運転が停止し、8時間後に運転が再開する。ONタイマーを8、OFFタイマーを14に設定すると、8時間後に運転が再開し、14時間後に停止する。ONタイマーとOFFタイマーを組み合わせれば、就寝中に暖房を切ったり、朝の起きる前に暖房をいれたりすることができる。
操作部はシンプルで使いやすい。ON/OFF同時に使う場合、ONタイマーのほうが長いときは運転停止後に運転開始 | OFFタイマーのほうが長い場合は運転再開後に運転停止 |
■じんわりと暖かく、子供部屋や寝室にぴったり
我が家では、8畳の寝室で使用した。FZ8B2TEを運転をする前の室温は15.4℃、湿度は47%。設定温度を22℃で通常運転を開始したところ、ワットチェッカーの値は消費電力1,000W前後を示した。
運転を開始してから1時間後、出窓の棚に置いた温度計の室温は18.4℃、湿度は50%を表示した。さらに2時間後には、室温は18.6℃で、湿度は51%となった。室温はそれほど高くなったわけではないのだが、部屋が乾燥しないせいか、実際の温度より暖かく感じた。
ほどよい暖かさなので、就寝時にも十分な温度だった。明け方の冷え込みも和らぎ、親子共々ぐっすり気持ちよく眠ることができた。運転音が静かな点も、就寝時に使う暖房にピッタリだ。
通常運転で、10時間連続使用した場合の消費電力量は5.46kWh。電気代は約120.1円となる計算だ。
次に室温15.6℃の状態で、エコ運転で設定温度を22℃にした。消費電力をワットチェッカーで計測したところ、600W前後であった。2時間後の室温は17.8℃。10時間連続運転時の消費電力量は4.76kWhで、電気代は約104.7円。通常運転するより、15.4円節約できたとしている。体感温度も少し下がった感じがするが、布団にくるまっている就寝時なら十分な暖かさだ。
なお、注意しなければならないのは、電源コードや電源プラグの扱い方だ。家電製品の中でも比較的消費電力が高いオイルヒーターは、テーブルタップ、延長コードを使ったタコ足配線は厳禁となっている。電気消費量の関係上、コンセントは単独で使用する必要もあるので、置き場所には十分注意していただきたい。
すぐにヤケドする温度ではないが、小さなお子さんがいるご家庭では本体に触れないように注意 |
また、温度がしっかり上がった状態で、本体の表面温度を放射温度計で計測したところ、最高温度は80℃前後になっていた。さわってすぐにヤケドするような熱さではないが、ヨチヨチ歩きのお子さんがいるご家庭では注意したほうがよさそうだ。
■気密性の高い最近の一戸建てや、マンション住まいの方におすすめ
オイルヒーターは、石油ストーブやエアコンのような暖かさではないものの、運転音が静かで、空気を汚したり、乾燥させることはないため、就寝時にも安心だ。さらにFZ8B2TCEでは、温まりの遅いオイルヒーターでも使いやすいよう、ON/OFFタイマーを採用している。また、エコ運転モードに よって節電するため、電気代のコストも抑えられるのが嬉しい。
我が家は築3年で、窓も二重サッシであり、気密性も比較的高い。今回設置したのは、8畳の寝室だったが、十分暖かさを得られた。オイルヒーターはじんわりと暖めるため、寒冷地や昔の木造住宅よりも、気密性の高い最近の一戸建てや、マンションに向いていると言えるだろう。
しっかり節電しながら、安心して部屋を暖めたい方には、この製品のように、節電モードやタイマーを備えた新しい世代のオイルヒーターがオススメだ。
2011年12月6日 00:00